モーレツ宇宙海賊 第17話
海賊らしく、というのでしょうか、茉莉香達は
危ない端を渡ろうとしています。失敗したら
無関係な人達にも迷惑がかかりそうですが、
やり遂げてやろうという気概はあるようです。
それは他でもない大事な「依頼人」のためでもあり、
彼女達の愛のためでもあるのでしょう。、、、
ていうかもうラブラブですね!
テレビアニメ「モーレツ♥宇宙海賊(パイレーツ)」、
第17話「意外なる依頼人」です。
リンが、ブリッジから密かに誰かと通信を行って
いた。真意を確かめるために茉莉香達が問いただす
と、彼女は、弁天丸に依頼があると切り出す。実は
通信相手はヨット部先代部長のジェニーで、彼女は
今、実家であるヒュー&ドリトル星間運輸の事業拡大
のために、親の決めた望まぬ相手と政略結婚を
させられそうになっているのだという。彼女を
連れ出し、治外法権の働いている宇宙大学へ送り届ける
事が、リンの依頼だった。
「宇宙海賊」が元々どういう事をする集団なのかは、
海明星にいる人達は歴史としてしか知らなかったの
ですよね。茉莉香も母親の梨理香からは弁天丸の事を
知らされずに育ったため、他の白鳳女学院の生徒達と
同じぐらいの理解だったと思われます。
その後彼女は弁天丸の船長になり海賊稼業を始める
わけですが、そこでしているのは戦争当時とは違い、
「海賊行為」と称してシナリオ通りに客船に乗り付け、
お客達を楽しませるパフォーマンスを見せたり、
そうでなければ通常の貨物便で運べない重要な
荷物を届ける運び屋のような仕事だったりしている
みたいです。
そこから見れば、ジェニーをさらって逃がすという
仕事は規定外、どころか捕まってしまいかねない
違法行為のようです。茉莉香はリンだけが捕まるなら
ともかく(いえ、それも良くはないでしょうけど)、
ヨット部の女の子達だって罰せられるでしょうし、
ハロルドロイド保険組合もおとがめなしではいられない
でしょう。また私掠船免状が取り上げられたら、
弁天丸を海賊船として動かす事もできず、たくさんの
乗組員達もばらばらになる可能性があります。
その危険と比べると、茉莉香の判断はちょっと安易な
感じもしてしまうのですよね。茉莉香がこれまで
こなしてきた海賊行為とは明らかに違う上に、今
船に乗り合わせているのはついさっき初めての海賊
行為をしたばかりの人達。今の彼女達には自信と
勢いがあるかもしれませんが、やはり少し無謀な
ような気もします。まあ物語上はここで茉莉香達が
目の覚めるような活躍を見せて一件落着、という流れ
しかないのでしょうけれど、茉莉香ももう少しチアキ
達に対して聞く耳を持ってあげてもいいようにも
思います。
、、、という事情がもうどうでも良くなるぐらいの
百合な場面が展開されていますね! 女子高生達に
見守られながら、2人の女の子(片方はウェディング
ドレスです)が濃厚なキスを、何度も、長く。あまりに
長くてCMをまたいでしまうほどです。(前もって
コメントで情報はいただいていた(情報ありがとう
ございます)のですが、これほどとは思いません
でした。素敵です。)
ジェニーは最近まで白鳳女学院にいて、ヨット部の
部長をしていました。その様子はこれまでの話数の
中でも描かれてきました。それを見る限りでは、
信頼しあっていて、ヨット部の中ではお互いが
一番気心が知れている、ぐらいの雰囲気はあった
ように思います。でも実はあんなに愛し合っていたの
ですね。これまでいちゃつくような素振りが全く
見えなかったのは、2人がとてもうまく振る舞って、
部員達(や視聴者)に気づかせなかったのかもです。
その後先輩であるジェニーは先に卒業し、リンが
部長になります。リンは学院に残り、ジェニーは
たぶん家へ帰ったのでしょう。
これは、2人にとってはとても遠く離れた遠距離
恋愛なのでは、とも思えます。連絡を取る時にも
星間通信ではもどかしそうですし。恋愛を続けたいと
考えているなら、この距離はどうにかしなきゃなの
ではないでしょうか。
そうこうしている間に、ジェニーに政略結婚の
話題が持ち上がったようです。皆の話している
感じだと、ジェニーの家は婚姻関係を使って事業を
大きくしてきたらしいですから、この状況はリン達
にも予想はできていたのでしょう。
それでちょっと思うのは、ジェニーとリンは、
この状況を利用しようとしていたのでは、という事
だったりします。何もない時にジェニーが家を離れて
リンの所へ行ったとしても力尽くで連れ戻されて
前と同じ状態になるだけ。でも結婚を押し切って
リンと落ち合う事で、ジェニーは家に対して強い
意思表示をしようとした、とも感じたりします。
これを実現するにはかなりの覚悟と周到な準備が
必要だったのではと思われます。家側の突然の動きが
あったために手はずは少し変わってしまいましたが、
何とかジェニーはリンと再開する所までできた
