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2011年6月25日 (土)

Aチャンネル 第11話

 楽しい時間は過ぎ去るのが早くて、気がつけば
また1年。時間を次へと進むたびに、トオルはるん
と引き離される経験をしなければなりません。
一緒にいられないのは、寂しい気持ちにもなるの
でしょう。けれど今は、積み重ねてきた経験が、
彼女を強くしてくれている気がします。

 テレビアニメ「Aチャンネル」、第11話
たんじょうび」です。
 学校へ行く途中に、トオルとるん、ナギとユー子
が集まった。トオルの誕生日が近いと話す間に
学校へたどり着くと、見慣れない制服の生徒達が
たくさん集まっていた。学校の説明会に来た
中学生達だ。その子達も来年は受験生、るん達も
3年生になる。「受験生」という言葉に思わず
反応してしまうトオル。るんは彼女に、自分達の
受験の頃を「懐かしいね」と語った。

 るんは高校受験の時、最初は二高を受ける
つもりだったらしいです。自分のレベルに合って
いるとわかっていたし、学校の雰囲気も良さそう
だし、それ以外に特に行きたい所があったわけ
でもなさそうですね。だから第2志望もまるで
思いつかなかったようです。
 トオルは1学年下ですから、受験をするのは
るんの次の年。2年生ではまだ行きたい高校は
決まっていませんが、来年の春になれば目標が
はっきり決まります。
 トオルの志望校は、るんの通う学校。レベル
とか雰囲気などには関係なく、彼女が行きたい
場所はいつでも、るんのいる所なのですね。

 るんも、1人でもそれなりに高校へ行って
友達を作るでしょうけれど、トオルが来てくれる
なら、これは嬉しい事です。どの学校へ行く事に
なってもそこはるんにとっては新しい場所なわけ
ですし、そこでまたトオルと一緒に遊べたら
(勉強は別々なので、一緒にできるのは遊ぶ事
だけ、とるんは胸を張って言うでしょう)、学校
生活は充実すると考えるのではないでしょうか。

 2人の間だけだったらそれで済む問題だった
かもしれません。が、るんの母親からすれば、
見過ごせないものだったようです。
 自分の娘が、レベル通りの学校へ行くのは
承諾できても、そのおかげでよその家の娘さんが
進路のレベルを下げたとあっては穏やかでは
いられないのでしょう。この問題を解決する方法は
一つ、自分の娘のレベルを上げる事。そのために
母親は効果的な手段を使っていますね。さすが
親だけあって、どうすれば娘をやる気にできるか、
わかっているようです。

 まあきっかけはともかく、るんはやる気を
出し始めます。寝ても覚めても勉強、勉強、
3年生で進路希望を出すぐらいの時期から始めて
間に合うのかどうかちょっと心配でもあります
が、何にしてもこの時は、葵ヶ丘高校合格に
向けて突き進んでいきます。

 無理な努力をしたり自分に似合わなそうな事は
しそうにないイメージのあるるんですが、彼女は
どうしてこんなにまでがむしゃらに勉強したの
でしょうね。着信音にするほど大好きな料理を
母親にちらつかされて奮起した、というのはあるの
でしょう。レベルの高い学校に行っておけば後々
楽、と言われたのにも納得だったかも。でも、それ
だけではない、と思いたいですね。

 いつもなら、自分がふざけると必ず乗ってきて
くれるトオル。積み上げられた参考書の山でネタを
披露した時も、彼女はるんに一生懸命拍手してくれ
ました。
 でも今度はちょっと違います。どんなに遊んでも
寝ぼけても、最後にはきっちり勉強をしなければ
なりません。その内るんも、腹をくくって勉強に
取り組むようになった、という感じなのかもです。
 それに、目の前にはいつもトオルがいました。
本人にはあまり関係なさそうな自分の進路のために、
トオルが真面目につきあってくれている。そう思うと、
るんも自然と身が引き締まった、とも考えられそう
かも。

