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2012年7月29日 (日)

AKB0048 第10話

 メンバーのステージを助け、自分達だけの小さな
ライブを成し遂げる中で、凪沙や智恵理は何かを
感じ取ったようです。他のメンバー達も、迷いが
消えてきたのでしょうか、より打ち解けている感じが
します。そうなってくると女の子同士のふれあいも
より親密になる感じですね。彼女達にはこのまま
絆を強めていってもらいたいです。

 テレビアニメ「AKB0048」、第10話「波間のキセキ
です。
 AKB0048の次の行き先がツバサから発表された。
場所はアタミスター、惑星表面のほとんどを海が
占めるこの星で、グラビアの撮影を行うという。
襲名メンバーと、研究生も一緒だ。凪沙達は、
水着になるのを恥ずかしがりつつも行った事のない
星へ憧れを抱く。ところがその中で、真琴だけは
浮かない顔をしていた。彼女の表情の変化に
気づいたのは鈴子だった。

 鈴子は、急に無理なダイエットを始めた真琴が
気にかかっているようです(それにしても「バター
しょうゆかけごはん」って、、、カロリー高そう
なんてもんじゃないですね。毎日のレッスンで
スタミナが必要と言っても食事には気をつけなきゃ
かもです)。相手をよく観察していたためか、
悩みの原因が何なのかもちゃんとわかっている
みたいです。
 胸は貧相、おなかは幼児体型、もしこれで
水着にでもなったら、と思うと、真琴は怖くなって
しまっています。が、鈴子に言わせればそれだって
彼女の良さ、らしいです。

 ありのままの君が素敵、と鈴子は言いたいのかも
しれません。自分が自分である事を恥じる必要は
ない、と真琴に教えたいのでしょうね。
 これはとても重要な事だと思います。けれど
同時に、少し考えなければならない気もします。

 今のままでいい、これ以上何もしなくていいんだ、
と思ってしまうと、努力をしなくなってしまう
危険性もありそうですよね。鈴子はそれを望んで
いるわけではないでしょう。
 自分自身である事の魅力を大切にする。同時に、
努力して変わりたいと願う姿勢も本人らしさだと
言えるのではないでしょうか。だから鈴子は
真琴に協力するつもりになったのかもです。
(協力すると決めたとたん、豹変している感じ
ですね、、、。)

 自分が自分でいる事、というのは、この作品
ではとても重要な意味がある気がします。前にも
書いたかもしれませんけれど、襲名して名前を
引き継いだ女の子がオリジナルメンバーに近づく
ように努力するのは、自分を捨てている、とも
感じられます。研究生達は、ステージで歌う
メンバーを見て「あの人のようになりたい」と
思ったから00に入ろうとするのでしょうけれど、
「あの人そのものになりたい」と思っているか
どうかは別のようでもあります。この辺りは
物語的にどう解釈されていくのか気になる所です。

 まだ襲名していない凪沙達、襲名メンバーと
なった優子達、そして卒業したメンバーも、少し
ずつ存在感を出してきています。以前から名前が
出ていたように、ツバサは7代目麻里子だった
ようです。そしてグラビア撮影をしていた美果子
も元の襲名メンバー、それに彼女はセンターノバ
でもあったそうです。
 13代目敦子をはじめ、「センターノバは突然
失踪する」という奇妙な出来事が続いていました。
その謎が解き明かされる日は近いでしょうか。

 ところでこの話数では、アタミスターという
開放的な場所(海辺のリゾートという雰囲気で、
ホテルは海上コテージ風に各部屋が別々の棟に
なっています)のおかげでしょうか、いろいろな
事が起きていますね。さりげなく水着回&
お風呂回で、しかも大浴場と部屋風呂の2種類
が登場しています。
 鈴子は、「ホテルの部屋風呂に一緒に入る」
という行為を真琴とたしなんでいます。何でも
これは「00の伝統」なのだそうです。けれど、
彼女達には、伝統であってもなくても身近に
接してつながりを強めてもらいたいかもです。
またそうする事で、お互いの本当の気持ちも
わかるようになるのでは。例えばここでは、
鈴子が何を求めて研究生になったのかが語られて
います。

 鈴子の場合は、メンバーとしては(同じ研究生
ですが)楚方を推しているようですね。以前は
確か楚方に誘われて休みの日に一緒にお風呂に
入っていましたから、そちらの方も発展していく
と百合的には良いかもです。

