りさみや劇場 第４話

　美夜の本拠地(?)へと踏み込む璃紗。果たしてそこに
広がっていたのは、思わず目を奪われる素敵アイテムの
数々です。とっても興味はある、けどあまり学校に
持ち込むべきものではないし、何より美夜の前ででれでれ
した顔なんて見せたくない、みたいな気持ちが璃紗の
中にはあるのかも。彼女は様々な誘惑に勝つ事ができるの
でしょうか。

　サークル「ふぐり屋」さんによる百合作品シリーズ
「その花びらにくちづけを」の商業ブランド「ゆりんゆりん」
より、第１弾作品「ミカエルの乙女たち」を題材にした
ミニドラマ「りさみや劇場」、第４話「一緒に遊びましょう」
です。
（なお、この作品やサイトには、アクセスするのに
年齢に制限があります。が、「りさみや劇場」には
制限はないようです。）

　前からちょっと気になっている事があります。璃紗って、
１人でいる時は美夜の事を「美夜」って呼び捨てにしてるの
ですよね。
　同学年のミカ女生が会話する時は、お互いを「下の名前」
＋「さん」付けで呼ぶ、という習わしはあったりするの
でしょう。（でも他のカップル、例えば麻衣と玲緒は
クラスメイトですけど呼び方は違う、かな？）そのためか、
少なくとも璃紗と美夜は、どんなに相手に対して怒って
いても、また相手を見下したような物言いをする時でも、
かならず「さん」付けで会話してますね。そういう点では、
２人とも折り目正しい人なのかもです。

　ではそういう「決まり」以外の部分ではどうなの、
といった時に、璃紗は美夜を呼び捨てにしている、
って事なのでしょう。彼女は他の友達と話している時も
そんな調子なのかどうかは、この「りさみや劇場」に
そういう場面がないためよくわかりません。けれど
璃紗本人は、美夜を呼び捨てにする事には特にためらいは
ないようです。

　どういう気持ちから、彼女はそういう呼び方をするの
でしょう、、、。学校に来てもまともに授業に参加しない
美夜をこれ以上ないぐらい軽蔑しているからでしょうか、
それともミカ女の習わしはともかく同じ学年の女の子
として親しみを持っているのでしょうか、または、ずっと
追いかけ回している内に友達よりももっと近い関係を
相手との間に感じるようになったのでしょうか？　まあ
今はまだ璃紗本人は何も気づいていないみたいですので、
意識し始めるのはこれから（つまりゲーム中で）という
所なのでしょう。でも、周りの子達は、璃紗と美夜を
ベストカップル候補に推薦してしまうぐらいですから、
本人達よりはずっと２人の関係をわかっているのかも、
と思われます。

　さてこのエピソードでは、璃紗は、今は使われて
いないアトリエへ踏み込んでいます。どうもここは、
美夜が学校での時間を過ごしているプライベートな
スペースらしいですね。たぶんゲームの中ではこの
場所も多く登場するのでしょう（私はまだ体験版も
含めてプレイはしていないためよくわかりません、、、）。

　ぬいぐるみにティーセットにお菓子、様々なものが
そろえられた、とても居心地の良さそうな場所です。
美夜はぬいぐるみにはあまり興味ないみたいですが、
璃紗は猛烈に反応してますね。璃紗にとっても、ここは
夢のような空間なのでしょう。
　でも、学校にそういう場所を作り上げて、勉強もせずに
一日過ごすなんて許されるわけがない、と、璃紗は信念を
燃え上がらせています。ここで美夜に丸め込まれたら
悔しい、という思いもあるのでしょう。

　とはいってもここは美夜のテリトリー。どんな規則も
常識も、彼女の口先一つで簡単にねじ曲げられて
しまうみたいです。
　後半で美夜が璃紗を扱う様子は、正に手玉にとって
いる、みたいな感じです。真正面から立ち向かう璃紗を、
美夜は簡単にあしらっています。
　サブタイトルにある「一緒に遊びましょう」という
言葉は、やはり美夜のせりふなんでしょうね。今の状況
だと、「美夜が璃紗『で』」遊んでいるようにも見えます。
彼女達が「一緒に遊ぶ」、つまり同じ時間を２人とも
楽しく過ごす事はまだできていないような。美夜が、
璃紗との追いかけっこ以上の事を求めるようになって
もらいたいようにも思いますが、どうなるでしょうか。
またその時、璃紗は美夜に対してどういう感情を抱く
事になるでしょうか。

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