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2012年4月30日 (月)

輪廻のラグランジェ 第12話

 ランも、そしてムギナミも、まどかとの関係は「同志」
だと見なしているようです。けれど、少なくとも
まどかとランの間にある、言葉には表せない表情や
仕草からは、志が同じだという以上の親密さや、
相手を大切にする気持ちがにじみ出ているように
思えます。そばにいる時も、離れていても、彼女達
にはその事を意識してもらいたいですね。

 テレビアニメ「輪廻のラグランジェ」、第12話
またいつの日か、鴨川で」です。
 平穏な時が流れる鴨川の浜辺に、たたずむ2人の女子高生。
まどかとランは、爽やかな海のそよ風を受けながら、
お互いへの愛を言葉で紡ぐ。やがて彼女達は寄り添い、
見つめ合い、手を重ねて、指を絡める。「ずっと一緒だよ」、
2人の約束を聞いているのは、鴨川の青い海と、大空に
浮かぶ宇宙船団だけだった。という体裁の鴨女の自主制作
映画「浜百合と宇宙船」は無事にクランクアップ。これは
同時に、ランの最後のジャージ部活動でもあった。撮影が
終わっても、まどかとランはなかなか手を離せずにいた。

 冒頭の場面は、まどかとランの会話が進んでいく内に、
ちょっと疑わしい感じになっていきましたね。案の定
作り話でした、というオチなわけですけれど、でも
作品の演出的にこういう事をするのなら、物語の構成上、
この後(OVAとか7月からの第2期とかで)まどか達が
男の方に流れていく、っていう事はなさそうですよね。
ここまで期待させておいて実は違いました、なんて状況
にはならないのではないかと。この先のエピソードでも、
まどか、ラン、ムギナミの3人、特に言えばまどかとラン
の結びつきが描かれていくと良さそうです。離ればなれに
なったり、再会できてもけんかしちゃう可能性もあるかも
しれませんけれど、出会いの時から惹かれ合った彼女達の
思いは真実なのではないでしょうか。

 キャラ達の動きとしては、ランやムギナミが鴨川を出て
いくのと入れ替わりに、キリウス、イゾ、アレイの3人が
鴨川で暮らす事になるらしいですね。浩と話し合っていた
所を見ると、BWHで働くのかな? 住む場所は、、、まどかと
一緒ではない、はずですよね。
 この状況で、この3人の誰かがまどかに近づいたりとかは
ないように願いたいものですね。どうもこの3人は
ユリカノがとても気になっているみたいですから、
彼女が目の前にいないとしてもいつも彼女の事を
考えているのでは、という気もします。
 他の男性キャラ、ディセルマインとヴィラジュリオも、
ユリカノには思う所があるようです。ヴィラジュリオには
ムギナミがついているみたいですが、あれだけひどい
事を彼女にしておいて何のおとがめもなしという
わけにはいかないでしょうから、表舞台での活躍は
少ないのでは、とも思えます。ディセルマインは
これまであまり出番がないのでどういう関係性を
持っているのかはよくわかりませんけれど、ランの
実の兄であり王であるという立場からすると、例えば
まどかの生活の細かい所に関わってくる事は少ないの
かもしれません。
 後はモイドですが、この人は自分の目的をあまり
話さない内にレ・ガリテに帰ってしまったようです。
興味があるのは「輪廻」の方らしいですから、その
目的を果たす道具として、まどか達を操ろうと企む
可能性がありそうですね。
 それにしても正蔵、モイドにすごまれたからといって
相手を野放しにしておくのはあまり良くないようにも
思えます。ファロスの内部は、正蔵達地球側の人間と、
モイド達レ・ガリテの人間が一緒にいるというとても
珍しい場所で、星と星の間の交渉の最前線とも
言えます。ここで相手に押さえ込まれるのは、正蔵
だけの問題ではなくて地球側を劣勢に追い込む
危険性もあるような気がします。自分はアステリア
に雇われて1個の基地の司令官をしているだけ、
なんて謙遜せずに、モイドにかみついて少しでも
情報を吐き出させるぐらいしてもいいのでは、なんて
思ったりもします。

 謎はあまり解かれず、地球が戦場になる可能性も
まだあります。まどかだってウォクス・アウラを
完全に制御できているとはまだ言えないのでしょう。
作品はOVAと第2期という形で続くみたいですので、
まどか達の活躍はアニメで見られるようです。
そこでは、まどかとラン、それにムギナミがお互いを
強く思う気持ちがたくさん描かれていくと良い
ですね。