 発展といえば、少し関係が近づいた女の子達が
いるように思います。一つは、彼方とみなみ。
彼方は、アタミスターへ行く船の中で、みなみに
手作りのクッキーを渡しています。
 ハート型の箱にきっちり収まったハート型の
クッキー。表面にはみなみの似顔絵が描かれて
います。そして控えめですが「love」の文字も。
 別にみなみの誕生日とか何かとかではない
ようで、彼方はたぶん、けがのお見舞いみたいな
理由をつけたつもりだったんでしょうね。ともかく
何とか(彼女的には)さりげなく渡せたっぽい
です。
 けれど周りから見れば、、、頬を真っ赤に染めて
初々しい表情を見せています。後輩の友歌から
見ても、「恋する乙女」なのはまるわかりだった
ようです。
 あんな表情は、これまで後輩達には見せた事が
なかったんでしょうね。特に妹の楚方の前では、
いつもかっこよくて頼りになる姉でいたかったの
かもしれません。それでもそんな後輩達の前で
クッキーを渡すのは、もうそれぐらい、みなみに
対する思いが止められないほど強くなっているから、
なのではないでしょうか。
(楚方も、そんな姉の姿を嫌がるわけでもなく、
みなみに嫉妬したりもしていない感じですね。
自分の姉が他の女の子に恋する姿を見てちょっと
嬉しくなっているようでもあります。)

 彼方は、この所のライブや戦闘で、一気に
みなみと接近した感じがします。みなみのステージ
衣装を着たり(結局ステージには立てませんでした
けれど)、けがで倒れたみなみを抱え上げ船へ
連れて行ったり。けがを負いながらも素晴らしい
ステージを見せるみなみへの憧れがずっと強まって
いるのでしょう。
 気になるのは、みなみがどう反応するか、
だったりします。「襲名キララ」が示すものを
見てしまった彼女は、彼方に「みなみ」の名前を
渡すべきか、それとも自分の希望に従ってみなみで
あり続けるか、とても悩んでいました。当の相手の
彼方からのプレゼントを素直に受け取れるのかどうか
、、、。
 でもここでは、先輩らしく明るくにこやかに
感謝してクッキーをもらっていますね。これは
やせ我慢、とかではないと思いたいです。みなみは
彼女なりに何かを考えていて、名前を譲るかどうかと
彼方本人の気持ちとは別なんだと思えるようになって
きているのではないでしょうか。
 これはかなり難しいやり方ではあるのでしょう。
でも、襲名の事を除いて考えた時、みなみは、
自分が彼方に対して純粋に好意を抱いていると
気づいたのでは。かわいらしい後輩の1人なのか、
それ以上のかけがえのない女の子なのかは
わかりませんけれど、彼方を毛嫌いする理由
なんて別にない、と気づいたのかなと思います。
彼女達はこの後どうなるのでしょうね。でも
何があったとしても、お互いに感じている好意を、
決して見誤らないでもらいたいように思います。

 そしてもう一つは、凪沙と智恵理です。2人は、
友歌と織音と一緒に4人でアイドルになる、という
夢を、はっきりと胸に思い出しているみたいです。
ツンドラスターでの同時多発ライブで、小さな形
ではありますが、4人は歌を観客に披露しました。
その時に、4人の、特に凪沙と智恵理の気持ちは
重なったと言えそうです。

 ですが智恵理は、その気持ちのおかげで、かえって
悩みを大きくしてしまったらしいです。それは、
第1話の頃から感じていた事。凪沙の前でだけ
キララが輝く、という事実を、彼女はここでも
目の当たりにしています。「襲名の輝き」を手に
入れられるのは、自分ではなくて凪沙だと、彼女は
信じるようになってきているようです。

 けれど、凪沙から言わせればそれは逆なの
でしょうね。キララはいつでも智恵理と一緒にいる。
キララが輝くのだって智恵理がいるから。だから
本当に襲名できる力を持っているのは智恵理の方だ、
と。

 この食い違いは、2人の間だけでは解消されない
かもです。周りから見れば、彼女達が一緒にいる時に
キララが輝くのですから、どちらかではなく
どちらも、アイドルとしての輝きを持っていると
言えるのでしょう。ツバサや美果子達は気づいて
いるみたいですが、本人達が理解して、お互いを
大切な存在だと確信できるようになるには、
もう少し何かが必要なのかもです。

 海辺でのグラビア撮影の時、「なぎちえ」と美果子
に呼ばれた凪沙と智恵理は、2ショットで写真を
撮られています(ちなみに友歌と織音は「ゆうおり
コンビ」と言われています)。美果子のリクエストで、
凪沙と智恵理は抱き合うように近づき、お互いの
腰に手を回して、頬を寄せ合っています。この
百合テイストあふれるイメージは見た目的にも
なかなか良いのでは。

 美果子は、何かを確認する意味も込めて彼女達に
こういう格好をさせていたようです。彼女の予想は
的中し、キララがまばゆい輝きを放ちます。撮影
されている凪沙と智恵理も驚いてしまうほど。
、、、もしかしたらキララが輝くのは、百合シーンが
始まった時だったりするかも?

・「AKB0048」レビューリストレビューセンター

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πツバ:ライブ無事終了しました。:この曲は?時が来たのですか?φ食堂マコ:おかわり。→大食いツバ:グラビアの撮影が決まったわ。全メンバーよ。マコ:また水着ですか?カナ:... [続きを読む]

受信: 2012年11月13日 (火) 20時39分

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