咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 第8話
長野で決勝戦を戦った選手達だけではなく、全国の
実力者達が登場しています。全国大会出場は10年
ぶり、つい最近まで麻雀部さえなかった阿知賀の
ためにここまでしてくれるほど皆暇ではないはず。
でも何かせずにはいられないぐらい、穏乃達の熱意は
強かったのでしょう。それに、基本的に皆、麻雀が
大好きなんですよね。そして桃子はゆみが大好き?
テレビアニメ「咲-Saki- 阿知賀編 episode of
side-A」、第8局「修行」です。
外出していた穏乃達阿知賀のメンバーは、ふとした
きっかけで桃子と智美に出会う。彼女達は長野県の
鶴賀学園麻雀部所属で、県大会決勝では和達の清澄と
対戦もしていた。彼女達が宿泊している智美の祖母の
家にはゆみもいて、さらに、長野の個人戦代表、
美穂子も来てくれた。穏乃達は、少しでも実力を
身につけたい自分達の気持ちを正直に彼女達に話す。
穏乃達の麻雀に対する姿勢を見たゆみ達は、自分達の
学校の選手育成の意味も込めて、相手の申し出を受けた。
以前第4話では、咲達清澄のメンバーと華菜が姿を
見せていました。清澄は団体戦で、美穂子と咲と和は
個人戦で全国大会に出場しますので、美穂子のお世話
をする意味で華菜がいるのも無理のない所でしょう。
(木吉紗さんの作画によるスピンオフ作品「咲日和」
でも、星夏と純代が留守番する事になっているらしく、
華菜と未春が美穂子と一緒に東京に来ているという
状況と合っていますね。)
一方、智美達鶴賀学園は県大会でファイナリストには
なりましたが、全国大会に出場できるわけではない
ですよね。メンバーが智美の祖母の家にいる所を
見ると、自費で来ているのでしょう。全国大会を
生で観戦するつもりで旅してきたのかもですね。
(それにしても、穏乃達がなぜ個人戦に参加しないのか
以前から気になっていたのですけれど、、、ストーリー
上、美穂子と対戦させるため、という事じゃない
ですよね?)
でも移動手段は智美の運転する自動車だったらしく
、、、第1期のDVDの第6巻特典のピクチャードラマ
「恐怖のハイウェイ」にあるような恐ろしい体験を
乗り越えての旅だったのでは。そういえばアニメで
智美の自動車が動いている場面を見られるのって、
とても珍しいかも? その分、穏乃達は恐怖を実感
したのでしょうね。(でも家にやってきた美穂子や
華菜達は平然とした表情を見せてますね。彼女達は
智美の運転にあまり怖さを感じなかった?)
ともかく、鶴賀と風越女子のメンバーが集まり
ました。全国大会経験者は少ないですけれど、皆
実力は(佳織以外は?)確かなものでしょうから、
穏乃達には良い刺激になるでしょうね。
それに、場面的にも豪華な雰囲気になっています。
たくさんの人達が見守る大会の会場ではありません
が、様々な打ち手がそろって皆で一緒に麻雀を打って
いるというのも面白いですね。美穂子の「開眼」や
桃子の「ステルスモモ」も発動していましたし、
ゆみの分析力が発揮されたり、華菜の「リーチだし!」
が見られたのも良い感じです。それに短時間で夜食を
用意してくる美穂子もさすがです(重箱を差し出す
彼女の隣で華菜がなぜか誇らしげなのも楽しいかも)。
さらに穏乃達には、他の打ち手も相手になって
くれています。以前から名前の出ていた三箇牧の
荒川憩をはじめ、様々な学校の選手達、藤原利仙、
対木もこ、百鬼藍子、霜崎絃、、、。いずれも相当の
腕前の持ち主です。
ここで思うのは、どうして彼女達は、穏乃達の
相手をする気になったのか、という事です。たぶん
皆全国各地から、全国大会に参加したり観戦して勉強
するために集まっているのですよね。それが阿知賀
女子という、ほぼ無名の学校の選手達のために1日
時間を作るとは、普通なら考えづらい所です。
この「修行」が実現したのは、実は穏乃達本人の
気持ちがあったからなのでは、という気がします。
松実姉妹のような、研究対象として興味深い人材も
いますけれど、それ以上に、彼女達の麻雀にかける
熱意に動かされたのではないでしょうか。
それに、最初にも書きましたけれど、基本的に皆、
麻雀が大好きなんですよね。たとえあまりつながりの
ない女の子達であっても、勝ちたくて勝ちたくて
仕方ない表情で目をギラギラさせながら「麻雀やろうぜ」
と言ってきたら、相手をしないわけがないのでしょう。
(こうしてみると、本作には個性的な打ち手がたくさん
姿を見せていますね。彼女達の対戦の様子や能力
などをもっとじっくり見てみたいものです。アニメや
コミックで描くとか、、、または全国大会出場者+αが
登場する麻雀ゲーム(アドベンチャーパートもあり)
とかあったりすると面白いかも?)
