« その花びらにくちづけを 「玲緒っぽいらじお」第21回 | トップページ | 2011年 百合に触れる »

2011年12月30日 (金)

ひらり、 Vol.5 その3

 「箱庭コスモス」では、皆だんだん風和のペースに
巻き込まれてきている感じもします。でも燎達も
それが心地よくなってきている? 「シュガー
スポット」では、ルームメイトの七恵と日和子の
何気ない日常がつづられていきます。けれど、
そういった関係に見えても、2人の間にはきちんと
愛情があるみたいですね。

 発行新書館による、年3回刊の「ピュア百合
アンソロジー」こと「ひらり、」のVol.5
見てみました。以前に別の記事でも書いています
ので、よろしければそちらも見てみてください。

ひらり、 Vol.5
ひらり、 Vol.5 その2

 では前に書いたもの以外の作品について一部
ご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・ピンク・ラッシュ(TONO)
 アイドルのマールの握手会に突然顔を出すライバルの
サナ。本人はサプライズだと言うが、マールの方はいい顔
をしない。サナは似た事を、モデルのつるまきをはじめ
女優、タレントなどたくさんの女性達にしていた。
 大好きな人、憧れている人にはきれいな自分を
見せたい、という気持ちはよくある所でしょうけれど、
サナの場合は思いがあまりうまく伝わっていない
みたいです。それは女同士だから、というよりは
シチュエーションの選び方が良くなかったのかも。
その辺りにサナが気づくにはまだ時間がかかる?

・under one roof #3
 parlor(藤生)
 海帆がルームシェアをしている風夏の所へ宅配の
荷物が届いた。が、なかなか部屋から出てこない
ため、まだ寝ているのかと思って中をのぞき込むと、
風夏は見た事もない美人と一緒に寝ていた。
 風夏が女性を愛する女性だと聞いてから、海帆は
何か気を遣っているみたいです。けれど具体的によく
知らないため、「朝チュン」といってもイメージするの
が難しいようで。新キャラの潤の存在もあって海帆は
仲間はずれにされている気分みたいですが、それを
変に勘違いして失敗しないように願いたいですね。
 「parlor」の方は、海帆、風夏、潤が出ています
が、本編とは別のちょっとしたエピソードという
雰囲気でしょうか。このシチュエーションに百合を
感じるとしたら、それは風夏と潤だけ、かな?

・箱庭コスモス(桑田乃梨子)
 風和(ふわ)と燎(りょう)は、学校近くの夜道を
一緒に歩いていた。異次元へもつながっていそうな
この場所は、「ふしぎ」が大好きな2人には興味を
そそるのだった。
 「ふし研」の合宿活動という事で夏の夜の不思議を
満喫している2人ですが、一応部員でもある先輩の
燿子、鏡子姉妹はツッコまずにはいられないみたい
です。でもいつの間にか燎でさえ風和とペースが
合ってきているようで、「ふし研」がベースである
限りは、そこは風和のテリトリーなのかもですね。

・木陰にて(橋本みつる)
 木陰に寝転んで本を読んでいた華原まりあは、
地面に飲み込まれる夢を見た。同じ頃、寮で同室の
王子加南江は、教師に呼び止められ、まりあの様子
について質問されていた。
 加南江のから見たまりあは、想像もできない
苦しい体験をして、現に家族を失って、今でも人には
言えない悩みを抱えているのでしょう。それを
どうにかしてあげたいと思う気持ちに隠れて、
加南江の胸には新しい愛情が芽生えているようです。
が、それが育つには時間がかかりそうにも思えます。
 この作品は、どうも3月に起きた地震が設定
として織り込まれているようです。あの出来事
では本当に被害に遭われた方もたくさんいらっしゃい
ますし、その出来事をストーリー化した作品を
このタイミング(本誌は8月に発行されました)で
見るのは忍びない気がします。

・シュガースポット(茉崎ミユキ)
 瑞島七恵は、2DKのアパートで茂木日和子とルーム
シェアをしている。ルーズな日和子に手を焼く七恵
だったが、今日は2人連れ立ってスーパーへ買い物に
出かけた。
 日和子から下ネタを聞かされて七恵は怒って
いますが、自分も負けずに日和子に仕掛けてますね。
この2人は本当に相性がいいんだろうなという
気がします。このエピソードでは七恵の性格が
より多く描かれていた感じですけれど、日和子を
メインにするストーリーも見てみたいかもですね。
 会話の様子からすると、2人は長い間一緒に
いるみたいです。それでも後半の場面のように、
お互い頬を染めて告白っぽい言葉を言えたり
するのは、初々しさがあって良いですね。

・だってあのこ、ばかだもの
(小説:木原音瀬、イラスト:古張乃莉)
 休み時間、ちひろの所へ幼なじみの佐里(さり)が
やって来た。英語の宿題を見せて、と甘えた声で
彼女は言う。最初から人を当てにする態度は気に
入らなかったが、ちひろはノートを差し出した。
 愛美のそばにいたい、というより彼女そのものに
なりたいとさえ願う佐里。ちひろも、愛美の美しさ
には目を奪われていますが、本当は2人とも、愛美
よりお互いの事が気になっているのでは、とも
思えます。でもその関係は、友達でも恋人でもなく、
「幼なじみ」以外にはなれていない感じもしますね。

・「ひらり、」レビューリストレビューセンター

|

« その花びらにくちづけを 「玲緒っぽいらじお」第21回 | トップページ | 2011年 百合に触れる »

百合レビュー」カテゴリの記事

雑誌 ひらり、」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/25344/43611893

この記事へのトラックバック一覧です: ひらり、 Vol.5 その3:

« その花びらにくちづけを 「玲緒っぽいらじお」第21回 | トップページ | 2011年 百合に触れる »