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2011年6月 9日 (木)

Aチャンネル 第9話

 お菓子を作る、食べる。それを皆で一緒に
できるのは楽しい事ですよね。トオルはあらかじめ
どうなるかを予想して手を打っていますが、
彼女の判断が正しかったかどうかはあまり関係が
ないのかもしれません。彼女とるんの仲の良さは
変わらないのでしょう。

 テレビアニメ「Aチャンネル」、第9話
プレゼント」です。
 10月も終わりに近づき、冷え込んでくる
ようになった。ナギとユー子は、もうハロウィン
の時期かと話しながら学校へと向かっていた。
その時、ふと思いついたナギがユー子に尋ねる。
ハロウィンといえばお化けに関係するお祭り。
そういった話題を怖がるユー子ならハロウィン
だって嫌いなのではないか、と。しかしユー子は
無理に笑って、怖いわけではなくちょっと苦手な
だけだ、と言う。

 絵についても料理についても、るんは他の人
とはひと味違った感覚を持っているみたいです。
絵しりとりのお題を見たナギは、るんがそこに
何を描いたのかまるでわからなかったようです。
るんは大きなヒントとして「よく食べられたり
します」と言ってましたが、、、。確かに食べられ
たりはしますけど、そこがヒントなの? 答えが
わかった時は笑えました。

 人形作りでも、同じように彼女の才能(と言ったら
本人はどう思うでしょうか)が発揮されています。
るんは、前にナギの好みを聞いていたため、この
動物をぬいぐるみで作ろうと考えたらしいですね。
(同じ形のマスコットを持っていたトオルが
うらやましがるほどですから、るんはナギが喜ぶ
姿を思ってぬいぐるみを作ったのでしょう。)
けれどナギ本人には何なのかまるで見当がつかない
状態だったようです。

 ナギの反応は、結果的にるんを少し寂しい
気持ちにさせていたように見えます。これって
実は重要な意味がありそうに思えます。
 るんは時々突拍子もない事をしたり、他の人
とはかなり違ったユニークな発想をしたりします。
周りから見れば「不思議」な女の子ではあるの
でしょう。
 自分のした事と、その結果として相手が見せた
反応を冷静に見比べられるのなら、自分が一般に
受け入れられる行動をしたのかどうかはわかるの
では、と思われます。そしてるんも、ここでは
「あれ?」という気持ちになっていました。

 何かをして、その結果自分の期待した通りに
ならなかったら、次はちょっと手直しをしてもう
一度挑戦する、というやり方はあるでしょう。
それでうまくいけば、相手との距離をまた一歩
縮めていけそうです。るんも、今までそうやって
いたなら、突飛な行動で周りを驚かせる場合も
少なくなっていたかもしれません。

 でもそうなっていないのは、、、トオルの存在が
大きいのかなという気もします。トオルは本当に
いつもるんの事を思っていて、そばにいる時は
一生懸命彼女のサポートをしています。るんの
言いたい事を素早く感じ取って希望通りのお膳立てを
したり、るんが気づかない所で自分が泥だらけに
なっても彼女を支えたり、とにかくトオルは自分に
できる精一杯を、いつでもるんのためにしています。

 それが、るんをいつまでも天然キャラ(?)に
縛り付けている、と考えられたりはしないでしょうか。
トオルが陰で支えている事にもしるんが気づかずに
いるとしたら、彼女は、周りへの気配りをしなくても
なぜかいつもうまくいくと勘違いして、自分を
直して磨いていく努力を忘れてしまったりはしない
でしょうか。

 まあそれは余計な心配なのかもですね。るんは、
トオルが自分のためにあれこれしてくれている事を
ちゃんと知っているでしょうし、例えば第1話でも、
トオルが切ない気持ちになってしまったのに気づいて
優しく触れてくれています。るんは、トオルという
女の子の存在をとてもありがたく、そして愛しく
感じているのでは。

 この話数でのトオルのサポートは、、、あらかじめ
お菓子を調達しておく事? るんに対してこれは
やや失礼な考えのような気もしますが、でも正解
ではあったようですね。るんの家では、お菓子作りの
はずがお風呂回になってましたし、、、。
 一緒に入浴する事になってしまったユー子は、
着替えを探してるんの家をさまよう事に。その時
聞こえてきたのは、トオルが漫画を音読する声
でした。
 トオルとナギが本屋(オメガ書店)で見つけた、
ユー子そっくりの女の子がいろいろなエピソードで
登場するお色気たっぷりの短編集、「少女と×××」を
見つけてしまったから(ちなみに作者は「白田cc」
という人らしいです)。これはユー子にとっては
恥ずかしそうですが、本人はえらい勢いで本を
読んでいました。自分に似ているとはいえ、興味の
あるお年頃なのかもです。

 彼女達らしくいろいろなハプニングがありました
が、それを乗り越えて、楽しい時間を一緒に
過ごしていますね。特にトオルには、るんの天然な
行動のおかげで、嬉しい事が起きています。彼女達
の姿は、目の前で見ているナギやユー子でさえ
思わず影響を受けてしまうほど。トオルとるんの
仲の良さは、誰が見ても微笑ましいものなのかも
です。

・「Aチャンネル」レビューリストレビューセンター

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