ようです。
リンは、弁天丸には初めて乗り組んでいますが、
周りにはよく知っているヨット部の仲間達がいます。
一方のジェニーは、自分の自由を許してくれない
家族や部下達の中にたった1人で暮らしていました。
ウェディングドレスまで着せられて絶体絶命か、
という所でやっと脱出できたのですよね。
相手に会えた喜びは同じでも、安心感という点
ではジェニーの方が強く感じたのでは、と思います。
ならば相手に対する愛情表現はジェニーの方が強そう
かも、とも思えるのですけれど、ここではリンが
かなり激しいですね。
誰が見ていてもかまわない、どころか「見せつけて
やろうぜ!」とまでリンは言い出してます。こうまで
言われて、ジェニーはかえって冷静になれたの
でしょうか、リンを優しくなだめているみたいです
(もしくは、自分達のいちゃいちゃはもったいなくて
他の誰にも見せたくないと思っていたのかも?)。
まあでもそれはひとしきりする事をした(?)後では
あるのですよね。ジェニーだってやっぱりリンに
会えない間に思いは募っていたのでしょう。
それにしても彼女達の描き方がかなり詳しい
ですね。最初に抱きしめあう所はドラマティックに、
その後お互いの唇が迫っていく所はいろいろな
アングルから描かれています。そして唇が重なる
瞬間は、隠さずにちゃんと(?)横から2人の顔が
見えるようになっています。
(でももうちょっとかなと思ったのは、絵柄ですね。
もう少し気合いの入った作画になっているとさらに
良かったかも。)
キスは濃厚で、CMに入って明けた後も続いて
います、、、! 作品としてもこの場面が重要だから
こうしたんでしょうね。やがて彼女達の唇が離れて、
これで終わりかと思ったらもう一度。なかなか
やりますね。
さらには声の演出も盛り上げているような。唇が
重なる時に息が漏れる感じの声になっていて、
妙に色っぽいですね。夢中に相手を求める彼女達の
気持ちが表れているみたいでもあります。
こんな濃厚な百合場面を見せられてしまった
部員達の反応はというと、何か黄色い歓声が
上がっています。彼女達の間では、女の子同士の
愛情表現は受け入れられているようですね。それに、
ジェニーとリンのようなお似合いの美人カップルは
応援したくなってしまうのかも。
後は、こんなに間近に百合な関係があるのを
知ったら、部員達にも何か影響があるのでは、という
気がします。前から女の子に恋愛感情を抱いている
女の子なら、自分の気持ちを素直に表しやすくなる
でしょうし。もしかしたらこの後あちこちで告白
する女の子達が出てくるかもですね。
それと、チアキがどうなのかも気になります。
彼女はジェニーとリンのラブシーンが始まると、ふと
目をそらしていました。あれは、女の子同士の恋愛に
興味がないからなのか、それとも反対に、興味が
ありすぎて自分が取り乱してしまわないように
自制した、とかだったりするでしょうか。この
出来事を経験した後、茉莉香に対するチアキの
様子が変わっていったりすると面白いかもですね。
チアキも素直になって、茉莉香への愛情を隠さずに
届ければ、茉莉香も気づいて応えてくれるのでは、
とも思います。
| 固定リンク
「百合レビュー」カテゴリの記事
- 星屑テレパス 第2話(2023.11.17)
- 16bitセンセーション ANOTHER LAYER 第1話(2023.11.15)
- 星屑テレパス 第1話(2023.11.09)
- アサルトリリィ BOUQUET 第5話(2023.10.30)
- アサルトリリィ BOUQUET 第4話(2023.10.23)
「作品 モーレツ宇宙海賊」カテゴリの記事
- 2022年1月からとその後のアニメ作品リストなど(2022.03.04)
- 今週と来週の百合関係情報(アニメ「魔法少女リリカルなのはA's」BD-BOXリリース、「ガールズ&パンツァー コミックアンソロジー Side:聖グロリアーナ女学院」発行など)(2014.10.31)
- 今週と来週の百合関係情報(コミック「ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!」第3巻発行、ドラマCD「りりくる Extra episode Vol.2 冬休み編-trust in snow-」リリースなど)(2014.10.24)
- 今週と来週の百合関係情報(アニメ「犬神さんと猫山さん」主題歌CD「いぬねこジュークBOX」、アニメ「咲-Saki-」主題歌アルバム「咲-Saki- ベストミニアルバム(仮)」リリースなど)(2014.05.30)
- 今週と来週の百合関係情報(PC用ゲーム「その花びらにくちづけを あなたに誓う愛」ダウンロード版頒布開始、アニメ「ラブライブ!」第1期ブルーレイ特装限定版全7巻リリースなど)(2014.05.23)
コメント