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2012年11月 5日 (月)

ガールズ&パンツァー 第4話

 ほとんど素人ばかりの大洗女子学園が挑戦した
最初の試合は、けっこううまく進んでいるみたい
です。ここまでできるのはみほのおかげというのも
あるかもですけれど、意外に他のメンバーにも素質が
あるのかもです。後は周りが認めてくれるかどうか
、、、。華にはそこが一番の問題のようです。

 テレビアニメ「ガールズ&パンツァー」、第4話
隊長、がんばります!」です。
 聖グロリアーナ女学院との練習試合が始まった。
桃が立てた作戦をもとに、みほがリーダーとなって
大洗女子学園のチームを率いる。まず、みほ達の
IV号戦車が偵察に出た。相手は一糸乱れぬ隊列を
組んで前進している。みほ達は威嚇射撃を行って
相手の注意を引き、両側に崖が迫る狭い道へと
おびき寄せた。道の先の丘には味方戦車が待機する。
みほが名付けた「コソコソ作戦」は順調に運んで
いるように見えた。

 試合が行われているのは、船の上ではなくて
確か陸地、でしたよね。最初は荒れ地のような場所
第1話の最初に描かれていたのはこの場面みたい
です)で戦闘していましたけれど、やがて街の中へ、、、。
これって大洗の街なのでしょうか? 戦車は道路を
走り砲弾を撃ちまくってますね。道路は穴だらけに
なり(前に記事を書いた時にはよくわからなかったの
ですけれどこの世界観では道路は戦車向けには
作られていないみたいです)、車体が突っ込んで
家が壊れるなんて事も起きています。
 でも街の人達は、かえって喜んでいるぐらい?
戦車道の試合中に壊れたものについては手厚い
補償がつくようですね。それに、ぶつけられて
家が壊れるのは縁起がいいほどみたいです(どこかの
お祭りでは、山車が突っ込んだ家は縁起がいい、
と言われているらしいですけれど、そんな感じなの
かも)。戦車道は、一般に受け入れられている
スポーツと言えそうでしょうか。

(「あんこう踊り」という街のイベントとつながって
いる辺りも、地元密着を感じさせますね。それにしても
罰ゲームを考えた本人の杏は、あまり苦にしていない
ような? 少なくとも彼女にとっては罰ゲームでは
ない、のかな。
 それに、杏が聖グロリアーナ女学院との試合を
急がせたのは、ダージリンと張り合うためなのかと
思っていたのですけど、どうもそうではなさそう
ですね。桃は全国大会で負けた場合の事をとても
心配しているようですし、実はみほ達に実力を
つけさせるために練習試合を組んだのでしょうか。)

 でも、この武芸をとても嫌っている人がいました。
それは、華の母親の百合です。
 百合は、何だか激しい反応をしていますね。
何もあそこまで戦車道をおとしめるような事を
言わなくても良いのでは、とも思えるのですけれど、
百合の言葉には容赦がありません。
 見ていて思うのは、彼女の場合、華道の家元
として戦車道を牽制する、みたいな雰囲気では
なさそうです。それよりは、戦車道を怖がって
いて、その道に娘を奪われるのをとても悲しんで
いるのかな、という気がします。

 百合は、「戦車なんて皆鉄くずになってしまえば
いい」と言っています。が、これは本気の脅し
ではなく、力で太刀打ちできない相手に追い詰め
られ、自分や娘を守るために口から出たなけなしの
言葉だったのではないでしょうか。いくら家元
とはいっても、百合は戦車を怖がるか弱い女性
なのでしょう。

(百合がそこまで戦車道を嫌う理由は、ここでは
はっきりとはしていません。けれど、娘が授業で
試合に参加したと聞いただけで気を失うぐらい
ですから、相当なものなのでは。そうなったいきさつ
は描かれたりするでしょうか。もしそこに女性同士
の恋愛要素のようなものが含まれるのであれば
見てみたいかもですね。)

 ですが、華は引き下がったり折れたりはしません。
自分のしたい事を堂々と母親に言い、仲違いする
事になろうとも自分の考えを貫こうとしています。
 そこまで思えるようになったのは、戦車道と
出会ったから、そして何よりみほと出会えたから
なのかなと思えます。みほや沙織の存在が、彼女に
自信を与えているのでしょう。

 そしてみほも、華の姿を見て勇気づけられて
います。こんな風に、一緒にいて元気を与えあえる
関係というのは素敵ですね。

 みほについては、気持ちを切り替えられる
出来事が他にもあったように思います。それは、
試合をうまくこなせた事もそうですが、試合の後に
ダージリンがくれた言葉ではないかなと感じられ
ます。
 ダージリンは最初、みほが西住流本家の人間とは
気づかなかったようです。けれど紹介され後に
彼女は、試合の仕方について「ずいぶんまほさんとは
違うわね」と言っています。また、後で彼女が送った
手紙には、「あなたのお姉様との試合より面白かった」
とも書かれています。
 今までのみほは、できのいい姉と比較されて、
周りからも身内からもあれこれ言われていたのかな
という気がします。ダージリンも2人を比べては
いますが、彼女の場合はみほのオリジナリティを
ちゃんと見分け、しかもそれを高く評価しているの
ですね。
 試合の時には西住流という名前は出ていません
から、ダージリンはよけいな偏見を持たずに、
純粋にみほの腕前を見ていたはず。その彼女から
感想を聞けた事で、みほは前向きな気持ちに
なれたのではないでしょうか。

 それともう一つ、みほには、沙織の存在も大きい
と言えそうです。試合の途中、戦況を知るために
ハッチから身を乗り出していたみほに、沙織は
中に入るように言っています。
 みほがしていたのは試合に勝つために必要な事。
なので、沙織の意見は素人のものなのでしょう。
でも沙織は引きません。沙織がみほをとても大切に
思っている事が、この態度からも表れています。

 こんなやりとりが、みほにはとても嬉しかった
ようですね。彼女がこれまでどういう仲間と
どんな生活をしてきたのかはまだ描かれていません
けれど、少なくとも、沙織のように心配してくれる
人は初めてなのでは、という雰囲気もあります。

 大切な人、大好きな人ができる事で、みほの
気持ちも少しずつ変わっていけるのでは、と
思えます。その中で、百合な出来事などあると
良いですね。

 沙織って、けっこうデキる女って感じがします。
みほの気持ちを察してさりげなく助ける場面も
多いですし、料理もそれなりに(少なくとも
チームの他のメンバーよりは)できます。また
幼なじみの麻子の面倒も見ています(麻子も、
眠くなったら沙織の肩にもたれる、というのが
定番になっているのかもしれません)。
 本人は男にもてたいと思っているようですが、
このエピソードの雰囲気では、男運はあまり
なさそう、、、。だったらそれよりも、自分の
すごく身近にいる、みほや麻子といった可憐な
女の子達と愛情のやりとりをする方が、彼女に
とってはとても安らげるのではないかなと思ったり
します。

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