アキラとひより 上下巻が同日発売です

　ひよりがアキラに近づいていこうとするのは、
取材のため、という意味もあったのでしょう。
でもそれだけだったら、２人の気持ちまでは
引き寄せられたりはしないのでは、とも思えます。
彼女達の間に生まれるものが、お互いを優しく
包み込めるようになると良いですね。

　発行スクエニ、ヤングガンガンビッグに掲載
されていた、桐原いづみさん作「アキラとひより」が
本日発売となっています。上下巻の２冊の
構成で、同日発売されます。

　ストーリーは、、、放送部に所属する本橋ひより
は、初めて任された特集記事のターゲット、吾妻晶に
取材を申し込みに行きますが、即刻断られてしまい
ます。口数が少なく１人でいる事が多いものの、
運動神経が抜群で運動部からは引く手あまたな
晶。ひよりは彼女をどうしても取材したくて、
冷たい態度をとられても果敢にアタックしていきます。

　放送部の部員として活躍できるチャンスだから
ひよりは精一杯やっている、という事はあるの
でしょう。それに、スポーツ万能な有名人なのに、
どこの運動部にも所属しないで、人と親しくする
素振りも見せない晶が、取材対象として興味深いと
思ったのかもしれません。
　それだけなら、相手にかじりついてでも交渉権を
手に入れ、うまく取材できたら原稿にまとめて
できあがり、という流れに落ち着いてしまうのかも。
でもそれだけではない何かが、２人の間には
ありそうです。

　鍵になるのは晶の振る舞いのようですね。周り
から見た彼女のイメージは、誰とも交わりたがらない
孤高の人、という感じです。が、本当はそうでは
ないみたいです。なかなか本心が見えてこない晶の
様子から、ひよりが彼女の素顔を感じ取れるように
なったら、お互いに何かが変わるきっかけになれるの
では。

　それで、百合的にどうなるかという所がやはり
気になりますね。この２人の関係がクローズアップ
されるなら、その結びつきの強さにそういうテイスト
が出てくるのかもしれません。晶の幼なじみで、
数少ない理解者とも言えそうな、生徒会所属の男子、
佐藤浩介が登場します。この人がひより達にどう
関わっていくかというのはありそうですけれど、
できたら２人を見守っていてもらいたいかもですね。

　この作品を紹介する言葉として、「スイート・
ソウルメイト・グラフィティ」というフレーズが
添えられています。ソウルメイトとは、感覚や
興味を共有できる「心の友」という意味がある
ようです。元気いっぱいでおしゃべり好きなひよりと、
無口で人を寄せ付けない晶。正反対とも言える
彼女達がお互いを認め合い一番の仲良しになって
いく姿が、作品を通して見られそう？　さらに
「スイート」と書いてある所から、何か甘い関係を
築いていってもらえると良いかもです。

（作品の紹介ページには、第１話の試し読みへの
リンクが置いてあります。こちらから作品の雰囲気
が確かめられるのではないでしょうか。）

　この作品の発売を記念して、とらのあなでは、上巻の
購入者にイラストカードをプレゼントするそうです。
またアニメイトでも、上巻購入者に、複製ミニ色紙
をプレゼントするとの事です。どちらも先着順
ですので、気になる方はお早めにチェックしてみては
いかがでしょうか。（とはいっても描かれている
題材は本作のものではなく、新創刊したビッグ
ガンガンで連載の始まった「群青」からのもの
らしいです、、、。こちらの作品は女子高の駅伝を
テーマにしたもののようです。）