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2011年11月 2日 (水)

メガミマガジン リリィ

 やはりこれだけたくさんの作品が取り扱われて
いるのを見られるのは良い感じですね。新しい
発見もあったりするのではないでしょうか。表紙&
特集の「ゆるゆり」の他には、「咲-Saki-」、「ストライク
ウィッチーズ」、「ひだまりスケッチ」をはじめ、次に
続いていく作品も多いです。これからさらに百合の
ジャンルが広がっていくと良いですね。

 発行学習研究社による雑誌、「メガミマガジン リリィ
を見てみました。この本は、話題になっているアニメ
作品の中で、女の子同士の友情や絆、愛情を、「百合」の
視点から紹介していくものです。
 ラインアップとしては、この頃制作されている作品が
中心になっていて、他に過去の名作や、またコミック
作品も一部取り上げられています。さらに監督への
インタビュー記事も掲載されています。B5判、100
ページの構成で、印刷はオールカラーです。

 表紙と巻頭特集は、「ゆるゆり」です。特集のページ
数は30と、かなりのボリュームです。表紙は、仲良しの
ごらく部の4人、あかり、京子、結衣、ちなつです。この
イラストが、前にも書いたようになかなか雰囲気が出て
いますね。手の仕草や表情、見つめ合う視線などから、
彼女達の胸に秘められた(秘めてない場合もありますが)
感情が見て取れるようです。普段なら、コミカルな
様子だったり、かわいらしさを表現したイラストを
見かける事は多いですけれど、こんな風に百合なイメージ
を表すイラストは、本作ではあまりなかったかもです。
この特徴は、「リリィ」ならではかもですね。

 特集記事の方では、作品の紹介の他、交友関係表付きの
キャラ紹介、また気になるカップルの関係を作中のカット
と一緒に見ていく「(妄想つき)ゆり友のあゆみ」などが
掲載されています。特集全体のタイトルは「ゆり友のすすめ」
とされていますね。

 キャラ紹介にある交友関係の表には、他のメインキャラ
との間柄や、名前をどう呼んでいるかが書き込まれて
いて、さらに相手との愛情の関係(両思い、(本人が相手を)
思っている、(本人が相手から)思われている)が、ハート
マークの色と数で示されています。(名前の呼び方に
ついては個人的にもチャートを作成してます、、、。)
思っている、思われているという関係性が見える形に
なっているのは面白いですね。ちなみにあかりの紹介
ページにある表では、この欄にはハートマークが1個も
書かれていません、、、。彼女は百合的にはこれから、なの
かもです。

 「ゆり友のあゆみ」では、作中で百合な関係を見せている
キャラのペアを「ゆり友」として取り上げ、2人の間にどんな
エピソードがあったのかを、作品からのカットとともに
紹介しています。「妄想つき」なのは、千歳の妄想いっぱいの
視点から見たキャラ達の心情などがコメントとして添えられて
います(でも千歳の場合、妄想の対象は綾乃と京子限定、
ですよね。まあここでは解説的な役割を担当しているの
でしょう)。
 載せられているのは、京子と綾乃、結衣とちなつ、
向日葵と櫻子などのべ8ペア。千歳と綾乃といったペア
だと千歳にとっては「無茶ぶり」ではありますが、気になる
組み合わせの一つではありますね。なお、別の記事には、
ミラクるんとライバるんも「ゆり友」なのでは? という
書き方もされています。

 他にはグッズ紹介もあります。また監督の太田雅彦さん
や、コミック百合姫(なもりさんによる原作が連載されて
います)の中村成太郎さんへのインタビュー記事が掲載
されています。

 太田さんによると、「ゆるゆり」は百合作品である事を
あまり強く意識しないような作り方をされていたようです。
原作もそれほどテイストが強くないというのもある
でしょうし、視聴者の求めているものを考えての事らしい
です。女の子同士の恋愛関係としての百合というと
まだこれから発展していく分野でしょうから、その前の
段階として、女の子達の親密なふれあいや、あっても
(千歳や千鶴の)妄想の中でのラブシーン辺りを描いて
いるのかもです。

