スマイルプリキュア! 第18話
大家族の長女で明るく大らか、運動能力も抜群で
正義感が強い、、、。そんななおでも、わがままと思える
ほどかたくなに、自分の意見を通そうとする時がある
ようです。そうするのは、進む先に必ずある素晴らしい
ものを知っているから。そして一緒に努力したいと
思うのは、やはりみゆき達なのでしょう。にしても、
どんなピンチでもツッコミを忘れない姿勢はなかなかです。
テレビアニメ「スマイルプリキュア!」、第18話
「なおの想い! バトンがつなぐみんなの絆!!」です。
学校で行われる体育祭に向けて、みゆき達のクラス
では選手決めが行われていた。次は女子リレーの番
だったが、盛り上がる競技の割に、生徒達はあまり
乗り気でない。他のクラスの意気込みも相当なものだと
知っているからだ。中には選手全員が陸上部員だという
クラスもある。「どうせ勝てっこない」、そんな声が
聞こえてくる中、なおが立ち上がった。彼女は自分が
リレーに出る、と立候補する。同時に、他のメンバー
には、みゆき、あかね、やよい、れいかを指名した。
なおの急な提案には、みゆき達でさえ驚いています。
体育祭の花形競技なら、どうやって勝とうかと誰もが
考える所ですが、その目から見ると、なおの人選は
信じられないものだったようです。これまでの体育の
成績や、普段の行動を見る限りでは、これで他のクラス
に対抗できる、とは考えられない様子です。
それでもなおは、自分の主張を曲げていないの
ですね。クラス内でどう話し合ったのかは描かれて
いませんが、リレーはなお達に任されました。
もしかしたら、リレーでは他のクラスに勝てないと
判断して、なおのやりたいようにやらせておこう、
みたいな消極的な意見が出たりしたのかも。(これで
もし他に有力な選手候補がいたとしたら、ちょっと
もめてたかもですね。でもそういう人がいなかった
から、皆から後ろ向きな意見が出て、なおが自分の
意見を通せた、というちょっと微妙な状況も想像
できてしまいます、、、。)
何にしても、なおは皆と練習を始めます。最初は、
案の定(?)、みゆき達は、とてもリレーの選手とは
言えそうもない走りでした。バレー部員のあかねでも
なおについていくのは大変っぽかったですし、みゆきや
やよいは元から体力に自信がなさそう。れいかは、
一生懸命セオリーから攻めているけれど、若干空回り
する辺りが彼女らしい、かな?
みゆき達は、こんな状態で競技に出てもひどい結果に
なるだけ、と、自分達でも思っていた事でしょう。
特にやよいは、足の速い人ばかりが出場する花形競技の
リレーに自分が参加するなんて、少し前までは考えも
しなかったのではと思われます。
もともと気が引けていた上に、自分が走る事について
クラスメイトがどんな風に言っているか、やよいは
聞いてしまいました。自分でも無茶な挑戦だと思って
いる所で、他の人からも同じように言われてしまうと、
よけいにみじめな気持ちになってしまうかもしれません。
(こんな事もあって、やよいはなお達に「やっぱり私は
走らない方がいいんじゃないかな」とも言っています。
自分自身の口からこう言うのは、実はとてもつらいの
ではないでしょうか。)
それではなおは、やよいに「走らなくてもいい」と
言うでしょうか。ここではそうではないようですね。
なおは、やよいにも、みゆき達にも、自分の意見を
繰り返し言っています。
でもやがて、みゆき達は、なおがどういう思いで
一緒に走ろうと言っているのかに気づいていきます。
なおは、皆で一緒に何かを成し遂げる経験をしたいと
感じていたようです。皆というのは、みゆき、あかね、
やよい、れいかなのですね。
ここで少し思うのは、なおはなぜこのタイミングで、
クラスの誰からもいい顔をされないのに自分の意見を
通そうとしたのかという事だったりします。5人で
何かをするのだったら他の事でも良いのではという
気もしますし。
作中でなおは、他のクラスの強さに尻込みする
クラスメイト達の使う、「どうせ」という言葉に強く
反応しているようでした。努力する前からあきらめて
しまうような考え方を、なおは受け入れられなかった、
とも言えそうです。
彼女は、クラスメイト達にもっと前向きな考え方に
なってもらいたかったから、リレーに立候補し、やよい
達を巻き込んだのでしょうか。作中での彼女の行動を