たった1日ぐらいで穏乃達の実力がアップするとは
思えません。けれど、様々な打ち手と卓を囲む事で、
「全国」の空気になじみ、舞台度胸をつけられる
ようにはなったのでは、と思います。千里山女子の
怜のような「異能者」や浩子のような分析能力を持った
人間があまりいない事もあり、阿知賀女子は選手層
の厚さはあまりないですが、勢いだけはとにかく
誰にも負けない気がします。
晴絵が自分達をプロ復帰のだしに使っていただけ
なのでは、と思い込んでしまった時は、晴絵が自分達
を「信じている」と言った言葉さえ信じられなくなる
ほどでした。が、晴絵の本当の気持ちを知ると、
前よりもっと彼女達の結束力が強くなっている
ようです。
穏乃達は皆それなりの実力を持っているでしょう。
ですから、どんな相手がきても気後れせずに戦えれば
結果を残す事はできるのではないでしょうか。
準決勝は、千里山との再戦、それに去年の優勝校、
白糸台も登場します。(ちなみに「すばらっ」の煌は、
和と優希(それと裕子やマホも)の通っていた高遠原
中学の出身らしいですね。小林立さんによる原作の
単行本第9巻に収録されているエピソードにも
描かれています。)阿知賀には活躍してもらいたい
ですね。
途中の場面で、和のいる清澄の試合結果を、見ない
方が良いのでは、と憧が言っています。結果の内容に
よっては、自分達の試合に対するモチベーションが
下がるかもしれないから、らしいです。
穏乃、憧、玄は、「和と遊ぶ」ために全国大会を
目指してきたので、もし清澄がトーナメントに残って
いなければ意味はないでしょうから、試合結果は
毎回チェックしたくなるはず、とも思えます。なのに
知ろうとしないのは、、、既に彼女達の中では、自分達を
試合に駆り立てる原動力が他にもできているから、
なのかもです。
和とは直接関わっていない宥や灼も大事な阿知賀の
メンバーですし、晴絵は「全国大会の準決勝」にある
何かを求めて穏乃達を導いてきました(10年前に
彼女と対戦した小鍛冶健夜は、解説者として大会に
参加しているようですね)。応援してくれる地元の
子達、憧と同じ阿多中出身の初瀬、交流試合に
応じてくれた龍門渕のメンバー、鶴賀学園、風越女子、
それに憩達、、、。たくさんの人達の思いが重なって
自分達が今ここにいると思うと、清澄の状況だけに
こだわってはいられないとも考えられます。
とはいっても、穏乃達には常に和の面影を胸に
対戦してほしいように思います。彼女達が全国大会の
卓を囲んで再会できるかどうかが、物語の一番の
ポイントになるように感じます。
といった盛り上がりも気になる所ですが、百合的な
ものもお願いしたい所ではあります。この話数では、
桃子がやたらゆみに抱きついていますね。(穏乃達の
ような面識のない子も含めて)人の目があっても全然
気にしていないようです。
桃子も、麻雀部に入った頃は引け目を感じていたかも
しれません。ゆみは自分に対して「君がほしい!」と
人前で叫んでくれたけれど、それは自分のステルス能力
だけを買っての事だったのではないか、と。でも
皆と一緒に部活をして、県大会で決勝戦を戦っていく
間に、着実に距離は近づいていったのでしょう。
試合が終わっても、2人は離れる事がありません
でした。ピクチャードラマの第5話「海へ」では、
2人っきりで海へデートに行き、宿にお泊まりも、、、?
自分がゆみにとって特別な存在だと実感できた桃子は、
もう誰にはばかる事もなく、いつでもゆみとラブラブ
したいと思うようになったのでしょうね。ゆみの方も、
甘えてくる桃子をとても愛しく思っているのでしょう。
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