スイートプリキュア♪ ブルーレイ版Vol.4が発売です

　人々を苦しめるなんて、絶対に許さない、、、響や奏達は
大切な人達を救おうと必死に戦います。ノイズも
プリキュア達を倒そうと迎え撃つのですが、メロディ
は何か違和感のようなものを抱き始めるようです。
たとえ世界がメイジャーランドのメロディに祝福
されようとも、悲しみは消えない。それならば、という
彼女達の選択が、静かな感動を呼ぶのでは。

　テレビアニメ「スイートプリキュア♪」より、作品の
ブルーレイ版のVol.4が本日発売となっています。
収録されるのは、第３７話「ワクワク！ ハロウィンで
みんな変身ニャ！」から第４８話「ラララ～♪世界に響け、
幸福のメロディニャ！」までの合計１２話です。

　ここでは残り１クールが収録されているわけですが、
「謎のプリキュア」だったキュアミューズが仮面を
脱いで正体を明かしたのは第３５話、キュアメロディ
達と一緒に戦うようになりメロディ、リズム、ビート、
ミューズが力を合わせた必殺技を出すようになるのが
第４０話辺りから、という事で４人がそろうのはかなり
遅いのですよね。その分後半の盛り上がり方は劇的
なのかもです。
　アコは、時間軸的には響や奏よりも先にプリキュアの
力に目覚めていました。が、彼女の胸にハートの
ト音記号が現れた瞬間というのは、父親のメフィスト
と母親のアフロディテが、敵同士として戦う事に
なるかもしれない場面でした。メフィストがノイズに
操られていたとはいえ、小さいアコにとってはとても
恐ろしい光景だった事でしょう。その後も、素性を隠し、
父親を元に戻すために秘密の活動を続けていたようです。
　その間、響と奏はプリキュアになり、メフィストと
同じようにノイズに操られていたエレンも、キュア
モジューレを手にしました。本当は皆と一緒にいたい、
でも父親も救いたい、と、様々な気持ちが彼女の中で
渦巻いていたのでは。
　響達は、はっきりとではないかもしれませんが、
アコの思いに気づいてあげられたようです。メフィスト
が正気に戻った後も、彼女達は音吉と一緒にアコの
「家族」としてそばにいると決めました。アコの
悲しみや寂しさを、少しでも和らげられたい、と
彼女達は願っていたのでしょうね。

　やがてアコの前に現れた、不思議な小鳥、、、。アコは
「ピーちゃん」と名付けて、お世話を始めます。
ところがピーちゃんの正体は、という所が物語の
もう一つのポイントなのですね。
　メロディ達が倒すべき相手はノイズ、だったはず
なのですが、戦っている間に、彼女達は何かに気づき
始めます。憎むべきは「悪」、ではその源になる可能性の
ある「悲しみ」も、消滅させなければならないのか
、、、という所で、響達は一つの選択をするの
ですね。
　この世界では、いつでもどこにでも悲しみが
生まれる隙がある。避ける事も目を背ける事も
できないのなら、と、響達は決心をしています。
この思いの先にあるのは、決して楽しい事ばかりでは
ないでしょう。それでも彼女達は、未来へ進む
気持ちを持ち続けているのですね。
　完璧とはとても言えない世界を描き出し、その
中でヒロイン達が自分達なりの答えを出していく、
という描き方は、日曜朝のアニメとしては重い
テーマのようにも感じられます。でも自分達の
住む世界をまっすぐ見つめていく響達のまなざし
には感動的なものがあるのではないでしょうか。

　このシリーズでは、プリキュアになった様々な
女の子達が厚い友情を育んでいくドラマが描かれて
いきますけれど、物語が大詰めに近づくと
バトルが優先されがちになって百合的なふれあいが
少なくなっていく感じがあります。この「スイート
プリキュア♪」でも、響と奏というベストカップル賞
もの（いえ、作中では「ベストフレンド大賞」でしたね）
の２人のふれあいも、Vol.4に収録されている話数
辺りではちょっと少なめになっているようですね。
雰囲気を感じられるのは、例えば第４４話で、
クリスマスムードの加音町の広場で、粉雪が舞う中、
響と奏が寄り添っている場面とかでしょうか。
彼女達の親密さももっと見てみたいものです。
、、、劇場版、とか？