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2012年5月 6日 (日)

夏色キセキ 第4話

 凛子が優香を応援するのは、いつも屈託なく笑う
彼女に、そのままの笑顔でいてもらいたいから、
なのかもしれません。そのためならどんな事でも
するつもりでいるのでしょうけれど、凛子自身の
喜びはどうなるのでしょう。という部分なのですが、
実は百合テイスト的にはプラスの方向に働いている
ような気がします。

 テレビアニメ「夏色キセキ」、第4話「ユカ
まっしぐら
」です。
 家が旅館「花木屋」を営んでいる優香は、ジュース
を飲もうと厨房へ入っていく。が、そこには配達に
来ていた年上の幼なじみ、貴史がいた。ラムネを
もらって一緒に飲んでいる間、優香は妙に相手を
意識してしまい、つい口調も改まる。会話の途中、
紗季の引っ越しの時期をしきりに聞こうとする貴史
の様子が、優香は気になった。その後姫石神社で
凛子に相談しても、やはり相手が紗季に気がある
という答えにしかならない。

 ここでは紗季達についての事がまた少し明らかに
なっていますね。紗季が引っ越すのは来月(8月、
でしょうか)の終わり頃という事、彼女の引っ越しに
ついて、学校では夏海達以外にも知っている人が
増えてきている事など。この辺りは物語の流れにも
関係してくる可能性もありそうです。
 それから、夏海って、Fourseason(彼女達は
「フォーシー」と呼んだりするみたいです)のアキラ
が特にお気に入りらしいですね。純粋に、同性の
アイドルへの憧れ、みたいなものなのでしょう
けれど、それにしても相手の笑顔を想像しただけで
赤面して座り込んでしまうなんて、相当大好き
なのでしょう。

 夏海達は、小さい頃は4人ともフォーシーが
好みだったようです。アイドルと言えば彼女達が
真っ先に浮かんでいたみたいです。
 でも今は、熱心にファンを続けているのは優香
だけっぽいですね。彼女の部屋にはポスターが
たくさん貼ってあり、CDもかなり集めています。
 この部屋の場面で、紗季(姿は優香です)がふと
取り上げたCDのタイトルは、「明日への帰り道」
でした。これはこの作品のエンディング曲と同じ
ですね。そしてカップリング曲のタイトルは
「終わらない夏休み」となっています。、、、
この辺りは、物語の展開と何か関係があったり
するでしょうか。また、フォーシーのメンバーが
優香達に直接関わってくるエピソードなどあったり
するのかどうかもちょっと気になります。

 まあそれはこの先の事として、ここでは優香達が
入れ替わってしまうという「キセキ」が舞い降りて
います。それで、入れ替わった彼女達の描き方が
かなり細やかになっていますね。
 ビジュアル的には、表情の作り方や体の動き
などが、入れ替わった相手の様子をそっくりに
表しています(満面の笑顔の凛子、というのも
面白いです)。それに、声の表現も合ってますね。
せりふは脚本段階で工夫されているのでしょう
けれど、それを声にする時に、声優の方達の
雰囲気の出し方が良い感じです。
 夏海役の寿美菜子さんが凛子を、凛子役の
豊崎愛生さんが夏海を、紗季役の高垣彩陽さんが
優香を、優香役の戸松遥さんが紗季を担当する、
という状況になっています。これで、夏海と
紗季と優香と凛子が言いそうな抑揚や間合いが
凛子と優香と紗季と夏海の声でまさしく話されて
いて、これはけっこう感動的かもですね。
さすが、という言い方だと失礼でしょうけれど、
声優の方達はこういう事もできちゃうのですね。

 最初は紗季と優香が入れ替わっていただけ
だったのが、いつの間にか夏海と凛子まで、
となってしまったのには、凛子がした事が
関係しています。あれは凛子のいたずら心
だったのでしょうか。それとも何か狙って
いる、とか?
 凛子の行動って、時々意味深な感じがしたり
します。御石様の「キセキ」とも何か関係が
あって、優香達の知らない何かを知っていたり
するのでしょうか。

 それと、凛子の優香に対する思いも重要ですね。
彼女は、貴史に近づきたいという優香の気持ちを
応援し、相手を思って緊張している時はリラックス
させたりもしています。(この場面の見た目が
夏海と紗季だというのも面白いですね。)
 じゃあそのまま幼なじみの友達として、優香の
淡い恋心を理解してあげる立場で居続けるのかな
という所なのですけれど、、、。最後の方の場面で
見せた行動はその立場には当てはまらないですよね。
それもあんなに懸命に走り出すなんて、いつもの
彼女らしくないとも言えそうです。そして最後に
彼女が言っていたせりふも、意味深ですね。

 凛子は、優香の笑顔が大好きなのかもしれません。
彼女が笑っていられるなら、自分から離れていっても
かまわない、ぐらいの思いではあったのでしょう。
でも優香が傷つきそうになるのを見て、黙って
いられなくなったんでしょうね。
 作品の公式サイトにある各話紹介のページには、
その時にあった出来事を、4人の中の誰かが作文の
ように書き込む欄があります。その文章に対する
他のキャラの反応も書かれています。この第4話
では優香が担当で、皆への感謝の気持ちを書いて
います。その文への凛子の反応には、やっぱり
優香を応援するような雰囲気が出ています。
これからまた同じような事があっても、彼女は
また優香を元気づけて送り出すのでしょうか。
 凛子は、表情が少なく声の抑揚もあまりないので、
自分が寂しい思いをしていても他の人に伝わり
づらい場合がある気がします。もし優香の喜びを
優先させるために自分を犠牲にしているのだと
したら、あまり良くない事のように思えます。
 でもたぶん、優香ならそこには気づいて
あげられるでしょう。昔からずっと一緒にいて、
仲良しの4人の中でも特にこの2人はお互いに
親しい関係にあるみたいですから、凛子の思いは、
たとえ隠したつもりでも優香に伝わっているの
ではないでしょうか。その思いが優香への恋愛
感情的なものであったとしても。

 この作品は、第3話の雰囲気からすると、
彼女達4人が、紗季の引っ越しという変化を
控えた一夏の間に出会うほろ苦い経験を
通して成長していく物語、みたいな感じがします。
それでこの第4話の予告や本編を見始めた時は、
優香が男子とめでたく交際を始めて、凛子が
ほろ苦い思いを抱きながらも優香を応援していく、
みたいな流れになるのかなと感じていました。
 が、青春を扱う一般的な作品では男女の恋愛で
ほろ苦い経験をする、というのが王道だったの
ですよね。それで、この第4話ではそれが適用
された形になっているようです。

 これは百合な視点から見れば、うまくまとまる
可能性を高めている、とも言えそうですね。優香
も、ふと冷静に考えれば、凛子の存在に安らぎや
ときめきを感じている自分に気づくのではないで
しょうか。苦い経験をして成長した彼女達が、
今度こそ間違える事なくお互いへの気持ちを
確かめられると良いですね。
 そしてその時、2人は確実に成長できるの
でしょう。彼女達の関係は、男女の恋愛に
踏み出せずに同性の友達の所へ尻込みしてしまう、
なんていう後ろ向きなものではないはず。お互い
を尊敬し大切に感じて、一緒に高めあっていける
関係になれるのでは、と期待したいです。

・「夏色キセキ」レビューリストレビューセンター

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