戦姫絶唱シンフォギア 第３話

　シンフォギアの事を誰にも内緒にしなければ
ならない響。それが原因で未来は不安になって
いるようです。響の胸の底からの叫びが未来に
届けば良いのですけれど、それも今はまだ、、、。
昔からずっとそばにいる２人ですから、言葉を
交わさなくても通じ合えると良いですね。

　テレビアニメ「戦姫絶唱シンフォギア」、
第３話「夜にすれ違う」です。
　響が特異災害対策機動部二課とともにノイズと
戦うようになってから１ヶ月が過ぎた。だが響は
まだ奏のようにうまく相手を倒す事ができない。
一方で翼は響に手を貸す素振りを全く見せず、
２人は個々に戦線を展開していた。響の体には
疲労が蓄積し、リディアン音楽院での勉強も
なかなか手につかない。今は追試を免れるための
レポートを、未来に励まされながら執筆していた。

　絵がちょっと、、、というのはまあ置いておいて、
機動部二課の中での響の扱いが、少し微妙な
感じもしますね。最初の場面の様子では、特に
訓練もしないまま１ヶ月の間ノイズが出るたびに
出動させていただけ、のようにも見えます。
　響は自分の意志で、皆を助けるためにノイズと
戦うと宣言していますから、後は二課側の判断に
なりそうです。もし本当に、奏の後継者として響を
戦わせるつもりなら、家族の了解をもらった上で
（響に家族がいるのかどうかはわかりません）、
学校のレポートで徹夜などをさせないように
機関内に抱え込んで、勉強をしながら訓練にも
打ち込める環境を作る、という手が考えられそう
です。
　小さい頃から戦うために訓練を受けてきたらしい
奏でさえ簡単には生き抜けないのですから、
響を大切に思うなら、きちんとケアできる体制が
必要かも。ついでに、響とは一番近い関係で、
危険にさらされる可能性の高い未来も一緒に
二課で響と過ごすようにすれば、身も安全ですし、
響も未来もよけいな不安を抱える心配がないの
では。
　（翼は手加減はしていたのかもしれませんが）
翼の「天ノ逆鱗」を素手で止めるほどの能力を
持った弦十郎でもノイズとの戦いには出向かない
ほどなのですよね。それぐらい相手は手強いの
ですから、ノイズと直接戦える力を持った響の
サポートは（肉体的な面でも精神的な面でも）
万全にしてあげてもらいたい気がします。

　了子達は、響という小さな仲間が増えた事を
喜んでいるみたいです（というか了子の場合は
響の事を百合的に狙っている？）。けれど翼は、
あまり良い顔はしていませんね。
　でもちょっと気になったのは、前半の戦いの
後の場面で、響を拒否する時の彼女の言い方
だったりします。力を合わせて戦おう、と言う
響に対して、翼は「ともに戦うなど、風鳴翼は
許せるはずがない」と答えています。
　他の場面でも、翼は自分の事を時々「風鳴翼」と
フルネームで呼んでいます。こういう言い方を
する時って、もしかしたら自分の本心を言って
いないのではないかという気がします。戦士
である自分は響を受け入れない、でも本当の
自分は別の気持ちを持っている、みたいな。
　たぶん翼も、響が強い決心をして戦いの場に
立っている事はわかっているのでしょう。
ノイズに苦しめられる人々を救いたいという
彼女の姿勢も評価しているのかも。
　けれどもしここで響を認めてしまったら、
奏と２人で戦ってきた意味が変わってしまう、
と思ったのかもしれません。翼は相手が奏
だから一緒に歌ったし力も出せたのであって、
ガングニールを持っているというだけでその
相手を簡単に響に置き換えるという気持ち
にはなかなかなれなかったのでは。
　それともう一つは、響をとても心配している、
というのもある気がします。生半可な思いでは
戦い抜くなんてできない、、、だからあなたは
安全な所にいなさい、と言いたかったのかな、
とも思えます。
　ですが響の意志は固いようです。響の決意が
本物で、自分の背中を預けたい、と思えるように
なった時、翼の中には、響に対する新しい、
暖かな気持ちが生まれるのではないかという
気がします。

　後は響と未来の関係ですね。彼女達がお互いを
思い合っているのは間違いないはずなのに、
２人の間は離れていくばかりのように見えます。
　レポートを提出した後急に姿を消した響から
後になって電話がかかってきた時、未来は明るい
声で応対していましたが、背を向けていたため
表情まではわかりませんでした。そして響も、
他の何を差し置いても、未来との約束が実現
できない事だけが気がかりになり、それが理由で
暴走しかけるほどです。

　響は未来と一緒にいられない事を悲しみ大声で
叫んでいます。もしこの声が未来に届いたなら、
未来は響の本当の気持ちに触れる事ができるように
思います。けれど実際にはそうではなく、、、。
彼女達にはお互いに相手を見失わないでいて
ほしいですね。