咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 第6話
高い「全国」の壁に圧倒される阿知賀のメンバー。
ですがこれであきらめたりはしていません。宥や
憧は、冷静に考え、自分の打ち筋を乱す事なく
戦えているようです。こういう風にできるのは、
晴絵の指導のおかげもあるのでしょう。憧達の、
前に進もうとする気持ちは少しも変わっていない
みたいです。
テレビアニメ「咲-Saki- 阿知賀編 episode of
side-A」、第6局「奪回」です。
次鋒戦の卓を前にして、宥は幼い頃の思い出を
胸によみがえらせていた。寒がりな自分が他の
子達にからかわれていると、妹の玄がいつも
助けてくれた。優しく手を引いてくれた玄の
笑顔を、宥は今もはっきりと憶えている。今度は
自分が玄を助ける番。先鋒戦で玄が攻め込まれ
阿知賀の点数は6万を切っている。1校だけが
沈む最下位ではあったが、宥の目に恐れは
なかった。
ここでは宥と憧の打ち方が描かれていますね。
宥も、妹の玄に似て牌の集まり方に偏りがある
ようです(集めている、というのもあるかもですが、
やはり集まってくる事が多いのでしょう)。
ところが千里山女子はそちらも調べがついている
みたいです。公式戦の出場回数が少ない阿知賀に
ついて十分なデータを取る事はできませんが、
手に入れられるものを活用して分析をしている
らしいです。
データが少なければ偏りもありますし、そこに
無理に意味を見つけようとすれば「オカルト」とも
言われてしまいそうです。けれど千里山のメンバー
は、浩子が出してくる推論を誠実に受け止めて
います。そこにオカルトがあってもなくても、
相手の特徴をつかみ取って封じ込める、そういう
やり方も、この学校の強さなのでしょう。
宥は、最初は調子が良かったものの、すぐに
千里山の泉が手を打ってきていますね。思う
ようにプレイできなくなった宥ですが、そこで
立ち止まってはいません。慌てずに考え抜いて、
今の自分にできる効果的な手を導き出そうと
します。
これは千里山にはちょっと予想外だったみたい
です。彼女達が分析したはずのデータよりももっと
奥に、宥の実力が隠されていたようです。
宥の力が何なのか、竜華達は一応気づく事は
できたらしいです。が、わかった所で抑え込むのは
とても難しいのですね。宥が引き寄せる牌の種類は
多く、そこから作られる役の組み合わせは膨大で、
一つ一つを追う事がほとんどできないのでしょう。
憧も、打ち方はうまいようです。解説の咏が
言うには、阿知賀のメンバーの中では彼女が一番
だとか。スピード感があって、「まず一つ上がる」
という目標は実現できています。強い相手を前に
上がれれば、それだけ自分の打ち方にも自信が
わいてくるのでしょうね。
そのまま進められれば、チームの点数も増えて
くる所ではあるのでしょう。けれど実力を持った
選手達が相手では、すんなりとは勝てないようです。
ここで少し思うのは、穏乃達の実力がどれぐらい
に位置づけられているのか、という事だったり
します。この作品は「咲-Saki-」のシリーズなので、
咲や和が最終的には主役になるような気はします。
そのために、穏乃達の力があまり強く描かれない
可能性もありそうな。まあ主人公だからといって
咲が無敵とは限らないでしょうけれど、阿知賀が
清澄より控えめに取り扱われてしまわないか、
ちょっと気になります。阿知賀のメンバーの実力は
未知数な所も多いでしょうけれど、千里山や白糸台
にも負けないぐらい派手な技や強烈な上がり方、
それに見てる方が恥ずかしくなるぐらいのラブラブ
を見せつけていってもらいたいようにも思います。
中堅戦の前には、去年の準優勝校である千里山の
セーラがかなりの注目を浴びています(珍しい
スカート姿も含めて?)。一方で10年ぶりの
全国大会出場校である阿知賀の憧は、会場では
誰にも目を向けられていません。
でも阿知賀の子達を見守っている人は確かに
いるのですよね。テレビの向こう側ではあります
が、地元の女の子達は声援を送っています。
憧は「阿知賀こども麻雀クラブ」の頃から年下の
女の子達にはとてもなつかれていましたから、
晴れ舞台に立つ彼女を見て声援もひときわ大きく
なっています。実際に声が届く事はなくても、
彼女達の気持ちは憧を勇気づけるのでは。
勇気づけると言えば、宥と玄の関係もそうなの
でしょう。小さい頃、宥は玄に助けられていた
ようです。その後今までずっと助けられっぱなし
だったのかはわかりませんけれど、宥は玄が
いつもそばにいてくれる事をとてもありがたく、
嬉しく思っているのではないでしょうか。彼女に
とって玄は大事な妹でもあります。妹が悲しい
思いをしたらお姉ちゃんが仇を取る、そういう
心づもりはできているのでしょうね。こんな風に、
お互いを大切に思い助け合おうとする気持ちの
中には、百合なテイストもあるのでは、とも
思えます。
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