彼女×彼女 第11話
気持ちを確かめ合い、結ばれた桐子と七緒です
が、七緒が追う夢のため、2人が離ればなれに
なる日はどんどん近づいてきます。桐子は、
自分本位な気持ちで相手の夢を壊す事はできない
と考えているようですが、本当は、、、。彼女の
思いに出口はあるのでしょうか。
発行新書館によるオンライン雑誌「ウェブマガジン
ウィングス」に連載中の、大沢あまねさん作「彼女×彼女
(カノ×カノ)」、第11話「恋愛標本3」です。
(これまで連載が行われていたWEBウィングスの
ページからアクセスすると、Yahoo! ブックストア、
またはニコニコ静画で配信しているFLASHウィングス
のサイトをたどれるようになっています。)
鈴懸女子高校を卒業し、桐子は大学へ入学した。
七緒は骨格標本作成の専門知識を学ぶため、
ドイツへ留学する。学校の開始時期である秋を
待ってドイツへ渡る予定で、今はまだ国内に
いた。彼女は頻繁に桐子の所を訪れていたが、
それも秋までの事。その先は本当に離ればなれに
なってしまうのだと思うと、桐子はやりきれない
気持ちになる。だがそんな思いを、今の七緒に
打ち明ける事はできなかった。
この「恋愛標本」のシリーズって、前回の「~2」
までなのかななんて勝手に思っていたのですけれど
そうではなかったのですね。高校時代にお互いの
思いを通じ合わせた彼女達が、その後どうするのか、
が描かれていて、結ばれた後のカップルの物語
という形で見る事ができるのではないでしょうか。
桐子は、七緒がどれだけ標本作りに対して真剣に
取り組んでいるのか、短い間ではありました
けれどずっとそばで見続けてきました。彼女が
本当に真面目だったから、そしてそんな彼女の
姿に惹かれたから、桐子は手を貸そうと思ったの
でしょうし、もっと近くにいたいと望むように
なったのでしょう。
桐子は、いつの間にか、いえ、たぶん最初から、
七緒の虜になっていたのでしょうね。相手の性格も
好ましかったのでしょうけれど、それ以上に、
女同士だってかまわないと思えるぐらい、強い
愛情を感じたのでは。
そしてとても嬉しい事に、七緒も同じ気持ちで
いてくれたのですね。この巡り合わせは、2人の
世界をとても輝かせたのではないでしょうか。
愛だけを2人で語り合えるなら、それはそれで
素晴らしい事だったのでしょう。でもそれよりも
前に、七緒には追いかけたい夢がありました。
愛する人の夢を叶えてあげたい、と思うのはとても
自然な事でしょう。でも桐子の場合、相手に夢を
追わせるのは、何年もの間一緒にいられない事を
意味します。少なくとも今の彼女は、笑顔で七緒を
送り出せる気持ちにはなれないようです。
それならいったいどうしたらいいの、という
所が盛り上がる部分ですね。お互いへの愛情が
強いものであれば、2人で乗り切れない壁なんて
ないのでしょうね。お正同士で愛し合う事に
ついても、彼女達は、同じように迷いのない
答えを出していけるのかもです。
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