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2012年12月28日 (金)

つぼみ Vol.20

 「総合タワーリシチ」では新キャラが続々登場してます。
「少女サテライト」は「星の意志」の少女の1人、レグルスに
緊急事態が、というようにいろいろと展開していますね。
「花と星」では、思いを通じ合わせた沢子と詩織が、距離を
縮めていく姿が丁寧に描かれているのではないでしょうか。

 発行芳文社による百合アンソロジー「つぼみ」の
Vol.20を見てみました。
 表紙は玄鉄絢さんが担当されています。玄鉄さんは以前
Vol.2でも表紙を描かれていますね。
 今度のでは、学校で体育祭が行われている場面、という
雰囲気です。遠くグラウンドの方では生徒達が集まって
競技をしたり観戦したりしている様子。ですが、手前の
女の子達は2人だけ別の場所にいてお互いを見つめ合って
います。ベンチのような所にハンカチを敷いて座っている
左の子にまたがるように、右の子が近づいています。
ペットボトルに唇を当てている様子は、どこかキスを連想
させますね。絡め合った指からも、彼女達の愛情の深さが
感じられます。
 2人はそれぞれ白と赤のはちまきをしていますから、敵
チームなのでしょう。体育祭みたいな競技の場であっても、
敵同士なのに愛し合ってしまうというのは何か盛り上がる
関係かもですね。
 裏表紙では、競技が終わったのでしょうか、人がまばらに
なったグラウンドを見下ろす場所に、彼女達が座って
います。ぴったりと寄り添ってますね。表紙では攻められて
いた(?)女の子が、相手の頬にキスをしています。攻めていた
側の子の表情は見えませんけれど、肩をすくめかしこまった
ような姿勢ですし、たぶん照れて真っ赤になっているのでは
ないでしょうか。

 カラーの口絵は広江礼威さんが描かれています。こちらも
体育祭の応援合戦みたいなシチュエーションかもですね。
チアガールの女の子を、学ラン姿の女の子が後ろから勢いよく
抱え上げています。チアの子はとても驚いていますが、
学ランの子はそういう反応を楽しんでいるのかも。
 裏側の白黒のイラストではその直後の様子が描かれています。
が、抱え上げ方が勢いよすぎたのか、ひっくり返ってプロレス
技のような状態に、、、というオチがついてます。これも
彼女達の愛あふれるスキンシップなのかも?

 では収録作品を部分的にご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・マイ ファースト 星川(玄鉄絢)
 初めて降り立つ横浜の地は、空も道も狭く、人が多い。
乙女との待ち合わせを確認しようと電話をするが、用事が
あり遅れるという。少し不安はあったが、言われた通り
相鉄線に乗り換え、最寄り駅まで行く事にした。
 ここでの主人公は、前回登場していた、青森で乙女と
一緒に暮らしていた事のある、湊の家族(姪?)でしょうか。
湊と乙女の家庭(?)を見に来たのでしょうね。星川に住む
人達とのふれあいから、彼女はここがとても良い場所だと
わかったのでは。そこからまた新しい物語が始まるかも?
でも少なくともここはあまり百合っぽくないですね。

・総合タワーリシチ 第8回目(あらた伊里)
 謹慎が開けてクラスに戻ってきた神奈を、暁達は暖かく
迎える。しかし彼女にはまだ問題が残っていた。これから
1週間、トイレ掃除を行わなければならない。しかも世良
慧斗(せらけいと)と一緒に、だ。
 前号の第7回目では登場するチャンスがなく、主人公
としては危機的な状況の神奈でしたけれど、無事に復帰した
ようです。とはいうものの、前回慧斗と一緒にいた五十嵐
小夜子の他、藤雪緒、大王千津留、服部綾姫といった生徒会
のメンバー(慧斗も生徒会所属です)が次々に登場してます。
神奈の立ち位置は、そして悠との百合も気になります。
 ところで千津留って、前号で出ていた美術部の部長、
でしょうか? それと、食堂の場面でのリカがいつもの
彼女っぽくないような、、、暁が相手の時限定、とか?

・少女サテライト(はみ)
 エルが目を覚ますと、いつもより遅い時間になっていた。
どうして誰も起こしてくれないのかと皆の所へ行くと、
どこか様子があわただしい。そしてレグルスの部屋では、
彼女が高い熱を出して寝込んでいた。
 「星の意志」である彼女達は、高速で飛んでくるスペース
デブリが当たってもけがをしないほど強いみたいですけれど、
風邪を引いたりはするのですね。書物をたくさん収集し、
人間の営みに特に深い興味を持つレグルスだから、体調も
人に近くなっているのかも。それに、彼女を心配する
プレセペ達の思いも、人間的なのでしょうね。
 地球の文明にあまり干渉しないために、地上に降りる
には許可がいるらしいです。その許可を下しているのは、
スピカなのですね。「星の意志」として見れば、アンタレス
もエルも含めて5人(人じゃないか、、、)は同列と思えるの
ですが、彼女達の間には何か差があるのでしょうか。または、
自分達の特質を考えて、それぞれに役割分担を与え合って
いたりするのかもですね。誰かが支配し、他が支配される、
みたいな関係ではないのでしょう。
 それと、プレセペとエルが地上に降りた時、接触した
老夫婦と話していて、彼女達はレグルスを「友達」と言って
います。老夫婦の方も、彼女達の様子を見て、いかにも
友達を心配する女の子達だと思ったようです。という事は、
本人達の考えでも、周りから見ても、プレセペ達の間には
恋愛のような感情は生まれない、、、? せっかくの百合
アンソロジーですし、百合なエピソードをたくさん見て
みたいかもですね。

・花と星 第11話(鈴菌カリオ)
 長い誤解の果てに、お互いに相手を愛していると気づく
事ができた沢子と詩織。晴れて2人は恋人同士になった、
はずだったが、激しく意識しすぎてしまい、クラスで顔を
合わせても、ぎこちない挨拶をするのがやっとだった。
 自分達が相手に恋愛感情を抱いていたなんて、彼女達は
2人とも思いつきもしなかったのですね。でもそう考えて
みればいろいろと納得できる事もあったのでしょう。後は
もうラブラブしまくりたい所ですが、、、という辺りがこの
エピソードで描かれています。最初と最後の場面の爽やかな
風景や、扉絵の沢子と詩織の衣装など華やかな雰囲気です。

・前略、百合の園より(須河篤志)
 美園は、教師を手伝って資料の整理をしていた。相手が
ふと口にした「友達」という言葉に、彼女はひっかかるものを
感じる。今まで自分に近づいてきた同級生は皆彼女の家柄が
目当てであり、美園には、友達と思える相手などいなかった。
 ここでは、美園視点で第1話の辺りをとらえた内容になって
いるでしょうか。彼女は「友達」と呼べる人に出会った事がない
と考えているようですが、友達はいらない、とは思っていない
ようですね。そこで、今まで挨拶だけはしていた百合が目に
ついたのかも。美園は彼女に友情の可能性を見つけたみたい
ですが、できれば恋愛にまで進んでもらいたいものですね。

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