 さらにもう一つあるとすれば、トオルが出していた
合図に気づいた、なんて事もありそうでしょうか。
そうなるには、るんの中で幾つかの状況がパズルの
ように当てはまる必要があるようにも思います。
 最初、自分は二高に行こうと思っていた。トオル
は頭が良くてレベルの高い学校へ行けるのに、自分と
同じ学校に行きたいと言った。それを聞いた母親は、
とたんに、レベルを上げるように迫った。そして今、
トオルが自分の勉強につきあってくれている。
 るんがどの段階でどう思ったかはわかりません。
けれど、トオルが真剣であればあるほど、彼女の
自分への思いの強さが、るんには響いてきていたの
では、とも思ったりします。
(ここでトオルが、もしるんが受からなければ、、、
なんて危ない考えにならなかったのは良かったかも
です。まあ、誠実でちゃんとした判断力のある
彼女なら、そちらの方向へは進んだりしないの
でしょうね。)

 最後の場面で、トオルはるんに、志望校を変えた
理由を聞いています。るんの答えは、、、。何でも
トオルと話し合う彼女だって、自分の胸の中だけで
大切にしたい思いもあるのかもしれませんね。
実際、勘の鋭いトオルでも、この時のるんの
温かい気持ちは言い当てられなかったみたいです。
それぐらいの方が、2人の仲を親密にさせていく
には合っているのでは。

 言い当てられないといえば、途中の場面で、
るんが、自分のために買ってきてくれたケーキを
落としてしまう、というアクシデントがありました。
これはるんのちょっとしたいたずらだったみたい
ですが、トオルはまんまと引っかかっています。
るんの考えている事なら何でも見通せてしまう
ような所のあるトオルでも、こういう場合が
あるのですね。
 そうなるのは、るんが、トオルの知らない所から
知識を仕入れてくるからだと思われます。仕入れる
元は、トオルの知らないるんの友達とか、または
ナギやユー子などなのでしょう。
 トオルにとっては、自分の知らないるんが
増えていくのは寂しい事だとも考えられます。
が、いつまでもるんを、自分との2人だけの
世界に閉じ込めようとするのはあまり良くない、
とも思っているのでしょうね。
 それにトオル本人にしても、同じクラスに、
自分の誕生日を気遣ってくれるユタカ(や、たぶん
ミホも)という友達がいます。トオルとるんが基本
なのは揺るがせないものとして、2人がそれぞれ
友達を増やしていくのは、これからの彼女達の人生
では大切な事なのではないでしょうか。それを
はっきりとは意識していないとしても、トオルや
るんは素敵な友達を作れているようですね。

 携帯に録りためた写真や動画、そこには2人
だけの思い出がたくさん詰まっています。見せて
もらう側が照れくさくなってしまうほど、親密な
やりとりが記録されていますね。
 高校生になった今でも、トオルがケーキを
撮ろうとした瞬間にるんがちょっかいを出し、
それにトオルが乗って、いつの間にか彼女達の
ツーショットに。彼女達だけの瞬間は何も変わって
いないように見えます。

 でも今は、ナギもユー子もそばにいるんですよね。
ずっと2人きりで祝ってきたトオルの「たんじょうび」
も、今年からは4人。暖かいふれあいの輪は、
少しずつ広がっているようです。

 だから、今までは怖い言葉でしかなかった「受験」
も、違う気持ちで受け入れられるようになるのでは
ないでしょうか。事実、トオルは高校受験の時に、
いくつもの難関を乗り越えて、るんと一緒にいる
未来を勝ち取っています。この事実が、これから
積み重なっていくたびに、トオルは自信を強めて
いけるのでしょう。どんな事があっても、あきらめ
さえしなければ、いつか必ずるんのそばへたどり
着ける、と。あきらめない気持ちは、彼女達の
間にある愛情が、支えてくれるように思います。

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