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2013年3月22日 (金)

ビビッドレッド・オペレーション 第9話

 テレビアニメ「ビビッドレッド・オペレーション」、第9話「晴れときどきふわふわ」です。

 前の第7話であかねは大けがをし、第8話では病院のベッドの上でした。いくら彼女が元気で回復力が高いとしても、早速バイトを始めようとするのはちょっと無茶のようにも思えます。
 一番心配しているのは、あおい。本当はやめさせたい所ですけれど、あかねがきかないため、条件付きで許す事にしたのかな、という気がします。
 一つは、あおいの家が経営しているショッピングモール、「La Mer et le Ciel du F」でのバイトを選ぶ事。あかねにもしも何かあっても、万全の体制でサポートできるからなのでしょう。
 もう一つは、自分もあかねと一緒に働く事。あかねは誰かを助けるために自分を犠牲にしちゃう場合もありますから、そうならないように、あおいはすぐそばで目を光らせていようと思ったのではないでしょうか。

 その後わかばとひまわりが、バイト中のあかねとあおいを見つけます。4人はパーラーで一休みしながら話し合います。この辺りの会話の内容からは、お互いにどういう印象を持っているかが見えてくるように感じます。

 あおいはあかねの体調を今も心配していますけれど、わかばの方はあかねがタフで頑丈だと信じているみたいです。何しろ第3話では、わかばは、転校早々であまりよく知らないあかねの軽やかな身のこなしと強靱な身体能力を目の前で見てしまっていますから、彼女なら何があっても大丈夫、と信じ切っているのでしょう。
 あかねなら自分に何が起きても「大丈夫」と言ってそう、とわかばから言われて、あかねはさすがにうなずけなかったようですね。いつもの「えへへ」という笑いではなく、あまり認めたくないような不満の声を上げています。

 あかねが、わかばに同調してちょっと軽い感じで受け答えするのを、あおいは黙って見ていられませんでした。彼女にしては珍しく、あかねを叱るように強い口調でたしなめています。あかねが全身骨折だなんて、あおいは冗談でも考えたくなかったのでしょう。
 あおいの厳しい態度を見ていたわかばは、あおいがまるであかねのお母さんみたいだと言っています。わかばから見れば、腕白で自由奔放なあかねが痛い目に合わないように、心配したり引き留めたりするのがあおいの役目になっていると思っているのかも。

 それに対してあおいは、すぐさま何のためらいもなく、しかもわかばの意見への返事はせずに別の言葉を返していますね。「だったら、わかばちゃんはひまわりちゃんのボディガードだね」と。
 こんなにすぐに言い返せるのは、日頃からずっとそうだと思っていたか、でなければ自分があかねの「お母さん」と表現されたのがよほど気に入らなかったからかな、という気もします。あおいに言わせれば、彼女があかねを心配するのは、親が子供に向けるような気持ちからじゃない、と言いたいのではないでしょうか。あおいはあかねを友達として、いえ、それ以上の存在として、愛しているのでは、と思えます。

 とまああかねとあおいの間には、口には出さなくても強い絆があるように感じられます。それはそれとして、この話数では、わかばとひまわりの親密さがたっぷりと描かれていきます。あかね役の佐倉綾音さんも、作品のTwitter公式アカウントからのメッセージで、「わかひま回」と喜んでいらっしゃいますね。

 その前にちょっと、、、ここではれいも姿を見せて、ひまわり達と会話したり、アローンの襲撃にも関わってきています。彼女は鳥が大好きで、第5話などでもそうだったように、海辺での海鳥達とのふれあいを唯一の楽しみにしているみたいです。
 けど、何というか偶然にしてはできすぎなぐらいに、あかね達のすぐそばで海鳥と戯れているのですよね。人気のショッピングモールのすぐそばにある海岸とかって、人との接触を禁止されているれいにとっては近づきたくない場所だと思うのですけれど、、、。ストーリーの展開上れいがそこにいる必要があったのかもですけれど、やや都合が良すぎるような気もします。(以前インタビュー記事の中で書かれていた所では、監督の高村和宏さんは、こったストーリーよりもキャラをかわいらしく描く方を優先しているとおっしゃっているようです。絵の表現へのこだわりの方がとても強いのかもですね。)

 冒頭の場面では、ひまわりはいつものように、冷房が効いた部屋でこたつに入ってコンピュータ三昧のぐうたらな生活に没頭しようとしています。が、1人で遊びに来たわかばは、ひまわりをたしなめつつ部屋の片付けをてきぱきとこなしています。
 そこまでするのは、彼女が世話好きだから、というのもあるのかもですけれど、この日は別の狙いがあったようですね。それは、ひまわりを着飾らせて人の多い場所へ行く事。
 この作戦を実行に移した結果、わかばの狙いは見事にヒットしました。すれ違う人達は皆振り返り、ひまわりを見て「かわいい」と口々に言っています。

