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2012年8月14日 (火)

輪廻のラグランジェ season2 第2話

 お互いに同じ思いを持っているのに、ぶつかり合わなきゃ
ならないなんておかしい。そう思ったまどかが、ランと
ムギナミにした事は、、、。まどか的には、仲良くなる
にはこれが一番だと思っている、という事? まどか
本人にその経験が豊富なのかどうかはわかりませんけれど、
単に形だけくっつくのではなく、気持ちが重なるのが
大事だと、3人とも理解してもらいたいかもですね。

 テレビアニメ「輪廻のラグランジェ season2」、第2話
鴨川ボーソービーチ」です。
 鴨川上空に飛来したウォクス・イグニスを、ウォクス・
リンファが迎え撃つ。目の前で戦いを繰り広げるムギナミと
ランを止めようとするまどかの呼びかけに呼応するかの
ように、ウォクス・アウラは起動した。1年近く操縦
できなかったため思うように扱えなかったが、まどかは
必死に2人の下へ急ぐ。やがて彼女の耳には、ランと
ムギナミの考えが言葉となって伝わってきた。2人とも、
本当は戦いたがってなどいなかったのだ。

 ランはレ・ガリテの、ムギナミはデ・メトリオ(または
宇宙義賊キッス)の側にいます。それぞれの勢力は、
自分達の権利を言い張っていて、相手に譲る考えはない
ようです。
 ディセルマインやヴィラジュリオという彼女達の「兄」が
指導者なので、ランもムギナミも、簡単に自分達の場所を
捨てる事ができずにいたようですね。けれど2つの
勢力はまどかに目をつけ始めます。ウォクス・アウラの
操縦者、「輪廻」の鍵を握る女の子であるまどかは、
どちらにとっても重要な(もしくは致命的な)存在らしい
です。
 まどかを苦しませる、とか、この世から消し去るとか、
指導者の側はそういう結果しか求めていないみたいです。
ではランやムギナミが兄達の言われた通りに、まどかに
ひどい仕打ちをするのかというと、、、そうではないの
ですよね。誰が何と言おうと、まどかは自分にとって
大切な女の子なんだと、2人とも思っているようです。
その子を苦しめたりなんて絶対できない、と。

 そこまで気持ちが同じなのに、2人は鴨川上空で戦って
しまいます。それぞれから相手を見ると、どうしても
その背後にいる勢力の陰謀まで重なって見えてしまう
から、なのかもしれません。

 ずっと地球にいたまどかは、ランとムギナミの
いなくなった鴨女に通っていて、星々の詳しい関係
まではつかんでいなかったようです。そんな時に、
久しぶりに姿を見せた2人が目の前で戦っているのを
見たら、どうしても止めずにはいられないのでは、と
思えます。
 それに、まどかの耳にはランとムギナミの本心が
聞こえてきていますから、事情はともかく2人とも
同じ思いだというのははっきりとわかった事でしょう。
これがまどかの気持ちを後押ししているのですね。
(それにしても、人の考えている事が、しかもタイミング良く
聞こえてくるというのは、、、主人公ならではの能力なの
かも。または考えている事がわかっちゃうぐらい、気持ちが
2人の方を向いている、とかなのでしょう。)

 空中では華麗なプロレス技で2人のバトルを止めた
まどかでしたが、それだけではランとムギナミの関係を
元通りにさせる事はできませんでした。それどころか、
2人ともウォクスに乗ったまま姿を消してしまいます。

 2人の気持ちを知っているまどかは、何とか彼女達の
誤解を解こうとするのですが、そのためにはまず2人を
見つけなければなりません。2人が鴨川に来たら
行きそうな場所、、、。ちょっと遠回りはしましたが
まどかはちゃんと見つける事ができたようです。

 しかもそこには、ランとムギナミが2人ともいました。
2人とも考える事は同じだったのですね。
 なのにまだ、彼女達はお互いに通じ合えていないみたい
です。そこでまどかが彼女達にさせた事は、、、キス?

 これって最初からそのつもりでやったのでしょうか。
それともハプニングなのでしょうか。まどか自身が
驚いていない所を見ると、彼女は、キスする事が
仲直りへの近道だと思って、ランとムギナミにさせた
っぽいですね。
(その後のせりふで、ディセルマインとヴィラジュリオ
にも同じような事をさせるような言い方をしてますけど、
まどかはこの2人にもキスさせる気? そうなると
ちょっと百合的ではないかもですね。)
 その一方で、ランと自分がキスした時は、まどかは顔を
真っ赤にして慌てふためいていました。ランとムギナミの
場合は仲直りの意味だったとしても、ランと自分との
場合は別の、友情を超えた感情があるから、妙に
意識しちゃった、とかいう状況だったりするでしょうか。

 この場面では、ムギナミとラン、ランとまどかの
キスが、かなり強調されています(ムギナミとまどかは
未遂(?)だったようです)。でもそれは、恋愛感情から
生まれたものかというと、少なくともここではあまり
そういった雰囲気は出ていないような感じです。
ジャージ部の同志としてもう一度打ち解ける事ができた、
という所までのようにも見えます。
 演出的にも、(これまでにも他の記事で書いてきて
いるかもしれませんけれど)女の子達の口と口が
くっつけばそれだけで百合、とは少し言いづらい気も
したりします。お互いを愛し合う気持ちが高まった時に
自然に引き寄せられ唇を重ねる、みたいな場面を描いて
いってもらいたいですね。
(エンディング曲の途中に入るせりふでは、「これって
友情?」とも言われています。そう聞きたくなってしまう
という事は、他の友達に持つのとは別の感情を、3人は
お互いに抱いているのかもです。)

 この場面を見ていて少し思い出したのは、第1期の
第7話です。3人で夜の海に入ってはしゃいだ時の
ような明るさと喜びに似た表情を、ここでの彼女達は
見せている気がします。
 第7話の時は、海の片隅にリンゴが投げ捨てられて
いるカットも描かれています。リンゴは、ムギナミと
ヴィラジュリオの過去を思い出させるアイテムで、
この第2話でも、宇宙船の中でヴィラジュリオは
リンゴを持っていました。
 第7話でそれが捨て去られていたという事は、ムギナミ
はヴィラジュリオとの過去を捨てた、という意味の
ように思えます。その時の、解放されたような彼女の
表情がここで見られるという事は、やはりムギナミは
まどか達を選んだ、とも言えそうです。実際、彼女は
キッスから離れる行動をしています。

 ランもまた、レ・ガリテの姫という立場を捨てよう
としています。2人がそこまでするのは、まどかとの
愛情があるからなのでは、と思えます。
 いつでも3人で一緒にいれば、何だってできる、そういう
自信を、彼女達は身につけつつあるようですね。お互いに
離れられないほどの愛情を持っている事を、彼女達には
自覚してもらいたい所です。そして彼女達だけの世界で
いちゃつく事で、宇宙に平和を取り戻す力を身につけて
いってもらいたいですね。

・「輪廻のラグランジェ」レビューリストレビューセンター

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