侵略！？ イカ娘 第２話

　侵略とダイエット、ほとんど関係がなさそうな２つの
話題ですが、イカ娘の一言で一気に近いものに。これは
早苗にとっては嬉しい出来事なのでは。イカ娘の口からは
無理をしている早苗を心配する言葉も聞かれていますし、
彼女の中にちゃんと自分の居場所があると知る事ができた
早苗には良いエピソードだったかもですね。

　テレビアニメ「侵略！？ イカ娘」、第２話
「小学校に行かなイカ！？」、「コスプレじゃないか！？」、
「軽くなイカ！？」です。
　イカ娘は、ランドセルを背負って玄関に立つたけるを
見かけた。どうしたのか尋ねると、今日は登校日だから
学校へ行くという。それを聞いたイカ娘は、自分も
小学校へ行くと言い出した。小学生には興味本位で
いじられる事の多い彼女だったが、もうおもちゃ扱い
はさせない、と妙な自信で胸を張る。ところが実際に
学校へ行ってみると、海の家に来る子供達どころでは
ない数の多さに、早くもイカ娘は遊ばれていた。

　イカ娘は、以前第１期の第５話で、栄子と早苗の通う
高校へ行っていましたね。あの時は早苗のハート以外は
うまく侵略できなかったみたいですけれど、今度は
小学生を相手に滑り出しは好調なようです。イカ娘の
ピュアな思いは、小さい子には通じやすいのかもです。
　イカ娘は、たけるをはじめ小学生達には「イカ姉ちゃん」
と呼ばれています。また中学生の清美の後輩達からは
「イカ先輩」と呼ばれていますね。イカ娘の見た目の
年齢はその辺りに位置づけられているとも言えそう
です。が、気持ちは子供達のようにピュア、という所が、
彼女の特徴なのかもしれません。

　２番目のエピソードでは、「ニセイカ娘」が登場。
彼女の本当の名前は、公式サイトでも紹介された
ように、常田鮎美というらしいです。この話数でも
かぶり物はつけませんでしたし、これからば「鮎美」
として物語に絡んでくるのでしょう。
　でもとても引っ込み思案な所はまだ直っていない
ようです。「れもん」でお手伝いをする時も、コスプレ
をした上に得物(!)を持っていないと接客できないほど
です。彼女が壁を乗り越えてたくさんの人達とふれあい
世界を広げていくには、まだ努力が必要なのでしょうか。
　努力という点では、渚も似ているようです。イカ娘を
心底恐れている彼女は、ここでは少しだけ相手より
優位に立てていました。が、それも、いつもとは別の
姿をして自分の弱さをごまかしているからなのかも。
渚の方にもまだ越えなければならないものがあるみたい
です。
　そちらの方ばかりが気になっていたのか、男の子の
姿になった自分がイカ娘以外の女の子にはどう見えて
いるのか、あまり意識できなかったようですね。渚は
以前から男の子に間違えられたりしていたらしいです
が、こんな風にたくさんの女の子達から黄色い声援を
受けたら、何かを感じたりはしないでしょうか。彼女が
百合な感情に目覚めたりすると面白いかもです。けれど、
イカ娘を恐れている今の状況では、恋愛的なものを
する暇はなかったりする？

　３番目のエピソードでは、夏真っ盛りの暑い中、早苗が
無理目のダイエットをしています。美人でスタイルもいい
彼女がなぜ体重を気にし始めたのかというと、原因は
イカ娘のかわいらしさにあった(?)みたいです。（ところで
早苗の食卓にはエビフライがのっていましたね。これは
やはりイカ娘の好物に合わせて用意したものなのでは？
これは、少しでもイカ娘と近い位置にいたいと願う彼女の
乙女心なのかもです。）
　暑いさなか、服を着込んでジョギングしていたらしい
早苗の苦しそうな表情を見て、さすがにイカ娘も心配に
なったようです。その気持ちを素直に表した言葉は、
早苗にはとても嬉しいものだったのですね。第１話で、
自分だけイカ娘に愛されていないのではと落ち込んだりも
した彼女ですが、こんな風にさりげない日常の中で
こぼれた一言からイカ娘の本当の気持ちを知る事が
できて、実は胸が温かくなるような思いだったのでは
ないでしょうか。
　他にも、早苗がダイエットに苦労している事と、イカ娘
の侵略が思い通りに運ばない事を、イカ娘本人が似ている
と言ってくれたのもポイントが高そうです。早苗は
舞い上がってしまって思わずイカ娘にすり寄っています。
この時、イカ娘の言葉を聞いてから早苗が彼女にくっつく
まで、一瞬間があったような。もしかしたら早苗の中で
イカ娘への愛情が盛り上がっていく様子が間合いで表現
されていたのかもです。

・「侵略！ イカ娘」レビューリスト、レビューセンター