 そんなまどか達を、周りはどう見ているのでしょう。
映研の制作する映画「浜百合と宇宙船」は、レ・ガリテ
の船団が地球にやって来ているというまたとない
状況を生かした作品ではありそうです。でもそこに
登場するのは、巨大ロボットでも移動要塞でもなく、
2人の女子高生です。
 映研の女の子達は、前からまどかという素材に
着目していました。が、ここでもう1人ランを起用
したのは、彼女達2人の間にある特別なものを感じた
からなのではないでしょうか。(本当は、ムギナミも
いたら3人で共演、なんていう所だったのでしょうね。
そうなっていたら、作品の筋書は少し変わっていた
かも。)
 その感覚が、脚本にはっきりと反映されている
ように思われます。女の子同士の友情? いえ、
もっと強い、恋愛感情が、詩的なせりふとともに
全面に描かれています。
 今までまどか1人だけで画面に登場しても十分
映えていると思っていた映研部員達も、今は、この
2人が一緒でなければ意味がないと感じているの
でしょう。恋心で結ばれた彼女達が。

 では本人達はというと、、、若干周りから祭り上げ
られている感じではありますが、2人で一緒に
いさせてもらえる事にはうれしさを感じてもいる
ようです。撮影がすっかりクランクアップしても、
彼女達は触れあった手をなかなか離そうとしません。
 2人の様子は、人が見ていてもいなくても一つも
変わらないみたいです。海辺でも、「誓いの丘」でも、
2人はお互いのぬくもりを感じ、指を絡め合って
恋人つなぎをしています。言葉には出さなくても、
2人ともお互いの気持ちが同じだという事は
痛いほどわかっているのでしょう。本当は、たとえ
一瞬でも離れたくない、と。

 でも一つだけ、まどかがランに隠そうとしていた
事があるように思います。それは、ランに決して自分の
涙を見せない、という決心です。ランの前では
できるだけ、いえ、できなくても明るく振る舞い、
気持ちよく星へ帰ってもらおうとまどかは決めたの
ではないでしょうか。
 彼女の思いを示すような場面があります。ランを
送る会で、ランはさちやみちに、簡単には鴨川に
戻ってこられない事を、正直に打ち明けています。
それを見たまどかは、独り言のように「その場
しのぎでいいからすぐに戻るとか言っとけば
いいのに」と漏らしています。

 たぶんまどかは、今までずっとそうやって生きて
きたのでしょう。人に心配をかけるのを嫌って、
何でも1人でできるように弱音を吐かずにいたの
ではないかなという気がします。ジャージ部を
1人部活で何食わぬ顔をしながら切り盛りしていた
のも、深い所にはそういう気持ちがあったから
なのでは。
 ですがそれでは、誰かと一緒に落ち込んだり、
悩んだりしながら、少しずつでも答えを出していく、
という事はできないように思います。まどかの
やり方が間違っているとは言えませんが、
このままでは大事なものをいつまでも手に入れ
られないようにも感じられます。

 ランの説明を聞いたさちやみち達は、いっせいに
泣き出してしまいました。ランも悲しかった
事でしょう。けれど彼女は同時に、この町に
少しの間しかいなかった自分のために、こんなに
泣いてくれる人達がいると知って、とてもありがたい
気持ちになったのでは、と思えます。

 そんなランや友達を見ていたまどかですが、
それでも自分の信念は曲げられなかったようです。
誓いの丘の場面では、彼女は最後まで、明るい
声でランを見送っていました。そうする事が
ランのためなんだと、彼女は信じようとしたの
でしょうね。

 ですから、ランの姿が見えなくなった瞬間、
まどかの表情は悲しみに染まってしまいます。
そしてやっとわかったのではないでしょうか。
こんな送り出し方は本当はしてはいけなかったの
ではないかと。この事は、円を描こうとする
彼女の指先の仕草が物語っているような気が
します。

 まどかには、この時の自分の気持ちを、いつか
ちゃんとランに伝えてもらいたいですね。自分は
大した人間じゃない、誰かと、とりわけランと
離ればなれになるのはとても寂しいし嫌なんだと、
恥ずかしがらずに打ち明けてもらいたいです。
本心をさらけ出しても、ランは決してまどかを
嫌ったりしないでしょう。それどころか、お互いを
もっと身近に感じられるようになるのではないで
しょうか。
 彼女達が今度会えるのはいつなのか、どういう
形でなのかはわかりません。けれど、もう一度
お互いを前にしたなら、今度はなりふり構わず
近づいてふれあって、お互いのぬくもりを確かめ、
泣いても何でもいいから、会えて良かった、もう
2度と離れたくないと、打ち明けられるように
なると良いですね。

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