コミック百合姫2012年7月号
アニメ第2期の放送開始が近づいている「ゆるゆり」は
今号の巻頭カラー特集にも取り上げられています。
放送開始も近づいてきていますし、楽しみな所
です。コミック作品の方では、「犬神さんと猫山さん」
で新キャラが登場、「レンアイ女子探偵ファイル」は
以前の連載作品を追うような展開になっていますね。
発行一迅社、コミック百合姫の2012年7月号を
見てみました。
表紙はなもりさんによるシリーズです。水族館のような
場所で、熱帯魚がたくさん泳いでいる水槽越しに、2人の
女の子がいるのが見えます。水を通しているので全体に
青みがかった色合いになっています。
以前別の記事で少し書きましたように、通販サイトで
紹介されている表紙イラストでは、色が青っぽかったり
緑っぽかったりしていますが、これは表紙の加工の影響
だったりするのかもです。今号では、表紙と裏表紙
では、キャラ以外の部分が鏡面風というか光を反射する
ような加工になっています。これが今号の仕掛けらしい
ですね。
(ちなみに、通販サイトの表紙画像では、左の柱の部分
に書いてある言葉に誤字があるようです。実際に発行
されているものは訂正されています。)
描かれている女の子は2人とも制服を着ていて、
放課後に制服デート、という様子でもあります。右側に
いる黒髪ロングの子は、水槽に顔を近づけ目を輝かせて
魚達を眺めています。一方で、左側の金髪ショートの子
は、後ろの少し離れた場所にいて特に楽しくもなさそうに
携帯をいじっています。2人のテンションには温度差が
あるようです。
左の柱の部分に書かれているのは誰かのモノローグ
みたいですが、これはたぶん黒髪の子の言葉なのかも
ですね。彼女は泳いでいる魚を見て無邪気にはしゃいで
みせていますが、金髪の子が気乗りしていない事を
わかっているのでしょう。それでも少しでも相手との
つながりを持っていたい気持ちで、あれこれ努力
をしているのかも。
そんな彼女達の関係はどうなるのか、という部分は
気になります。これまでだと、表紙をめくった所にも
別のイラストがあって物語っぽい展開も見られたの
ですけれど、ここでは「ゆるゆり」のイラストが
載せられています。続きは次号、でしょうか。
巻頭のカラー特集では、4月から5月に発売された
百合姫コミックスを紹介しています。新人の方の初
単行本が多いようで、これからも百合度たっぷりの
作品を描いていってもらえると良いですね。
後は、「ゆるゆり」のアニメ第2期の特集が組まれて
います。第2期の新しいビジュアルと、作品からの
場面の一部と思われるカット、それと放送時期も
紹介されています。この辺りはアニメ版のスペシャル
サイトでこの前公開された内容と同じみたいです。
紙に印刷された絵の方がネットの画像より精細
かもです。
アニメ第2期は、第1期と同じく7月からの
放送開始なのですね。あかりをはじめたくさんの
女の子達の百合なエピソードが多く見られると良い
ですね。
では掲載作品を部分的にご紹介、、、。
(・作品名(作者名(敬称略)))
・名前ははまだない(かずまこを)
転入生の如月は、言葉遣いも丁寧で人当たりも良く、
すぐにクラスになじんだ。が、前の席にいる雨森
だけは、彼女に興味を持っていないようだった。
如月は自分の気持ちを隠すのがとてもうまい
ようです。相手とそつなくコミュニケーション
しながら、本心は明かさない、そんな事を続けて
いたら、できる友達もできなくなってしまいそう。
そんな風に実は不器用な如月は、雨森にだけ違う
態度を取ろうとするのは、自分でも知らない間に、
彼女に助けを求めているのかも、とも思えます。
・Nińas-わたしとあなた-(慎結)
レイナは図書室で、誤ってあかねの足を蹴って
怒らせてしまう。あかねはスペインからの転入生で、
日本語がほとんどしゃべれなかった。
あかねとレイナ(それに他のクラスメイト達も)
の間にある言葉の壁は高いものではあるのでしょう。
