AKB0048 第9話
襲名の秘密を知り気持ちが揺らぐみなみは、
彼方からどうしても目が話せなくなっているみたい
ですね。他にも、恵から佐江への思いがどうなるかも
気になります。そして凪沙達4人の夢が、改めて
語られるようです。物語的にも動きが出てくる予感
でしょうか。そんな中、美森と恵の場面が妙に
思わせぶりな雰囲気です。
テレビアニメ「AKB0048」、第9話「キモチ
リレーション」です。
ツンドラスターでのライブを決行する事とした
AKB0048。しかしながらDES軍の00包囲網は想定以上、
突破するには綿密な計画を練らなければならない。
襲名メンバーは改めて気合いを入れてライブに臨もう
とする。ところがツバサはみなみに、ライブには
出ないよう言い渡した。先日の戦闘で負傷した彼女が
最高のパフォーマンスを見せられないと判断したからだ。
代わりに彼方がみなみのアンダーとしてステージに
上がる事になった。
いつでもメンバーは、歌とダンスのパフォーマンスや
戦闘技術の腕を磨いています。みなみはさらに、00の
キャプテンとしてメンバーに指示を与え全体をまとめて
いく役割を背負っています。
これまで「みなみ」を襲名してきた先代達や、
オリジナルのみなみに憧れ、自分も襲名する事が
できた彼女。みなみらしく振る舞う事で、ファンの
皆に応援してもらい、彼女はアイドルになり、アイドル
で居続ける事ができていたようです。
でも、自分が今の場所にいる事で、他の素晴らしい
人材のチャンスを潰しているのだとしたら、、、。実際
に、彼方の努力する姿や、ここ一番という時にパワーを
発揮するリーダーシップを目の前で見ていると、
みなみは複雑な気分になっていくのですね。
「襲名キララ」が彼方の資質を評価しただけなら、
まだみなみも、自分だってもっとうまくなれる、と
努力を続けるのかもしれません。でも他人の評価
ではなく自分の目で彼方の能力を見て確信してしまった
彼女には、もう「自分の方が」と言える自信は消えて
いるのかもです。
「襲名」のシステムがどうなっているのか、よく
わからないのですけど、彼方がみなみ以外の名前を
襲名してリーダーにもなるとか、みなみが彼方に
名前を譲って他の名前を襲名するとか、みたいな
事ってできないのでしょうか。みなみも彼方も、
同じぐらいにやる気があって才能もあるわけですから、
苦しんでいる人達に夢を届けようと思うなら、
どちらも大切なメンバーとしてアイドルを続けて
もらいたいようにも思います。
名前と言えば、途中の場面でツバサが「麻里子様」
と呼ばれていました。彼女も以前は襲名メンバー
だったという事、なのかな? 卒業したメンバーが
どうしているのかはほとんど語られてきていません
が、ツバサの存在が、みなみや彼方のこれからを
指し示していくようになったりするのかも。
襲名メンバーと研究生の関係だと、佐江と恵という
同期の2人がいますね。前回辺りから彼女達の間に
ある気持ちが描かれつつあります。ここでは、恵の
視点から思い出が語られています。
2人とも研究生だった頃の様子が見られるのです
が、これが何というか必要以上に仲が良いようで
、、、。大変な練習も2人で一緒だから乗り越えて
こられたのでしょうね。何かあればすぐに体を
くっつけたり頬を寄せ合ったり、たぶん眠るのも
目覚めるのもいつも一緒だったのでしょう。まるで
一心同体のように。
でも、ようこ(佐江の本当の名前らしいです)は
先に襲名メンバーになりました。そこから、だんだん
2人はすれ違うようになったみたいです。
同じ秋葉星にいて同じ宿舎で暮らしているのですから、
一緒にいたいという意志を貫き通すつもりなら
それほど難しくはないように思うのですけれど、
なぜか彼女達の間には壁ができている感じです。
襲名メンバーと研究生がつるんでちゃいけない、
というわけでもないと思うのですが、2人の間で
何か意見の違いとかあったのでしょうか。