見ているとそうしたように感じられますけど、でも
彼女の性格的にはこういう行動にはあまり出ない感じも
します。勝ち負けを決めるのをあまり好ましく思って
いなかった彼女なら、なおさら他の方法を考えたの
では、という気もします。結果的に、なおとみゆき達
5人だけでなくクラス全体が結束できたとは思います
が、そういうストーリーを描くために、なおに必要以上
の負担がかけられはしなかったかと少し心配にも
なったりします。
なおが一生懸命皆を指導したり、やよいがクラス
メイトとの関係に悩んだりしているドラマは、この
話数ではかなり大きなテーマになっているようです。
が、彼女達はプリキュアですから、バッドエンド王国
の暴挙は、どんな時だって許さないのですね。
戦いの中では、マーチの思いに応えるように、ハッピー
やピース達が結束力を見せています。アカンベェとの
力比べでも、息のあったかけ声が出ています、、、けど、
言葉が妙ですね。サニーやビューティまで一緒になって
大声を張り上げています。言葉を間違う事にまで息が
合っちゃってるみたいですね。でもマーチがきっちり
ツッコミを入れています。感動的な場面や激しい
戦いの中でもこういう事ができてしまうなんて、
マーチもけっこうやり手(?)なのでは。
体育祭のリレーでは、みゆき達のクラスは一つに
なって競技する事ができたようです。特にみゆき達
5人は、自分達が実際に懸命に走って運んだバトンが、
仲間達の手で次々につながれていく事に強く胸を
打たれたのではないでしょうか。
さらに、やよいは、今まで尻込みしていた事に挑戦
する気持ちを与えてくれたなおに、とても感謝している
でしょう。また、なおも、自分のわがままとも言える
意見を聞き入れてくれて、4人の中では一番の努力を
積み重ねてくれたやよいにありがとうと言いたいのでは。
競技の最中に、なおとやよいが相手の名前を叫ぶ
場面があります。他の3人よりも力強く呼んでいた
ようにも感じられます。ここから彼女達の百合な思いが
育ち始める、とか?
やよいは、以前からなおを「かっこいい」と言って
います。やよいが求めるスーパーヒーロー(なおに
当てはめるなら「ヒロイン」なんですけど)のイメージも
あるのでしょう。彼女がなおに憧れているのは間違いない
と思われます。
ではなおはというと、やよいに対しては、とりわけ
こう思う、みたいな印象はあまり語られていない気が
します。なおの場合は校内では特に女子から大もて
らしいので、やよいが見せる憧れのまなざしには、
実は慣れている、とも考えられるかもしれません。
けれどこの話数では、なおはリレーの選手の中に
やよいを選びました。やよいがプリキュアだから
そうした、という可能性は否定できません。が、もし
そうだとしても、なおの中では、やよいは自分と一緒に
絆を育てたい仲間の1人である事にかわりはないはず、
ですよね。
ところで本編とは関係ないのですけれど、提供
クレジットの後に表示されるエンドカードがちょっと
気になりました。キュアハッピーが描かれているみたい
なのですけど、コスチュームがちょっと違ってますね。
白をベースにしたロングドレス風の衣装で、胸の
ピンクのリボンも大きくあしらわれています。髪型は
変わっていないみたいですけれど、ティアラはより
きらびやかになっている印象です。手にはタクトの
ようなアイテムを持っていますね。
キャンドルみたいな棒状の部分の根元にはペガサス
らしい彫刻が施されていて、ピンクのリボンを桜の
花びらで留めたようなアクセントもついています。
形としては、「スイートプリキュア♪」のヒロインの2人、
キュアメロディとキュアリズムがお互いのベルティエを
交換して作り出すクロスロッドにも似ているかも。
これがハッピー達の新たなシルエットになるの
でしょうか。彼女達はこれまで戦うためのアイテムは
持っていませんでしたけれど、近い内に新しい力を
手に入れたりするのでしょうね。
「悪の皇帝ピエーロ」の復活を告げる目盛りは22
までで、カウントは毎回1ずつ増え、今は18。もうすぐ
何か恐ろしい事が起きるのかもしれません。人々を
「バッドエンド」から遠ざけるために、ハッピー達は
自分達をもっと高めていかなければならないのかも
です。
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