ゆるゆり スピンオフコミック「大室家」の５

　一緒に暮らしているし、姉妹なんだからお互いに
助け合うのも普通、と撫子達は思いたい所なの
でしょう。けれど今の櫻子はどこか頼り切れなくて
、、、。だからつい強く当たったりしちゃうのかも
ですね。

　発行一迅社、隔月刊のコミック百合姫に連載中の、
なもりさん作「ゆるゆり」より、なもりさん自身
によるスピンオフコミック「大室家」の第５話を
見てみました。

　この話数では、いきなり冒頭から撫子の入浴シーン
が描かれています。「ゆるゆり」では、あかり達
中学生が一緒に温泉に入っている場面があったり
します。けど高校生というのはもしかしたら初めて
かもですね。やはり少し大人っぽい？

　どうもボディソープを切らしてしまったらしく、
撫子は櫻子に取りに行かせようとします。花子は
（小学生なので）もう寝てしまっていた事もあり、
櫻子を呼んだのでしょうね。

　この辺りは、よくある姉妹のやりとりのように
見えます。撫子も、邪険に扱うような感じではなく、
普通に頼んでいます。
　が、違うのはここから、なのですね。姉に頼まれた
ものをいつの間にか忘れてしまい、櫻子は冷蔵庫を
あさっています（なぜ冷蔵庫なのか、という疑問も
ありますね、、、）。

　撫子は、櫻子のこういう所を、もどかしく感じて
しまうのかもしれません。本当は、一緒に住む家族
として、姉妹として接したいのに、自分がちょっと
したお願いを言って頼ろうとするといつも、期待
しない事ばかりしている。だから撫子は櫻子に
いらいらした気持ちを持ってしまうのでは。

　でももしそういう思いを抱いていたとしても、
櫻子はそれにさえ今は気づかないのかもですね。
たぶん、少し見方を切り替えれば櫻子にもわかる
と思うのですけれど、、、。なかなかそういう風には
いかないようです。
　それならば、撫子の方が櫻子を受け止めてあげる、
というやり方も考えられそうです。が、撫子も
今はそこまで大人ではないみたいです。

　撫子、櫻子、そして花子、誰かがもうちょっと
広い視点でものを見られるようになれば、この３姉妹
は変わっていけそうにも思います。まあ物語的には、
そうはならずに皆悩んでいる、という部分が
ドラマになるのでしょうね。

　それにしても櫻子、「飲むヨーグルト」は花子の
もの、と直接結びつけて考えているようですね。
自分が飲みたかったら相手に確認する、という
やり方は身についているみたいです（もしかしたら、
今まで姉や妹からさんざん言われて、今は反射的に
確認する癖が身についている、といった状態の
可能性もありそうです）。
　でもそれで安眠を邪魔されてしまったら、
花子も怒ってしまうのでしょう。櫻子は、こういう
場面でどう振る舞ったらいいかもっと勉強する
必要がありそう？　もしそうなったら、姉妹の
間や、向日葵との間に、もっと強い親愛の
気持ちが生まれるのでは、という気がします。

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