ラブライブ! 第4話
テレビアニメ「ラブライブ! School idol
project」、第4話「まきりんぱな」です。
μ'sの「ファーストライブ」は、穂乃果達にとっては大きな分かれ道だったようです。空っぽの客席、クラスメイト以外で見ていてくれたのは6人だけ。生徒会長の絵里に言われるまでもなく、こんな状態ならやめた方が良さそうでもあります。
が、穂乃果は続けようとするのですね。学校を救うには自分達にはもうこの方法しかない、という思いもあるでしょうけれど、一度ステージをやり遂げた今は、別の気持ちも湧き上がってきています。音ノ木坂学院の入学者を増やすという責任感だけではなく、胸の底から楽しんでパフォーマンスできる事が、スクールアイドルとして多くの人に見てもらうための原動力になっていくのでしょうね。
穂乃果、海未、ことりは気持ちを決めました。後は、目指すものに向かって努力を続けるだけ、なのでしょう。
そしてこの話数では、新しいアイドル候補生達にもスポットが当てられています。小泉花陽(はなよ)、星空凛(りん)、西木野真姫(まき)の1年生3人です。
(ちなみにこの話数のサブタイトル「まきりんぱな」は、この3人を示しているのですね。花陽だけ「ぱな」になってますけれど、、、。本作では、Webラジオ番組の「ラブライブ! μ's広報部
~にこりんぱな~」や、ニコ生の「ラブライ部
ニコ生課外活動 ~ことほのまき~」など、キャラの名前をまとめて呼ぶ場合が多いみたいです。)
花陽は小さい頃からアイドルに憧れていて、前は友達にも「アイドルになりたい」と言っていました。今もその気持ちは変わらないのですけれど、自分から進んでそのための活動をする事も、アイドルの話題を出す事さえしなくなっています。こうなるまでに何があったのかは詳しく語られていませんが、花陽は自分に自信が持てなくなっているようです。
では本当に花陽にはスクールアイドルになる資格がないのかというと、、、答えは周りの女の子達が知っていますね。
幼なじみの凛は、昔花陽が顔を輝かせながらアイドルになりたいと言っていたのを知っています。そして何年かがたつ間に、美しく成長していく相手の姿を、凛は目の前でずっと見てきました。彼女に言わせれば、花陽がアイドルの話題を出さなくなったのが不思議なぐらいだったのかもしれません。
真姫は、高校に入ってから花陽と初めて会ったようです(音ノ木坂の今の1年生はクラスが1つだけだそうなので、彼女達はクラスメイトです)。名字で呼び合うほどだったのであまり親しくはなかったようですが、真姫は花陽の才能には気づいていました。音楽に詳しい彼女が認めるほどですから、花陽の歌声にはとても魅力があるのでしょう。足りないものがあるとすれば、今の位置から一歩を踏み出す勇気だけ。
凛と真姫は、それぞれの判断から、花陽を後押ししようとします。2人とも、彼女をどうしても放っておけないのですね。
また、凛と真姫の方にも、人知れず抱えている思いがありました。凛は女の子らしい格好をしたがっていたみたいですが、小さい頃周りの男子に冷やかされて以来、自分がかわいらしく着飾る事に引け目を感じていたようです。男の子のように髪を短くするのにもすっかり慣れてしまっていましたが、花陽にも言えない胸の中では、憧れの気持ちがずっとくすぶっていました。
真姫は、音楽が大好きで、自分で曲も作りますし、ピアノの弾き語りで歌ったりもしちゃいます。そんな音楽を、この先もずっと続けていけたら、と彼女は希望していたのかもしれません。が、彼女は将来、親の病院を継ぐ事を望まれていました。音楽に興味があるなら病院の仕事をしながら趣味で続ければ、とも思ってしまいますが、彼女の場合はたぶん、趣味や片手間なんかじゃ満たされないぐらい、音楽が大好きなのかもですね。(そしてもしそうなら、自分から一歩を踏み出すだけで未来が開けてくる花陽や凛と、自分の希望だけではどうにもならない彼女とでは、事情が少し違ってくるとも思われます。)
そんな凛と真姫には、花陽が勇気を与えているのですね。花陽は、凛に対して昔からずっと「かわいい」と言い続けていました。2人一緒に高校生になった今も、その気持ちはちっとも変わりません。髪が短くたって長くたって関係ない、美人の凛にはかわいらしい服装や輝くステージが似合っている、と自信を持って伝えようとしています。
真姫に対しては、花陽は秘密を打ち明けています。彼女がいつも音楽室で歌っているのを、内緒で見ていた事。声はかけられなかったけれど、彼女のきれいな歌声にいつも聞き惚れていた事。それに、μ'sが初ライブで歌った「START:DASH!!」が真姫の作った曲だと知って感動してますね。真姫こそ音楽を続けるべきだと彼女は確信しているのでしょう。
そうやって、凛と真姫は花陽に、花陽は凛と真姫に、希望や勇気を与え合っているのですね。さらにそれだけではなく、愛情の行き来もあるような気がします。
スクールアイドルをやったらいいじゃない、と花陽が勧められた時、彼女は凛に手を差し伸べています。やるのなら凛と一緒じゃなきゃ嫌、というのが彼女の気持ちのようです。この思いは、第3話でも少し描かれていたように思います。凛には迷惑をかけるかもしれないけど、自分の隣にはずっと凛にいてほしい、と花陽は感じているのかも。この態度に触れた凛は、花陽が、一番大切な場所を自分のために空けてくれているのを、とても嬉しく思ったのではないでしょうか。
一方で、花陽は真姫の歌声と、真姫自身にも惚れ込んでいます。真姫のいる音楽室をずっと見続けてきたのも、本当は真姫と近づきたいから、だったのでしょう。花陽は、自分と、自分の音楽の才能を見つけてくれた真姫に、後で感謝の言葉を言っています。とろけるような笑顔で言う彼女を見て、真姫は思わず顔を赤らめています。
凛も真姫も、何だか花陽にときめいちゃってるっぽいですよね。花陽自身は意識したわけではないのでしょうけれど、彼女の魅力で2人の女の子はめろめろになっているような。
この調子だと、恋の炎をともされた凛と真姫は、花陽の取り合いをしちゃうかも? (というかこの話数でも既に、どちらが花陽の魅力を理解しているかで言い合いになっています。)でも彼女達の場合は、どろどろした展開とかにはならずに、3人で初々しく愛を紡いでいってもらいたいですね。
スクールアイドルの活動をしながら、お互いに苦しい時は励まし合い、喜びを分け合っていく中で、百合な関係を育てていけると良さそうです。穂乃果達の下級生らしく、爽やかでかわいらしい愛情のやりとりが、花陽、凛、真姫の間にあると素晴らしいように思います。
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