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2012年10月13日 (土)

つぼみ Vol.19

 「ベツキス」や「神さまばかり恋をする」は、少しずつ
物語が新しい方向へと動き始めているようです。
エイプリルやコトリの謎もだんだんわかってくる
ようになる? 「総合タワーリシチ」は2本立てなの
ですけど、主人公(ですよね?)の神奈の出番は半分に
減っているっぽいです。

 発行芳文社による百合アンソロジー「つぼみ」の
Vol.19を見てみました。
 表紙は百合原明さんが担当されています。連載中の
「ベツキス」より、ひかりとエイプリルが登場です。
ステンドグラスのある大きな教会のような場所で、
ひかりが椅子に座って本を読んでいると、そこへ
エイプリルが現れたようです。大胆に足を組んで
椅子の背の上に腰を下ろし、ひかりのあごに指を
添えて自分の方を向かせています。真上から見下ろす
姿勢のエイプリルは、勝ち誇った笑みを浮かべて
金色の瞳でひかりを見つめています。ひかりの方は、
一瞬、間近で見るエイプリルの美しさと気高さに
気持ちを奪われてしまったようですね。頬を赤く
染め、目を見開いてエイプリルを見上げるばかりに
なっています。

 裏表紙のイラストでは、ひかりは建物の外に
逃げ出したのか、使い魔の猫のぶーちゃんと一緒に
壁際に座り込んでいます。頬を押さえてとても
恥ずかしそうにしています。けど建物から離れずに
いるのは、エイプリルに惹かれていて離れたくない
から、なのではないでしょうか。それを知って
いるのかどうか、エイプリルは余裕の微笑みを
浮かべながら、窓辺にもたれてひかりの髪に
触れています。

 エイプリルは、この所のエピソードでは愛麗に
押され気味な感じで、ひかりにも甘えてわがままを
言う場面が増えてきている気がします。でも彼女
には、こういう高飛車で攻撃的、誰にも負けない
鋭さと気品を持っていてもらいたいようにも
思います。本編ではどうなっていくでしょうね。

(ところでこの号では、タイトルのデザインや、
表紙に書かれた執筆陣のお名前などが、明るい
色使いでカラフルに描かれています。イラストの
ステンドグラスの模様に合わせたもののようで
かわいらしいですね。)

 カラーの口絵の部分は、ここではコミック
仕立てになっています。裏のモノクロのページと
合わせて、「ベツキス」のストーリーの一部と
されているようです。この本ではこれまでカラー
コミックってほとんどありませんでしたから、
こういう形式になっていると、巻頭カラーで
作品が描かれている雰囲気で面白いかもです。

 なお、この作品は、コミックスの第1巻が本誌と
同日発売となっています。ひかりやエイプリルの
物語がたくさん読めそうですね。

 では収録作品を部分的にご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・ベツキス(百合原明)
 愛麗に一方的にやり込められたエイプリルは、
家にいても不満でやりきれなかった。また、
相手がどんな意図でひかりと自分を襲ったのかも
謎のままだった。
 エイプリルは何だか面白くない気持ちでいっぱい
みたいです。でもその理由は、自分のプライドが
傷つけられたからというよりは、相手がひかりに
迫るような仕草を見せていたから、みたいです。
ひかりを大切に思っているのであれば、家の中で
くすぶるより、行動を起こした方が良いかもですね。
 ひかりの方は、何とか愛麗と、今まで通りの
仲良しでいたいと願っているようです。それは
愛麗にとっても、輪に自分の正体を気づかせない
ために重要な事ではあります。けど怖い目に
遭わせたはずのひかりがまだ自分と仲良くしたい
と考えているなんて、愛麗には思いもよらなかった
みたいです。そういうひかりの純真さが、愛麗や
エイプリルのような、人間とは違う生き方をしてきた
女の子達をいやしていくのかもしれません。

・神さまばかり恋をする(一花ハナ)
 朝の散歩から帰ってきたコトリは汗だくになって
いた。昼間の暑さを避けたつもりだったのだが、
この所はさらに陽気が良いようだ。聡香は彼女に
冷たい飲み物を用意してあげた。
 この作品で描かれる神様ってどういうものなのか
が少しずつ語られていくようです。恋する気持ちに
ついては、人間の(百合な)女の子と同じ? コトリ
の表情からすると彼女は千佳にちょっと特別な思いを
抱きつつあるみたいです。だとしたら聡香(とか
しおりとかヒワ)がどうなるのか、気になりますね。
 なお、この作品もコミックスの第1巻が同日
発売となっています。コミックスには「つぼみweb
コミック
」掲載分も収録されていますね。

・星川銀座四丁目(玄鉄絢)
 慣れない料理に悪戦苦闘する湊。食事なんて
ご飯を炊いて惣菜を買ってくれば済むだろうと
観月は言うが、湊はやめない。今は離れて暮らす
乙女の苦労を考えればなおの事だった。
 乙女はやはり湊から引き離されてしまったみたい
です。けど湊が努力しているのは、必ずまた乙女に
会えると信じているからなのでしょうね。彼女に
ここまでさせるほど、2人の関係は強いものなんだ
と、観月や周りの人達は改めて知らされたのでは
ないでしょうか。
 ところで湊の親って設計事務所を開いていたの
ですね。これは乙女達にはかなり好都合だったの
ではと思われます。それに、湊の家族に祝福
されるのは、乙女にとってはとても嬉しい事
でしょう。

・総合タワーリシチ 第6回目、第7回目(あらた伊里)
 いきなりクラスへ乗り込んできた慧斗(けいと)
が、悠の優秀さに憧れていると聞かされた神奈は、
負けず嫌いの気持ちが騒いで慧斗と勝負をする事に。
種目は慧斗の希望でチェスに決まった。
 神奈って実は腕力にものを言わせるタイプだったの
ですね。今まで問題を起こさなかったのは、悠や
慧斗のようなライバルが少なかったから? この後も
神奈がストレスを感じる場面は出てきそうでしょうか。
それにしても、悠を下の名前で呼ぶ約束もうやむやな
感じになっていて、百合的な発展はまだ先、かな。
 それと、2話構成の後半は、(都合により)神奈の
出番はほとんどないようで。代わりにちはやと都の
関係がクローズアップされています。彼女達はVol.18
の時も取り上げられていますし、百合カップル
としてはこちらの方が有望だったり?

・ミルノ観察日記(八神健)
 高額なアルバイト料に惹かれて須藤かこいが
家庭教師を始めた相手は、帰国子女の野咲未瑠乃
(ノザキミルノ)。勉強嫌いだがかわいらしい彼女
に、かこいは惚れてしまっていた。
 相手を愛する気持ちが強すぎて、かこいは妄想
ばかりしているみたいです。でも未瑠乃には全く
通じていないのは、かこいなり自重しているから、
とか? とはいってもこのままでは危うい方向へ
突き進んでしまいそうですし、何かうまい解決策は
ないものでしょうか。

・「つぼみ」レビューリストレビューセンター

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