サユリリ 第２巻が発売です

　生まれた場所も育った環境も、戦う理由も目的も、
戦い方さえまるで重ならない２人。共通するのは、
２人とも魔法を使う女の子だという事ぐらいです。
それでも彼女達が一緒にいようと考えているなら、
彼女達の中には魔法以上の強いつながりがあるのでは。
、、、という所を期待したいのですが、物語はこの巻
まで、らしいです。

　発行一迅社、Comic REXに連載の、濱元隆輔さん作
「サユリリ」の第２巻が本日発売となっています。
　中学生の日溜（ひだまり）さゆりは、誰にも秘密の
魔法使いとして、人々を苦しめる怪物、ネガティブーン
と日夜戦っています。そこへ現れた１人の女の子、
水橋・リリィ・クレーエは、自分が魔法協会から派遣
された魔女だと言います。彼女の使命はウンゲテューム
と呼ぶ怪物を殲滅する事。ですが、２人の戦い方は
まるで別物なのでした。

　同じ魔法を扱う女の子と言っても、さゆりの場合は
魔法少女というか魔女っ娘みたいな感じなのに比べて、
リリィは薬や呪文を使う魔術的ないかにも魔女みたいな
感じなのですよね。同じキーワードでもこれだけ
イメージが違ってくるのが面白い所です。
　２人は魔法で怪物を倒す、という、一見同じ事を
使命にしています。が、背負った背景はかなり違って
いるようです。どちらもお互いを相容れない関係の
ようにも見えます。
　それでもさゆりは、リリィに近づこうとしています。
同じ仕事をしている者として、とか、戦いに有利だから、
みたいな考えではなく、純粋に仲良くなりたい、
という気持ちが彼女の中に働いている気がします。
　リリィは、さゆりをちょっと突き放すような面も
ありました。それは、ドジっ娘のさゆりが足手まとい
だから、とか、目的が違うから、とかではなく、
自分の復讐に彼女を巻き込みたくないから、なの
かもしれません。

　さゆりもリリィも、相手を大切に思う気持ちは
同じなのでしょう。そこには打算はなく、相手に
惹かれる感情だけがあるのでは。２人が力を合わせる
事で、元からの目的を果たす以上のものを、彼女達は
手に入れられるのでは、という気がします。

　第１巻では、「２人の関係が深まるのはまだまだ
先のお話」と書かれていたり、帯には「魔女×魔女っ娘」
とか「百ッ合百合魔法物語♥」などのようにも書かれて
いて、百合的には大きな物語がとても期待できそう
だったのですけれど、この第２巻が完結巻になる
みたいです。この第２巻の中で、さゆりとリリィが
お互いをかけがえのない愛しい人と気づく事が
できるかどうか、気になります。

　この発売を記念した企画があるそうです。COMIC ZIN
では描き下ろしのイラストカードを先着順でプレゼント
するそうです。気になる方はお早めにチェックしてみては
いかがでしょうか。