猫神やおよろず 第1話
最初のエピソードという事もあって、物語の
背景になる出来事が回想などで描かれています。
また出番の多そうなキャラもほとんどが顔を
見せていますね。百合的な部分では笹鳴とメイ子
が早速恋のさや当て(?)を見せています。でも
この話数だけではなくこれからも、繭をはさんで
いろいろな出来事を起こしていきそうですね。
テレビ放送が始まったアニメ「猫神やおよろず」
の第1話を見てみました。サブタイトルは、「貧乏神
インスペクト+」です。
神々が暮らす世界、高天原(たかまがはら)で、
やんちゃの限りを尽くしていた猫神の繭(まゆ)。
座敷牢に閉じ込められていても、お庭番のクロエの
助けを借りて脱出しては賭場通いをしている。しかし
とうとう母親の天倉守灯媛(あまのくらのもり
あかりのひめ)の逆鱗に触れ、神力を奪われて高天原
を追放されてしまう。彼女は人間界へと降り立ち、
今は柚子(ゆず)という女の子が1人で切り盛りする
骨董屋「八百万堂」に居候していた。
神様と人間が一緒に暮らしている作品の世界観の
他、キャラ達がどういう位置づけにいるのかなどが
短いエピソードを使ってコンパクトに語られて
いますね。最初に作品の雰囲気をつかんでもらう
ためのものなのかもです。
高天原を追放された繭は八百万堂にいるわけ
ですが、神様らしい事はほとんどしていない
ようです(神力を封じられていてあまりできない、
というのが正確かも)。ここで紹介されている
感じでは、店の手伝いもしていないみたいです。
その割に食べるものは食べている影響もあって
なのでしょうか、柚子は家計のやりくりに困って
います。
原作コミックだと、この辺りはけっこう切実に
描かれていますね。神様は扶養控除の対象には
入らない、みたいな細かい法律上の事なども言われて
います。
アニメ版ではそういった部分は少し省かれている
感じでしょうか。あまりひっ迫した状況を出さない
とか、ストーリーの他の部分を詳しく語っていく
といった事が考えられているのかもですね。
この他でも、描き方の配分が少し変わっている所が
あるようです。繭は柚子の家の茶の間でゲーム
をしていますが、新型機を買うお金がないため
かなり古い型のゲーム機を使っています。その
ディテールについて、原作ではけっこう細かく
語られているように思います。
もう一つは、しゃもがやって来るのを迎え撃つ
ためにゴン太が戦車を用意している場面で、繭は
戦車の名前や愛称などを挙げてその戦闘能力を
評価しています。が、アニメ版ではその辺りは
あまり言われていないですね。
(ちょっと重箱の隅のような比較になって
しまったかもですけれど、、、)たぶんアニメ版では、
こういう、人間の作り出した物や文明についての
神様の見方を描いたりするよりは、神様同士や
人間とのおつきあいについて描いていくのかも
しれませんね。神様と人間が交流する日常という
ファンタジックな部分が、いろいろと見られるの
では、という気がします。
そうなってくると、そこで女の子同士の関係が
どうなるのかが気になりますね。この第1話では、
柚子としゃもの交流が温かく描かれています。一方で
彼女はあまりゴン太にはかまっていないようです。
さらにゴン太は、稲荷神として街を守る役目がある
割には、笹鳴達が騒いでいる間にすっかり存在感を
失っています。これは、男子があまり前面に出て
こない事を意味しているのでは、なんて思って
しまいます。
しゃもは、見た目が幼いため子供扱いされる
場合が多かったようです。この頃は、ビールを
買えていたぐらいなので少しはましになったの
かもしれませんが、柚子はそうは見てくれなかった
みたいです。
普段なら自分の強い神力を使って思い知らせる
所なのでしょう。ですがしゃもは、柚子には
そうしませんでした。
しゃもの神力にある程度耐性がついている(繭の
せいで、、、?)からあまり効果がなかった、とも
考えられます。が、それ以上に、柚子の優しい気持ちに
触れる事で、こらしめようなんて気持ちはどこかへ
行ってしまったのでしょう。
そして柚子は、しゃもの正体を知っても、恐れたり
せず、自分が前に出てしゃもを守ろうとさえしました。
その思いは、確かにしゃもの胸に届いたのでは
ないでしょうか。
しゃもは自分の役目として、街の神様や人間を
評価しなければなりません。そこには私情を挟む
余地はないのでしょう。だからしゃもが柚子と
ふれあって個人的に感じたものは表へ出てくる事は
ないとも考えられます。でも、、しゃものこれからの
行動には、柚子への気持ちが表されているのでは、
と期待したいですね。この第1話の最後の方の場面で
しゃもがいた場所とかもそれを示している気がします。
この後の話数でも登場の機会があると良さそうですね。
後は、笹鳴とメイ子から繭への思い、ですね。
繭のルックスは、女性と言うよりは子供っぽさが
多い感じのためビジュアル的には百合っぽさが
なかなか出ないかもしれません。けれど、笹鳴と
メイ子が彼女を巡ってバトルする事で、3人の
女の子の恋愛模様が浮かび上がってくる、といった
所を描いていってもらいたいかもです。
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