スイートプリキュア♪ 第31話
3人が息を合わせる事ができればハーモニーパワーは
高まるでしょう。また、それぞれの得意な技を駆使
すれば、戦いを優位に進める事ができそうです。
でも得意技が「お菓子作り」だったらどうすれば、、、。
いえ、たぶん心配はいらないのでしょう。一緒に
困難を乗り切ろうとする気持ちがあれば、どんな事
でもできるのではないでしょうか。
テレビアニメ「スイートプリキュア♪」、第31話
「ワンツー! プリキュアキャンプでパワーアップニャ!」
です。
海を見渡せる小高い丘にある東屋で、奏の作ってきた
カップケーキをおいしそうにほおばる響、エレン、ハミィ。
それはいいのだが、彼女達には集まった理由が他にあった。
先の戦いでクレッシェンドトーンの持つ強大な力を、
キュアメロディはうまく引き出す事ができなかった。あの
力を正しく使いこなせれば、ネガトーンを倒すのも無理では
ない。彼女達はそれを考えていたのだ。しかしどうすれば
良いのかわからない。そこでハミィの提案に従い、
クレッシェンドトーンに直接聞いてみる事にする。
この話数も、前回と似た感じでちょっとコミカルな
演出と絵柄になっている気がしますね。クレッシェンド
トーンの力の使い方を直接聞いた時も、響達は相当
真面目に聞いていたつもりなのかもですけど、表情は
こわばって汗だく、それにクレッシェンドトーンの
茶目っ気たっぷりな切り返しを受けて思いっきり
脱力してました。
その後、ハミィが言った「力を正しく使うには、
プリキュアの力を高める事が必要」という、正論では
あるけれどややおおざっぱな意見をもとに、響達は
「プリキュアキャンプ」を始める事に。プリキュアの力、
つまりハーモニーパワーを高めるという課題には、
以前響と奏も直面していました。その時は、2人が
積み重ねてきた経験と、相手と2人でいて楽しい、
もっと一緒にいたいという気持ちがハーモニーパワー
を生み出していたようです。
エレンが加わって3人になっても基本は同じ、
はずだとは思うのですが、響と奏がしたのと全く同じ
やり方(例えば連弾とか)はここでは考えていない
ようですね。行楽シーズンだし3人ならキャンプの
方がいいと考えた、とか、響の場合ピアノ演奏には
ブランクがあったためあまり積極的には取り組み
たくなかった、みたいな理由もあるでしょうか。
もしくは、連弾は響と奏の2人だけの甘いひととき
にしておきたいと考えていた、なんて?
何にしても、響、奏、エレン、ハミィ、それに
フェアリートーンとクレッシェンドトーンは、
キャンプ地へと向かいます。途中の電車やバスの
中でも、皆楽しげに話し合っていて、実はここで
もう既に気持ちが一つに集まりつつあるのでは、
という気もしてきます。
やっとたどり着いた場所は、響の父親が作曲の時に
使うロッジ、のそば、、、。響は、キャンプらしく
テントにでも泊まるつもりらしいです。おまけに
「特訓」と銘打って空手の練習を、、、。これには奏も
エレンも乗り気になれず、訓練と呼べるかどうか
ちょっと怪しい雰囲気だったり。
その後、奏やエレンも自分達なりのやり方を提案
します(エレンは音吉から仕入れた情報で勉強
しました)。が、どれも本人以外の人にはあまり受けが
良くなかったようです。
自分がいいと思っても、他の人には合わない場合も
ある。皆個性があるのですから仕方のない事です。
それでも3人が一緒にいようとするのは、プリキュアの
役目のためとかハーモニーパワーは別にして、この人と
一緒にいたいと思う気持ちがあるから、なのでしょう。
苦労した後に手に入れられるもののすばらしさ、また
それを誰かと共有できる事の楽しさが、彼女達の
行く先には待っているのではないでしょうか。
一方で、響達が力を高めようとしているのを
聞きつけたバスドラ、バリトン、ファルセット。
それなら自分達はもっと手っ取り早くパワーを
手に入れようと乗り出します。
そのやり方はある程度成功したようで、トリオの
呼び出したネガトーンはかなり強力なものでした。
メロディ達は力で押し返されてしまいます。
ですが彼女達はひるんだりはしませんでした。この
キャンプで、彼女達は結束を強め、自信も手に入れた
ようですね。
前回は失敗してしまったクレッシェンドトーンとの
ハーモニーに成功するかどうか、という部分が見所に
なってきますね。3人の新しい技「プリキュアスイート
セッションアンサンブル」は、クレッシェンドトーンも
ほめるほどうまく決まっていたようです。3人の決め
ポーズもばっちりでしたし、ネガトーンを一瞬で浄化
させるなど、威力は高いみたいです。
けれど、彼女達の技を少し心配しているらしいのが、
ドドリーとキュアミューズです。これまで誰も手を
出せなかったクレッシェンドトーンの力がどれほどの
ものなのか、彼女達はその一部を知っているのかも
しれません。
確かに、前回のように、力を発動しようと思えば
メロディ1人でも起動シーケンスに入る事はできました。
ですがその後うまく制御できるかどうかは別の問題の
ようです。ここではメロディ、リズム、ビートの3人で
技を決めていました。けれど、これからもっと大きな力を
引き出さなければならなくなった時には、他のプリキュア、
例えばキュアミューズの力を借りる必要が出てくる
可能性もありそうです。
特訓の最中、座禅をしていた3人は、気持ちを通わせる
瞬間を経験しました。それは、何をするにも3人一緒が
いい、という思いの表れだったのですけれど、彼女達が
したのは「ギブアップ」なんですよね。自分達のできる
範囲を理解して、場合によっては手を引く事を考えるのは
賢明なやり方とは言えそうです。でも、プリキュア
という、情け容赦なく攻められる使命の中では、
あきらめる事がすべての終わりに直結してしまうような
気もします。彼女達が、プリキュアである事を重く
感じすぎないようになってもらいたいかもですね。
でも希望はあるでしょう。3人で朝早く登山をした
時、高い目標を前にして奏やエレンは尻込みしていました。
そんな3人が自分達で見つけた解決策は、それぞれの
得意なものを生かす事でした。
パワーには自信がある響は、他の2人の荷物を
肩代わりします。猫の姿の妖精として暮らしてきた
エレンは、平面的な移動が多い人間より立体的な知覚が
鋭いのでしょう、体さえ重くなければどこへでも簡単に
移動し、皆のための足場を探します。
では奏は、、、? 得意なものは何かと聞かれたら、
彼女は、お菓子作り、特にカップケーキを作るのがうまい、
と答えるでしょう。これはその通りで、冒頭の場面にも
あるように、響達は皆、奏のカップケーキが大好きです。
でもそれは、戦いには役に立たなそうです。相手に
攻め込むパワーや、繰り出される攻撃をよける身軽さを
持たない奏には、響やエレンと一緒に戦うのは向いて
いないのでしょうか。
たぶんそうではないのでしょうね。響にもエレンにも、
奏はなくてはならない存在です。彼女の笑顔さえあれば、
パワーも身軽さももっと高まる、そう感じているのでは。
何も奏のために手を貸そうとかそういう事じゃないの
ですよね。3人は皆同じで、いつもお互いを重い、相手を
助けると同時に自分も相手に救われているのではないかと
思います。ハーモニーパワーは結果として表れるもので、
彼女達の間ではお互いがつながっている事が重要なの
でしょう。
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