つぼみwebコミック 「エデンの東戸塚」と「ベツキス」の2作品が更新されています
発行芳文社、百合コミックアンソロジー「つぼみ」のネット配信版、「つぼみwebコミック」が更新されています。ここでは2作品の新エピソードが見られるようになっています。
・エデンの東戸塚(袴田めら)
いつもひとみのペースに巻き込まれて、清香は自分ばかりがどきどきさせられていると感じていたのかもしれません。どうにか自分を優位に立たせようと思ってした事だったのでしょうけれど、彼女の行動は想像以上にひとみを傷つけてしまったようです。ひとみが急に絡んでこなくなったために、清香は自分が思い描いていた通りの生活を始められたみたいです。が、そうなっても思い出すのはひとみの事ばかり、、、。その気持ちが何を意味するのか、祐天寺にずばり指摘された彼女でしたけれど、その事自体にはあまり驚いていないようにも見えますね。これは、前から自分でも何となく気づいていた、って事なのでしょうか。それとも、女の子同士の恋というモチーフには、同人誌をたくさん読んで慣れている? ここで清香に、女の子同士で恋愛する事について深く考えてもらえたりすると、百合度が上がるような気がします。
ところで、、、ひとみの中学生エピソードが増量してきてる感じですね。この話数では全体の半分になっています。その内乗っ取られたりする?
・ベツキス(百合原明)
愛麗がどうやって今のように輪と一緒にいるようになったのか、どんな経験をしてきたのか、長い時間と深い人間関係があったため、この話数までかなりの分量で描かれてきていますね。他の人とは違う生き物である自分が、様々な人のおかげで救われ生きる希望を与えてもらい、さらにはその家族に代々支えられてきた、彼女はその事にとても感謝しているようです。嫌われ者としての未来しかないと思っていた自分に無償の愛を注いでくれる人達が自分にいる事を嬉しく思っているでしょうし、相手のために自分の全力で何かしてあげたいとも考えているのでしょう。
自分の進むべき道をきちんと見据えている愛麗に触れて、今度はひかりが気持ちを固める番のようですね。彼女の家の居候、エイプリルは、高飛車な態度で自分勝手でわがままな女の子、ですが、本当は、昔の愛麗のように寂しさを抱えているのかもしれません。
エイプリルのため自分に何ができるのか、考えたひかりは行動を起こしています。そのやり方は、、、という所が、盛り上がる部分ですね。
人間の体液(血とは限りません)を食糧にするエイプリルに、ひかりは今まで何度も食事を提供してきました。方法は、これまでのも今度のも同じです。けれどその深さが違うのですよね。涙を流しながら唇を重ねる彼女達の姿は感動的なのではないでしょうか。
ですがここで少し考える必要がありそうなのは、ひかりの思いなのかも、という気がします。ひかりは、今までずっと1人だったエイプリルのために何かをしてあげたいと思ったようです。友達、、、は、近所の子供達が遊び相手になってくれていますので大丈夫でしょう。それなら自分は家族に、と思いついたみたいです。、、、彼女のこのアイディアが、エイプリルへの単なる憐れみだとしたら、あまり良くないようにも思えます。かわいそうだから家族になってあげる、みたいな考えなら、そこにはエイプリル本人への思いがあまりないような。
まあたぶん、ひかりの場合はそんな風には考えていないのでしょうね。自分もエイプリルが大好きだから、2人同じ気持ちで寄り添い合いたいと思っているはず。そこがさらに、家族愛というよりは恋人との恋愛にまで発展してくれれば百合的には素敵ですね。
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