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2011年5月29日 (日)

戦国乙女~桃色パラドックス~ 第8話

 西国へと旅をするヒデヨシ、ノブナガ、ミツヒデ。
少なくともヒデヨシにとっては大変な道中だった
らしいですね。でもそれだけではなく、3人の
感情も微妙に変わってきているようです。今まで
恋愛にはあまり気を配っていなさそうだったノブナガ
やヒデヨシも、何か意識し始めている感じです。

 テレビアニメ「戦国乙女~桃色パラドックス~」、
第8話「微熱乙女」です。
 荷を背負ったヒデヨシとミツヒデとともに、
ノブナガは徒歩で街道を進んでいた。「深紅の甲冑」
の残り3つの具足があるという西国への旅だ。
わざわざ馬を使わないのは、ノブナガによれば、
馬上からでは見えない見聞を広める意味もある
らしい。具足を所有する毛利、大友、長宗我部が
どのように対応してくるのかはわからないが、
彼女は泰然と構えていた。

 ヒデヨシは、お城での暮らしにはある程度慣れて
きていたのでしょうけれど、遠くへの旅、しかも
歩いて行くのはちょっと荷が重かったようです。
いつものようにすぐに弱音を吐いていますね。
ですが今度ばかりはノブナガも甘やかしたりは
できないのでしょう。3人だけの旅で食料も
限られていますし、寝泊まりする場所もえり好み
するわけにはいかないようです。

 この世界の厳しさに改めて触れたヒデヨシは、
ちょっと弱気になっています。そこへ体の疲労も
蓄積して、ついには寝込んでしまい、、、。
 ここですんなり看病エピソードに突入? という
所ですが、その辺りにもちょっと事情があるみたい
です。この世界では病気の治療法も発達していない
ようですし、病人を抱えて旅ができるほど移動手段は
整備されていない感じです。
 それならヒデヨシを置いてノブナガとミツヒデは
先へ、というのは現実的な選択らしいです。
この後ヒデヨシが回復したとしても、この世界の
事をよく知らない彼女が、後を追って2人を見つけ
られるかどうかは望みが薄そうですし、そうなると
おとなしく尾張に戻るしかない、、、みたいな流れに
なるのかも。

 ですが、ここではそうなってはいないのですね。
理由は、マサムネの内緒の手助けと、それ以上に
ノブナガの強い気持ちがあったから、と言えそう
です。

 もののふとして、戦いの場を何度もくぐり抜けて
きたノブナガ。味方の大事な戦力が失われそうに
なったら、どんな手立てを使っても復旧に力を尽くす、
という事はしてきたでしょう。それこそ夜通しで
相手の面倒を見たり、必要ならば、、、口移しで
水や食料を与える事だって。

 この時の彼女も、ヒデヨシを見捨てたりはしないで、
つきっきりで看病をして、弱って水さえ飲めない
ほどの相手のために、、、。どれをとってみても、
「お屋形」と呼ばれるのにふさわしい振る舞いなの
かもしれません。
 だからその現場をミツヒデに見られても、別に
動揺もしませんし、隠そうともしていないですね。
いつもの彼女らしい、堂々としたたたずまいを見せて
います。

 なのに、後になるとちょっとした所でヒデヨシを
意識してしまっている感じですよね。急に頬を
赤らめたり。彼女のこんな様子を見るのは第1話
以来だったりするでしょうか。これまでのもののふ
としての行動の仕方とは明らかに違うものが、
ヒデヨシに対する時にはある、とも考えられそう
です。
 それは恋愛感情なのでしょうか? 今の雰囲気では
そんな風にもとれそうですね。ノブナガの場合、
ヨシモトが第7話で言っていたような「恋愛は人生を
豊かにするもの」といった考え方は持っていない
気がします。天下取りを目指して戦いに明け暮れて
いる日々だったのかも。そんな彼女の人生に、今から
変化が起きるのかもしれません。