 本誌の他の部分では、「たまゆら~hitotose~」の
佐藤順一監督や、「マケン姫っ!」のキャラデザ担当の
結城信輝さんへのインタビュー記事も載っています。
が、記事にある感じからすると、やはりどちらかというと
百合に対しては一歩距離をおいているみたいでもあります。
アニメのスタッフの方達としては、依頼があればいろいろな
タイプの作品にトライするといった立ち位置にいる
とも思えますし、その中の可能性の一つとして百合が
ある、しかももっと深く関わっていくとしてもそれは
これからの事、という所なのかもしれませんね。

 例えばプロデューサーの方達とかだったりすると、
世の中の傾向とか視聴者の動きなどを見て作品の
ジャンルを選んだりもするのかなと(単なる想像です
けれど)思ったりします。プロデューサーの方達から見た
百合についてのご意見なども聞いてみたいかもです。

 そんな中、「ゆるゆり」を掲載している百合姫の
編集長の中村さんは、百合についていろいろと語られて
いますね。中村さんの場合はそのジャンルのまっただ中に
いらっしゃいますから、今思っている事や将来の希望
などたくさん考えていらっしゃるのでしょう。記事の
中では、これからの百合ジャンルを発展させるためには
アニメ化されるような作品をどんどん出していく必要が
ある、といった事も書かれています。これまでにも、
他のコミック誌から百合メインの作品がアニメ化される
場合は幾つかありましたけれど、百合姫でもそういう風に
なっていくと良いですね。

 その他、「注目百合作品」として、「咲-Saki-」と
ストライクウィッチーズ」が紹介されています。
「咲-Saki-」では、本編中の高校生麻雀大会の県予選
決勝戦を戦った4校から代表カップルをピックアップ
する「百合杯」を行うという形で作品が紹介されています。
 清澄高校からはヒロインの咲と和が登場。これは
間違いなく一番のカップルでしょう。最初は麻雀に
対する考え方のために反発していたようだった咲と和が、
いつしかお互いを大切に思うようになり、下の名前で
呼ぶようになるまでが、作中のカットと一緒に紹介
されています。2人ともお互いを意識して照れまくる
姿などがたっぷり見られます。
 他にも、風越女子、鶴賀学園、龍門渕高校から1組
ずつが紹介されています。それぞれに深い思いと絆が
あるのですよね。さらに、学校を超えたつながり
として、美穂子と久も取り上げられています。

 「ストライクウィッチーズ」では、2人の女の子の
組み合わせに対して「勲章」を授与する事で、戦果を
たたえています。ここで言う戦果とは、百合シーンの
事ですね。
 芳佳とリーネ、エイラとサーニャなどの組み合わせが
やはりポイントが高いでしょう。エイラとサーニャは、
例えば第2期第6話「空より高く」などでの強いつながり
が良い感じです。一番親しい人と一緒にいるから、
相手のために力を発揮できる、という事を示した
エピソードだったように思います。
 リーネとペリーヌや、シャーリーとトゥルーデなどの
ちょっとしたふれあいについても書かれています。
また第501部隊以外の人との組み合わせでは、
ルッキーニとマリア、エーリカとマルセイユなどが
少し書かれています。個人的には芳佳と美千子とかも
親密な関係なのではと思います。

 「少女たちの輝かしき友情」のページでは、「非日常編」
として「魔法少女まどか☆マギカ」と「魔法少女リリカル
なのは
」が、「日常編」として「Aチャンネル」と「ひだまり
スケッチ
」が紹介されています。「~まどか☆マギカ」では
まどかとほむらの関係を中心に、「~なのは」ではなのはと
フェイトをメインに女の子同士の関係を語っています。
なのはでは、なのはとフェイトという「2人のママ」を持つ
娘のヴィヴィオという関係性が、百合としては一つの夢の
ような家族像を見せてくれている気がします。
 「Aチャンネル」では、るんが愛しくて追いかけていく
トオルと、彼女をきちんと受け入れているるんの親密さが
良いですね。2人の周囲にいるナギやユー子、それに
ユタカとミホとの関わりについても描かれています。
「ひだまりスケッチ」では、2年生ペアのゆのと宮子を
はじめ、3年生のヒロと沙英、1年生の乃莉となずな、
それぞれの関係が語られています。使われている場面
カットは、放送中の特別編「ひだまりスケッチ×SP
からのものですね。また、放送開始が予定されている
第4期に向けて、スタッフの方達からのコメントも
載せられています。