 わかばは、自分じゃなくてひまわりがそう言われるのを聞いて、とても喜んでいます。ひまわりの美しさには最初から気づいていたし、彼女をかわいらしく着飾らせたのは自分だから、という誇りもあるのかもです。
 それと、わざわざひまわりを人出の多い所に連れ出して人目にさらすのは、自分の大事な友達を自慢したい気持ちもあるでしょうか。わかばは、大切なもの、かわいらしい人を独り占めにするよりは、できるだけ皆に知らせて、その価値を認めてもらいたいと思っているのかもですね。
 でも、男子にだけはひまわりを渡したくないみたいです。ナンパ目的で声をかけてくるなんてもってのほか。天元離心流免許皆伝の腕前を持つわかばは、殺気の込もったにらみで相手を威嚇しています。色恋に関してだけは、自分のポジションを他人に譲るつもりはないのでしょう。

 そして早速、大きなチャンスが巡ってきます。ティーンのファッション誌、「Girlsモーリー」の人気コーナー「フェアリーストリート」の女性編集者が、ひまわりに目をつけています。(ここでもわかばは、編集者が声をかけてきた時、目的が自分ではなくひまわりだと確信して会話を進めています。まあ実際そうだったみたいですけれど、わかばは本当に、ひまわりに人気が出るのを一番に考えているようです。)

 この辺りでちょっと気になったのは、街角でひまわりがスナップ写真を撮られている場面でしょうか。わかばは、ひまわりがカメラに向かって笑顔を見せないのをもったいないと思っていたようです。それに対して編集者は、笑顔以外の表情にひまわりの魅力がある事を見抜いています。

 今まで何十人、何百人という女の子達を見てきた編集者だからこその眼力ではあるのでしょう。でももし彼女の言う事が正解だったとすると、ひまわりに笑顔を求めたわかばは、ひまわりの本当の魅力に気づけなかった事になるのでしょうか、、、?
 いえ、そうではないと思いたいですね。編集者でも気づかない隠されたかわいらしさが、ひまわりの中にはあるのでしょう。それに、ひまわりのとっておきの笑顔は、わかばにだけ見せているのでは、という気がします。

 その後、出版社ではひまわりの写真が好評だったらしく、改めて撮影を行う事に。でもその日は、ひまわりとわかばが前から約束していた、「シンセポリメラーゼ・メカノテック社製のパイロットプラント」へ行く予定と重なっていたのでした。
 「工場見学のしおり」まで作って楽しみにしていたひまわりの気持ちを、一瞬でも裏切る形になって、わかばはひどく落ち込みます。が、ひまわりはわかばを嫌いになったりはしないのですね。それは、わかばがいつでもひまわりの事を考えてくれていたとわかったからなのでしょう。
(あっさり許しすぎのようにも感じられますけれど、ひまわりとわかばの間には、これぐらいの事じゃ揺るがないほどの強い信頼感があるからなのかもです。)

 とはいえ、わかばのお願いを聞いてモデルになるわけですから、ひまわりもそれなりのお返しをしてもらいたいと思ったようです。
それは、、、ボディガード、というよりは執事? 撮影の合間の休憩時間に、ひまわりは次々にオーダーを出していますが、わかばはどんな事にでもすぐさま対応しています。
 周りで見ていた撮影スタッフも、彼女達のやりとりには呆然としてしまうほど。彼女達のつながりは、他の誰にも割っては入れないほど親密なものだという事なのではないでしょうか。

 外から見るといいように使われている風のわかばですが、彼女自身は喜んでこの役目をこなしているのですね。他でもないひまわりを楽しませられるのが、彼女にとってもこの上ない喜びなのでしょう。だから、ひまわりが最後のオーダーを出した時は、「え、もう?」と物足りなさそうにしています(それにひまわりが頼んだ「アシタバスカッシュ」は、大島限定ではなく、すぐ近くで買える商品だったようです)。わかばは、もうずっとでもひまわりのお世話をしたいぐらいに思っていたのかもですね。

 徹底的に尽くすわかばに対して、ひまわりにはちょっとわがままな所も目立つようです。最後の場面では少し調子に乗っちゃって、わかばを束縛しすぎてもいるような。まあわかばならつきあってくれるでしょうけれど、あまり一方的に自分の要求ばかり通そうとしていると、
すれ違いが大きくなってしまう気もします。

 途中の場面で、いつの間にかなくなっていたヘアピンを探して、ひまわりは服を着たまま海の中へ入っていきました。彼女にとっては自分なんてどうでもいいと思えるぐらい、わかばからもらったヘアピンは大切なものなのですね。その気持ちはわかばにもちゃんと伝わっているようですし、彼女達は、どちらか一方ではなく、2人ともお互いを大切に思い、愛情を感じているのでしょう。

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