ここでは、佐江と恵の先輩である美森が、恵の
気持ちを少し解きほぐしてあげているようですね。
恵はある程度切り替える事ができたみたいです。
けど、これで2人の間のわだかまりがきれいに
解決した、とも思えませんよね。2人がもう一度
以前のような親しみの気持ちを取り戻すには、
もっと何かが必要になる気がします。
一方で、凪沙と智恵理、友歌、織音は昔自分達が
同時に抱いた思いを取り戻してきているようです。
メインのステージからDES軍を引き離し攪乱する
ための作戦で、研究生達は町のあちこちに散らばって
ライブ活動を行います。その途中、ふと集まったのが
この4人なのですね。
これは偶然ではあるのでしょう。でも彼女達が
行ったライブは、藍花星(ランカスター)で初めて
見た00のライブ、そしてその時4人で一緒に願った
夢を、自分達に思い出させました。
「4人で、00に」、、、みなみと彼方のように
どちらか1人だけが襲名メンバーになるのでもなく、
佐江と恵のように片方だけが先に襲名するのでもなく、
4人で、一緒に。4年前の純粋な願いは、今も彼女達の
中で生き生きと輝いているようです。
今の00のシステムでは、凪沙達が思うように
なるのは難しいのでしょう。現にみなみ達や佐江達は
そこに越えられない壁を感じているようです。
そこで凪沙達を見てみると、彼女達は自分達だけの
ライブをここで行っているのですよね。秋葉星の劇場
でもなく、カチューシャが作り出す華麗なステージ
でもない。降り積もった雪が、一段高くなっただけの、
舞台とも言えないような舞台。でもそこには、必死に
芸能を伝えようとする凪沙達と、それを温かく迎え、
楽しんでくれるお客さん達がいます。昔与えて
もらった夢と希望を、今度は自分達が誰かに伝えたい。
それこそが、凪沙達が本当にしたかった事なのでは
ないでしょうか。
00のシステムは洗練されているのでしょう。
けれどどこか任せきれないものがあるようにも感じ
られます。凪沙達10代の女の子、たった4人だけ
では何もできないかもしれません。それでも、もっと
身近に、親密さや愛情があるんだという事を、銀河の
人達に伝えていく事はできるのでは、という気も
します。
まあストーリー的には、DESに対抗していく事が
メインになるのかもです。けれど、凪沙達が自分の
本当にしたい事を見失わずに進んでいけたら素敵
なのではないでしょうか。
研究生達が町のあちこちでライブをする場面で、
凪沙は智恵理と組んでいます。たくさんいる研究生の
中でも、2人はお互いが一番息の合う関係だと、
何となくわかっているのでしょうね。実際に、DES軍
に追われて暗い町を駆け巡っている時も、2人は
助け合って行動しているようです。
それと、歌っている時に、間奏で智恵理がせりふを
入れた時、凪沙は思わず彼女の横顔を振り返って
います。せりふの内容は、恋しちゃった女の子の
告白にも似た言葉。智恵理がそういうせりふを感情
たっぷりに言うのが意外だった、というのもある
かもですが、2人だけで歌っている時に恋の言葉を
聞くとついどきっとしてしまう、それぐらい凪沙は
智恵理を意識しているのでは、とも思えます。
それから、ライブを始める前に準備している時の
場面が、ビジュアル的になのですけど百合っぽい感じ
です。佐江との関係で悩んでいた恵を、美森が元気
づけています。美森は恵の肩に手を載せ、体をかがめて
ささやくように話しかけています。恵と同じ高さに
顔を持って行って、正面から見つめているようです
が、ちょうど恵の後頭部が見える角度になっていて、
美森の顔が恵の頭と重なって見えなくなっています。
、、、ここだけ抜き出すと、美森が、座っている恵の
肩を抱き寄せて唇を重ねているようにしか見えない
ですね。これは狙っている? だとしたら、作品的
には百合な方向性も期待できそうでしょうか。
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