 「百合ならおまかせユリペディア」の企画では、この頃
放送されているアニメ作品から、女の子同士の関係を
紹介しています。登場キャラがどれぐらい女の子に
積極的かを示す「百合度マーク」も添えられています。
 載せられているのは全部で8作品。「R-15」や
一騎当千」、「快盗天使ツインエンジェル~キュンキュン☆
ときめきパラダイス!!~
」など多彩ですね。
 作品ごとに1ページずつの割り当てのため、もう少し
詳しく見てみたい気もします。例えば「探偵オペラ
ミルキィホームズ
」では、自分が悪役になってまで
シャロを救おうとしたソニアとか、「侵略!? イカ娘
では、そばにいるだけで自然と笑顔になるイカ娘と清美
など、もっといろいろな関係がありそうです。

 後は、「百合アニメの殿堂」として、過去に制作された
名作が紹介されています。ここでは「シムーン」が
登場しています。
 大空陸という惑星では、人間はすべて女性として生まれ、
その後性別を決めて男女へと分岐していきます。この
世界観の中で、戦争に巻き込まれていく、シヴュラと
呼ばれる巫女の女の子達の姿が描かれていきます。
アーエルとネヴィリル、リモネとドミヌーラなど、
女の子同士の関係がたくさん登場していますね。
 記事には、キャラデザ担当の西田亜沙子さんからの
コメントも載せられています。この作品への思い入れは
大きいようで、「リモネとドミヌーラの関係の変化を
描きたい」、「見た事のない方に見る機会を作って
もらえたら」という言葉もあります。今でもこの作品へ
関わりたいお気持ちがあるのが心強いです。

 本誌には、アニメだけでなくコミック作品も紹介されて
います。「リリィな本棚」では7作品についての記事が
掲載されています。ここから新しくアニメ作品が
作られたりすると面白そうですね。個人的には、
この中だと源久也さんの「ふ~ふ」や、平尾アウリさんの
「まんがの作り方」などをアニメで見てみたいかもです。

 誌上通販や全サなどもあります。全サでは、「ゆるゆり」
より、表紙の絵柄を、また「まどか☆マギカ」からは
特集の扉絵の絵柄をテレカにしてプレゼントするそうです。

 本誌では、百合なテイストのあるアニメ作品から、
様々なポイントを掘り下げて紹介しています。作品
全体として見た時の百合度はまちまちでしょうから、
必見のエピソードをピンポイントで紹介してもらえると
ありがたいかもです(例えば、男子が主人公の作品でも
第○話は百合回だよ、とか)。
 それと、この本がどういう読者を見越して作られて
いるのかもちょっと気になりました。この本は、
女の子のためのクチコミ&投稿マガジン」の12月号
別冊として発行されているため女の子向けという位置づけ
とも思われますが、記事の中では、例えば「ストライク
ウィッチーズ」や「Aチャンネル」の記事には地の文に
「僕ら」という書き方もされていて、男の子に向けた
もののようにも感じられます。まあそういった事は
気にしないで作品の百合っぽさを楽しむのが良いのかも
ですね。

 さてこの後は、この本が続いていくのかどうか、
という所ですね。この号ではそれなりの数の作品が
取り上げられています。けれど百合テイストのある
作品は他にももっとあると思いますし、記事はたくさん
書けそうな気がします。この頃のものでも、例えば
スイートプリキュア♪」(テレビアニメと劇場版)や
けいおん!」の劇場版、「戦国乙女~桃色パラドックス~」、
森田さんは無口。」、「もしドラ」など。また来年だと
「ひだまりスケッチ」の第4期もありそうですし、「ストライク
ウィッチーズ」の劇場版、「ゴクジョッ。~極楽院
女子高寮物語~
」、「ブラック★ロックシューター」なども
期待できそうでしょうか。なのでこれからもこの本を
続けて出していってもらえるとありがたいかもです。

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