« 白衣性恋愛症候群 デモムービーが公開されています他 | トップページ | 百合姫コミックス 6月分の5種7冊が発売です他 »

2011年6月17日 (金)

Aチャンネル 第10話

 子猫みたいなトオルが、子猫と出会いました。
彼女をかわいらしく思っているるんなら、本物の
子猫もかわいがるでしょう。でももしそうなったら、
トオルの立場はどうなってしまうのか、、、彼女的
には、自分をアピールしてるんをつなぎ止めて
おきたい所。その願いは叶うでしょうか。

 テレビアニメ「Aチャンネル」、第10話
炭酸」です。
 冷え込む朝の通学路、るんの家へ行く途中で、
トオルは目を見張った。道にできていた水たまりが
ことごとく凍っているのだ。手近な水たまりに
そっと足を伸ばす。氷が割れる感覚に味を占めた
彼女は、あちこちにある氷をどんどん踏みつけて
割っていく。と、その時、先を越されて氷を
割られてしまった。相手は1匹の猫。トオルは
思わずむっとする。そこから、氷を割る競争が、
1人と1匹の間で始まった。

 今はナギやユー子ともよく一緒にいますけれど、
トオルとるんは中学以前は2人でいる事が多かったの
では、という気がしますね(ちなみに原作コミックス
によると、彼女達の出会いは小学生時代らしいです)。
2人だけでいる事が多い中で、中学時代の友達と
遊ぶみたいなエピソードはあまり描かれていない
ですし。まあ友達はたくさんいたとは思います
けれど、2人でいる事の方が圧倒的に多かった、
っていう状況なのでしょう。

 2人とも、相手といるのがとても自然で気持ちも
落ち着くからそうしているのかもです。または、
トオルがいつもるんとだけ一緒にいたくて猛烈に
アタックしていたのを、るんが受け入れた、なんて
いきさつもあるかもしれません。ともかく彼女達は、
高校生になった今でも、相手と寄り添う暮らしを
続けています。

 ところがここで、新しい仲間が加わりました。
子猫の「炭酸」です。この猫はトオルが見つけて
(「Aみかん」の段ボール箱に入っていました)、
家まで連れ帰っています。
 捨てられていた子猫ですから、えさやりなど
きちんと面倒を見なければならないでしょう。
新しい家族が増えるようなものですからトオル
としても責任は大きいのでは(作中でも、トオル
以外の家族はあまりかまっていない感じでした)。
そこまでしてもいいと思えるほど、トオルに
とって炭酸はかわいらしかった、とも言えそう
です。

 子猫をかわいらしいと思う気持ちは、るんも
一緒だったようです。結果的に(?)名付け親に
なったるんは、トオルがするのと同じぐらい
炭酸を愛でています。
 炭酸に笑顔を向けるるんを見ていて、穏やかな
気持ちになれなかったのは、トオル。子猫相手に
嫉妬のような思いが一瞬芽生えたりもしています。
自分がいとおしいと思っている小さな生き物に
対して、るんが同じ思いを抱くのはある意味
当然ではありそうですけれど、現実に目の前で
その場面を見せつけられると、どうしても焦って
しまうのでしょう。

 それに、彼女はるんが言っていた事も気に
なっていたのではないでしょうか。猫が擬人化
する事を想像したるんは、「トオルみたい」とも
言っています。
 これは、るんの目から見たトオルは、子猫の
ようなかわいらしさがある、という意味なのかな
と思えます。自分より小さくて、目つきが鋭くて、
動きがしなやかで、ちょっとしたものを見つけては
あちこち飛び回る。そういう日常での姿は、
ナギやユー子も納得するほど猫っぽいものなの
かもです。

 となると、、、るんにしてみたら、トオルも
炭酸も、かわいらしさの点では同じだったり
するのかも? もしかしたらトオルには、そんな
気持ちが湧き上がってきていたのでは。
 抑えられなくなったのか、トオルは衝動的に、
るんから炭酸を遠ざけようとしています。この時
るんに対して「お話」しようと言ったのは、自分
だけにできる事でるんの注意を引きたかった、
とか。

 本当の所、るんはどんな風に思っているの
でしょう。炭酸を本格的に飼う事にしたトオル
が、ペットショップで首輪選びをしているのを
見て、るんは思わず考えている事を言葉に
出しています。「あの猫の事、大事に思って
るんだね」、と。ちゃんと世話してあげなきゃ
1匹だけで生きていくのが難しい子猫について
真剣になるのは当然ではあるのでしょう。

 でもここでるんが思ったのは、「じゃあ私は?」
という事だったりはしないでしょうか。
子猫を間に挟んだトオルが、自分に対するるんの
気持ちを気にしたように、実はるんも、子猫を
見るトオルのまなざしから、自分に対するトオルの
気持ちが急に気になったのでは、なんて考えて
しまいます。

 この場面で、トオルはいつもと同じように、
るんの事も大事に思っていると答えています。
トオル的にはいつも考えている事ですから、特に
考えたり感情を込めなくてもすらすら出てくる
言葉なのでしょう。

 トオルの「いつも通り」の言葉を聞けたるんは、
どう感じているでしょうか。子猫が現れても、
自分に対するトオルの気持ちは変わっていない、
と安心したのか、それとも、もっと強い言葉で
愛情を表現してくれなきゃ安心できないよ、と
思っている可能性もありそうな気がします。

 その後行ったファミレスでは、椅子に座るか
ソファに座るかで譲り合いをしています。いつも
なら、トオルが華麗にるんをエスコートしてソファ
に座らせる所なのかもしれません。が、ここでは
るんもトオルに気遣いを見せています。この
行動は、るんがトオルを、大切な人として、より
強く意識し始めた証なのかも、とも思えます。
まあこれは想像でしかないのですけれど、本当の
所はどうなのでしょうね。

 この場面では、結果的には、2人仲良く、
という形になっていますね。彼女達がそれぞれ
自分の胸の中にある気持ちをはっきり伝えられたか
どうかはわかりません。けれど、今はこうやって
すぐそばに相手を感じていられればそれでいい、
と思っているのかもですね。

・「Aチャンネル」レビューリストレビューセンター

|

« 白衣性恋愛症候群 デモムービーが公開されています他 | トップページ | 百合姫コミックス 6月分の5種7冊が発売です他 »

作品 Aチャンネル」カテゴリの記事

百合レビュー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/25344/40462292

この記事へのトラックバック一覧です: Aチャンネル 第10話:

« 白衣性恋愛症候群 デモムービーが公開されています他 | トップページ | 百合姫コミックス 6月分の5種7冊が発売です他 »