侵略！？ イカ娘 第９話

　イカ娘と愛し合っている、という役割には、早苗は
とても惹かれるものがあるようです。迫真の演技、
というかほとんど本気だったのでは。早苗とは長い
つきあいの栄子は少し呆れ気味でしたけれど、清美は
何だか早苗のノリについていっているような感じです。
イカ娘は追い詰められてしまう？

　テレビアニメ「侵略！？ イカ娘」、第９話
「おままごとしなイカ！？」、「予定じゃなイカ！？」、
「遊園地に行かなイカ！？」です。
　イカ娘が公園の近くを散歩している時、誰かに
呼び止められた。振り向くと、そこには顔見知りでは
ない幼い女の子が立っていた。彼女はにっこり笑い、
イカ娘に向かって、「りさの旦那さんになって」と言う。
実は彼女はままごとで夫婦の役をやりたがっていたの
だった。ままごとを知らないイカ娘に一通りやり方を
教えて遊んでいた所へ、イカ娘を捜していた早苗が
公園へやって来た。

　イカ娘はこの町では有名になってきているっぽい
ですね。海の家「れもん」では看板娘みたいな役割
をしていますし、清美の後輩の中学生達には憧れられ、
たける達小学生の間では親衛隊ができるほど。
これだけ知られていると、知らない子から親しく
名前を呼ばれる場合もあるのでしょう。
　イカ娘の方も特に忙しいわけではなさそうですし
（実際には「れもん」で働かなきゃなのかもですけれど）、
「ままごと」という知らない遊びに興味がわいて、
りさにつきあっているようです。

　ところで、奥さん役になった栄子が、家に帰って
きた夫のイカ娘を迎える、という流れがありました。
栄子は照れくさそうにもじもじしながら、笑顔を
浮かべて「ご飯にする、お風呂にする、それとも、、、」
みたいに言っています。
　もしかしたら、栄子の中では、お嫁さんというのは
こういうイメージの人なのかもですね。栄子の母親が
そんな人だったとも考えられますし、または栄子
自身がそうなりたいと思っている場合もあるでしょう。
今の相沢家では両親が姿を見せていませんけれど、
これから栄子が家族を作るのなら、「かわいらしい
お嫁さん」を目指そうとするのかも。

　それでままごとの方では、普通に遊べていれば
それまでの事だったのでしょう。けれど、そうは
いかないのが彼女達らしさなのでしょうね。りさの
家族設定も相当なもので、そこに早苗が見事に
食いついています。
　早苗的には、「イカ娘の嫁」という地位は魅力的
だったようですが、「愛人」にも反応しています。
愛人、というからには、２人の間には確かな愛情が
あるはず。時々イカ娘にひどい扱いをされて落ち込む
事もある早苗にとっては、結婚の約束とか家族の絆
ではなく愛で結ばれている関係の方が、より嬉しい
状況なのかもです。

　さらに設定はこじれていって、イカ娘、早苗、栄子
だけでなく清美も巻き込まれています。その役は、
おなかにイカ娘の子供が？　清美は特に嫌がったりも
せず、ノっているような感じさえします。突飛な
設定だから、というのもあるのでしょう。それに、
割り当てられたのはイカ娘と親しい関係にある、
という役ですから、仲良しの彼女とそんな間柄で
いられるのがちょっと嬉しかったのかもしれません。

　困ってしまったのはイカ娘の方らしいです。清美
にまで迫られたらもう逃げようがないかも？
まあそれぐらい人気者だという事なのでしょうか。

　２番目のエピソードでは、千鶴と栄子から大きな
バッグとスケジュール帳をもらったイカ娘が、
スケジュール管理を始めています。清美にいろいろ
教えてもらっているのですが、イカ娘の解釈が
微妙に違っている所が面白いですね。

　この中で、早苗が「れもん」にやって来る場面が
ありました。激しい迫りぶりに怖じ気づいたイカ娘は
身を隠しています。
　この雰囲気に似た場面が、オープニングの映像に
あったような気がします。大きなバッグに入った
イカ娘をお持ち帰りしようとしている早苗、という
カットが描かれていたような。
　なのでここでもそうなるのかなと思ったのです
けれど、実際には違ったようですね。「お持ち帰り」
は別のエピソードで描かれるのでしょうか？

　３番目のエピソードでは、イカ娘と相沢家の３人が
遊園地へ遊びに行っています。前のエピソードと
ちょっとつながっているんですね（あの後早苗は
どうなったのでしょうか？）。
　昔遊んだ頃とはかなり様変わりしてしまった
遊園地に、栄子は寂しさを感じているようです。
が、精一杯応援しようという気持ちもあるらしい
ですね。それが彼女に問題を引き起こしてしまって
いるみたいですけれど、、、。

　遊園地を知らないイカ娘に、栄子は擬音を使って
説明していますが、音から想像を膨らませてしまった
イカ娘はなぜか震え上がっています。彼女のイメージ
に早苗が登場しているのは、彼女の胸を騒がせる
人だから、とも言えそうです。けれどそれと同時に、
どんな時でもすぐに姿を思い浮かべられるほど
身近な存在なんだと言えなくもないのでは。

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