 ではヒデヨシの方はというと、こちらもノブナガを
恋愛対象として捉え始めている雰囲気です。夢うつつ
に見たキスシーンが、彼女のときめきを加速させて
いるのでしょう。
 もともとヒデヨシ(佳乃)は、自分の世界では別に
百合な恋愛をしていたわけではないようです。
ノブナガ達の所に来た後でも、ヨシモトの「百合物語」
を見て「あり得ない」なんて叫んでいました。

 が、ここでの彼女は、何か気持ちが変わってきている
みたいです。ヒデヨシは、具体的な相手としてノブナガを
意識した時、特に嫌な気持ちは抱いていなかった
ようです。恥ずかしがったりしながらも、嬉しそう
でしたよね。
 彼女がこう言う反応を示すのは、どういう思いから
なんでしょうね。実はキスという行為に憧れていた
だけで、相手は誰でも良かった? 実際の経験自体
ないらしい彼女だったらそういう理由も考えられそう
でしょうか。
 でもやはり、女の子同士で「接吻」するという、
これまでだったら「あり得ない」と反応していた
はずの行為ですから、この話数でのヒデヨシは以前より
ずいぶん変わったとも感じられます。
 豪快でおおざっぱだけれどとても頼りになって、
いつも自分を気遣ってくれる女性。ヒデヨシが、
そんなノブナガに惹かれていくのは、考えられる事
なのかもです。

 さてそうなってくると、ミツヒデの立場が気になって
きます。彼女は主君としてのノブナガを大切に思って
います。そして第7話のエピソードなどでも描かれて
いるように、相手を1人の女性として愛していると
言えそうです。
 百合な感情をいち早く抱いていたのは、彼女なの
でしょう。なら、その思いは報われるのかというと
、、、何だか微妙な雰囲気ですね。
 ミツヒデは、ノブナガに対する自分の思いが相手に
通じていないのかと悩んでいます。けれど彼女の場合、
その前に思いを伝えていないのでは? という気も
します。今まで直接告白している場面とかは描かれて
いませんし、最大のチャンス(?)と思われた第7話の
場面でも、ノブナガ本人から、自分を慕っているのか
と聞かれた時に、ミツヒデは否定していました。
 恥ずかしがって思いを隠してばかりいては、通じる
ものも通じなくなってしまうような。ミツヒデは、
相手と自分との間に認識の食い違いがあるのかどうか
を、もっと目をそらさずにまっすぐ見る必要があるの
では、という気もします。そうしないと彼女に
とって悲しい結果が待っているだけのような感じも
するのですよね。

 ヒデヨシ、ノブナガ、ミツヒデ、それぞれに彼女達
なりの思いを抱えているようです。3人の関係が
百合的にも感動的なエピソードを作り出していって
もらえると盛り上がるかもです。

 といった百合な部分以外にもいろいろな要素が
ありました。西国への旅の途中、町の人々にノブナガ
が怖がられていますが、これは噂話に尾ひれが
ついたのが原因だったようです。ノブナガがどんな
人物なのかはどんどん脚色されていくのに、噂を
流した人の名前だけは全く変わらずに伝わっていく
所が面白いですね。
 マサムネも、ノブナガをうまく操っているつもり
でも、どこか油断している所がある? ハンゾウも
相変わらずイエヤスの役に立っているようないない
ような感じですけれど、彼女が十分に活躍できる
場面はいつか来るのでしょうか。
 後は、突然のお風呂エピソードが挿入されて
いましたね。以前だと、ノブナガとヒデヨシが
入浴していてもミツヒデは控えているだけ、という
時がありましたけれど、ここでは3人一緒に仲良く
入っています。ミツヒデは眼鏡が曇って大変そう
でしたが、ノブナガとよりお近づきになれたのは
良かったのでは?
 そして、西国の三人衆、モトナリ、ソウリン、
モトチカの姿が見え始めています。彼女達は、
いったいどんな風にノブナガ達と関係していくの
でしょうね。

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