でも相手をよく見てみれば、お互い本当の気持ちも
わかってくるのですね。そして相手に対する自分の
思いにも気づくのでは。最後の場面であかねが
言っていたせりふは、片言かもしれませんけれど
精一杯の気持ちが詰まっているのでしょう。
あかねが努力している事に最初に気づいたのが
偶然レイナだったからこうなった、とは思いたく
ないですね。レイナとあかね、それぞれが、相手に
惹かれていたのではないかと。それに、あかねが
図書室でわざわざレイナの向かいの席に座ったのは、
相手が気になっていたから、なのかもです。
ちなみにNiñasという言葉には、スペイン語で
「女の子達」という意味があるらしいです。
レイナとあかね、2人の少女達の初々しい思いが
タイトルからもうかがえそうでしょうか。
・魔少女(さかもと麻乃)
斉藤カナコは、教師を辞め、元教え子の須藤マホ
と同棲している。今でも無邪気に「先生」と呼ぶ
彼女を見て、カナコは2年前の出会いを思い出す。
マホは問題児ではあったかもしれませんが、
対応したカナコの方にもちょっと理性が働かない
部分があったようにも見えます。マホが施設で
育った事にも偏見があったみたいですし。でも
それとは無関係に、2人が惹かれあっていたのかも。
たぶん、カナコとマホ、この2人だったから、
こういう物語になったのでしょうね。
・ケミカルロマンス(大沢やよい)
林尚子は花粉症に悩まされている。通学電車で
ティッシュを切らしてしまい絶望しかけていた所、
水島泰加がそっとティッシュを差し出した。
泰加の噂を聞いても、尚子は全然動じていない
ですね。他の人が言っている事よりも、自分が
現に見たものを、彼女は何よりも信じているみたい
です。周りの子達も、注意はしたから後は本人次第、
と思っているかも。残るは泰加ですが、とても
なついてくる尚子の態度に戸惑っているものの、
実は嫌でもなさそう?
・STEP FORWARD(竹宮ジン)
あけみからペアのリングをプレゼントされ、良子
は有頂天になっていた。あけみも、密かにリングを
ペンダントにして学校へ着けて行っている。
お互いに相手に対して同じ気持ちを持って
いるという事は、2人とも何となくわかっている
ようです。が、すぐにはその先の深い関係に進む
気配はなさそうな、、、という所で、良子の同級生、
るみが登場していますね。良子を巡ってあけみと
バトる、という性格でもなさそうですし、教師
であるあけみはどうするのでしょうね。
・レンアイ女子探偵ファイル 前編(森島明子)
売れっ子漫画家、多摩川黄実の所へ、探偵の
麗豆クリスがやって来る。彼女は黄実に依頼され、
白羽咲の身元を調査していた。
クリスが下品な(?)ネタで黄実にアプローチ
するのは、ありのままの自分をさらして裏表なく
体と体でふれあいたいと思っているからなのかも
です。それに対する黄実の反応は、、、あまり
期待通りではなさそう? できるだけそばにいて
チャンスをうかがっているっぽいクリスですが、
結果はどうなるのでしょうね。
黄実や咲、アリスは、以前森島さんが連載されて
いた「レンアイ♥女子課」の登場人物ですね。確かに
あちらのエピソードでは、黄実はあまり気持ちが
整理できていなかった感じもします。この物語で
彼女はどういう決断を見せるのでしょうね。
・犬神さんと猫山さん 5ふす、6くす(くずしろ)
クラスが別なのに、八千代は鈴と秋の所へ
入り浸っている。自分の暮らすに友達がいないの
ではないかと秋は心配になってしまうほどだ。
八千代は鈴に対してだけはとても執着してます
が、それ以外についてはけっこう常識的なのかも
です。秋は最近彼女の執着ぶりしか見ていない
から心配になっている? という所で、新キャラの
杜松美希音(ねずみきね)が登場しています。
今まで気づかないのが不思議なほど八千代は彼女に
惹かれてますが、この先どうなっていくでしょうか。
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