彼女×彼女 第4話
お互いに気になっていて、もっと深く知り合い
たくて、その通りになって、、、何も問題なく
交際できそう、と2人とも考えていたのかもです
けれど、現実は違っていたようです。それは、
女性同士だからという以外の所に引っかかりが
あったのですね。そのためか百合的には微妙な
ような感じもあったりします。
発行新書館によるオンライン雑誌「WEBウィングス」
に連載中の、大沢あまねさん作「彼女×彼女
(カノ×カノ)」、第4話「いとしのSさん」です。
入社5年目のOL、松山寧子(まつやまねいこ)は、
現在彼女募集中。ある日、課内でも一番の美人
である新入社員の妹尾まりえ(せのおまりえ)に
声をかけられ、食事をする事に。相手には男の
1人もいるだろうとあまり期待せずに出かけたが、
意外にも男性が苦手で、寧子のような女性がタイプ
だという。思わず色めき立った寧子は、自分の
素直な感情をまりえに伝えた。
何人かの女性との恋愛を経験してきた寧子に
とっても、まりえの告白は思いがけない「棚ぼた」
だったようです。寧子が周りに自分の恋愛観を
伝えているのかどうかはよくわかりませんけれど、
少なくとも少数派の恋をしているらしい彼女
には、こんなにすんなり思いが通じる経験は
少なかったのかもしれません。
さて、寧子もまりえも社会人です。ここまで
うまくいった場合、大人のする事といえば、、、?
という事で開始3ページ目にして大人な夜の
場所に突入していくわけですが、それですべて
望み通り、ではなかったみたいです。
まりえは、女性を愛している上にもう一つ条件
が必要らしいです。そしてその条件は、寧子
には当てはまらなかったようです。
その条件をのむべきかどうかで、寧子はかなり
悩んでいますね。本当にまりえと恋仲になりたい
なら、条件をのむなり、あるいはまりえにその
条件を捨てさせるなり、何か手を打つ事はできた
のでは、とも思えます。
でも寧子は、どちらをとるにしても一歩先へ
進む事をためらっているようです。既にこの
態度が、この恋の行く先を暗示しているようにも
感じられますね。
寧子にとってまりえはお似合いなのかどうか、
これは寧子本人が見極めて決めていかなければ
ならないのでしょう。それも大人の責任であり
権利でのあるのかもしれません。
この作品では、第2話と第3話に前後編で
描かれた「白百合の君」に、女性の気持ちを
持った男性が登場するなど、女性同士の恋愛
だけではない要素が大きな位置を占めている
感じです。そのためか百合の比率が作品全体の
中で低くなってしまっているようですね。
またいろいろ込み入った事情を持つ登場人物が
描かれる事で、そのキャラの説明をするために
コマ数が使われてしまう雰囲気もあります
(その影響なのか4コマ漫画であっても4コマ目
で落ちがつかない場合があったりします)。
説明が多くなってしまうとキャラの心情を
掘り下げていくのが難しくなるようにも思えたり
します。できれば百合たっぷりで、女の子同士の
心理が伝わってくるようなエピソードを見てみたい
ですね。
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