ガールズ＆パンツァー 第３話

　沙織や華だけでなく、他のチームの皆も、「戦車道」
の常識では考えられないような行動を見せています。
みほは最初呆然としていますが、だんだん何だか
嬉しくなってきているようですね。こんな形で戦車に
親しんでもいいんだ、と思うと、今までかたくな
だった気持ちが解けてくる思いなのでは。沙織達と
一緒なら、彼女は笑顔を取り戻せるのかもですね。

　テレビアニメ「ガールズ＆パンツァー」、第３話
「試合、やります！」です。
　戦車道の授業のさなか、みほ達の乗るIV号戦車の
行く手に１人の女の子が横たわっていた。停車させて
確かめると、彼女は今朝通学路で出会った少女だった。
沙織の幼なじみで、名前は冷泉麻子という。ともかく
IV号に乗せ、練習を再開させるが、戦況は芳しくない。
他のチームの戦車はすべて、まず最初にみほ達のチーム
を潰そうと狙いを定めていた。吊り橋にさしかかった
IV号は何とか渡ろうとするが、背後から他チームの
砲撃を浴びる。

　「戦車道」の履修者の中で、詳しい知識があるのは、
みほと優花里ぐらいみたいです。（「歴女チーム」の
エルヴィンは、第２次世界大戦はよく知っている
ようですけど、戦車道の方は全然わからない？）
戦車を動かしたり砲撃したりするのは何とかなる
っぽいものの、何をやって良いのか良くないのか
などはまだ心得ていないのでしょう。

　そのためなのか、みほのチーム以外は皆で戦車に
派手なペイントを、、、（いえ、沙織や華も本当はやる気
だったみたいです）。生徒会の杏達までノリノリで
車体を色づけています。これにはみほと優花里も
驚いてしまい、どこからどう説明したら良いのか
わからなくなっているようです。

　ペイントされずに済んだIV号戦車にも魔の手(?)が。
沙織と華は、車内の居心地が良くなるようにクッション
を持ち込んだり飾り付けをしたりしています。

　たぶんこれは、みほや優花里が今まで見てきた
戦車道の姿からは大きくかけ離れたものなのでしょう。
みほの家では、こんな事をしたら、怒られるなんて
レベルじゃないぐらいの大問題になっていたの
でしょうね。

　でもこの大洗女子学園では、様子は違っていました。
どのチームの女の子達も、皆何だか楽しそうに見えます。
ペイントの仕上がりに満足げで、柔らかいクッション
の座り心地に喜んでいるようです。

　彼女達の姿を見て、みほはどう思ったでしょうか。
過去の苦い思い出に支配されているらしい彼女の
胸に、何か明るい光が差し込んできたのでは
ないかなという気がします。
　形式や作法なんて関係ない。戦車道を楽しめば
いいんだ、みほはそう思うようになったのではないで
しょうか。

　だから、麻子が（主に朝が早いからと言う理由で）
戦車道を嫌がるのを、みほは必死に引き留めています。
この時の麻子の姿は、第１話で沙織や華から引き留め
られていたみほ自身に似ているように思えます。その
麻子にお願いをするみほは、もう戦車道を続ける
つもりになっているのでしょうね。

　沙織や華、優花里と一緒に戦車に乗るのは楽しい、
麻子ともそうなれるはず、と、みほが感じていると
したら素敵かもですね。IV号戦車という特別な場所を
軸にして、彼女達は結びつきを強めていくのかも
です。その先に百合な展開があるかどうかは、、、
何とも言えなさそうです。
（例えば、お互いに知り尽くしている沙織と麻子の
幼なじみ関係が発展して、みたいな展開とかあったり
するでしょうか。）

　杏は、何とか試合ができるぐらいにはなった学園の
チームに、早速練習試合をさせようとしています。
相手は聖グロリアーナ女学院。戦車道の強豪校で、
大洗女子学園よりもっと大きな船を乗り付けて
います。
（そういえば、この世界観では、学校は皆船の上に
あるらしいですね。みほはこの話数で初めて大洗の
街に降り立っているようです。また、戦車が町中で
空砲を撃っても大騒ぎにならない、とか、道路を
走ってもアスファルトが崩れない様子からすると、
戦車はかなり身近な存在になっているのかもです。）

　杏は、この試合に異様にこだわっているようです。
とりわけ相手側のリーダー、ダージリンとは何か確執が
ありそう。こうなったいきさつはその内描かれたり
するのでしょうか。もしそうなら、憎しみ合うほどに
惹かれ合っている彼女達の百合な関係に期待したい
ものです。