戦国乙女～桃色パラドックス～ 第１話

　突然見知らぬ場所へやって来た佳乃が、これから
どういう経験をしていくのか気になりますね。
ノブナガに憧れているらしいミツヒデなど、
期待できる要素もありそうです。これからもっと
キャラが増えていくと女の子同士の関係が
いろいろ語られていきそうです。

　テレビアニメの放送が始まった「戦国乙女
～桃色パラドックス～」を見てみました。第１話の
サブタイトルは、「転送乙女」です。
　中学生の日出佳乃（ひでよしの）、あだ名は
「ヒデヨシ」で、おしゃれとお菓子にうるさく、
携帯電話を大切にする普通の女の子。本人に
よればいつも運がないらしく、今朝も満員電車
から降りられずに遅刻してしまう。そっと教室に
入ると、歴史の授業中にもかかわらず、友達の
トクにゃんやアケりんが迎えてくれる。何とか
ばれないように自分の席へ移動したつもりが、
伊達先生はお見通しで、たしなめられてしまった。

　原作になっているパチンコ機「戦国乙女」では
ヒデヨシは最初から戦国の世界にいる女の子
なのかな、と思うのですけど（プレイした事が
ないのでよくわかりません、、、）、アニメでは
中学生とされているようですね。ヒデヨシが
暮らしていた世界には徳川イエヤスや明智ミツヒデ、
伊達マサムネにつながりそうなキャラも顔を
見せています。そこから戦国の世界へつながる
何かがあったりするのでしょうか。伊達先生は
何だか雰囲気がありますし、秘密を握って
いるのかも？

　この第１話では、見知らぬ世界へきてしまった
ヒデヨシの戸惑いが割とじっくり描かれている
感じがしますね。登場するキャラも、戦国の世界
ではノブナガ、ミツヒデ（それからシロも？）
ぐらいです。
　ここで描かれているのは、戦国武将と同じ
名前の女性達がいるという事、それから「深紅の
甲冑」にまつわる伝説などでしょうか。ここには
女性しかいないわけですけれど、そこはまだ
はっきりとしていないみたいです。それを知って
ヒデヨシが驚く場面も、後で描かれていくの
でしょう。

　では百合的にはどうかというと、、、何となく
期待できそうな感じですね。第１話はヒデヨシ、
ノブナガ、ミツヒデがメインになっていますが、
その中でもちょっとテイストがある気がします。

　ノブナガは、何かヒデヨシを気に入ったっぽい
ですね。珍しい格好をしているとか、聞いた事も
ない単語を口走っているという表面的な部分以外で、
惹かれるものがあったのかも、と思えます。
　ノブナガは野望を持っていて、そのためには
容赦なく相手をたたきつぶそうとする激しい
気性の持ち主のようです。なのに、ヒデヨシから
取り上げた携帯電話を素直に返していますし、
彼女が家に帰りたいと言えば尋問などもしないで
あっさりと手放していますね。ヒデヨシの言う
事はけっこう素直に聞いてしまうのかもです。

　その上で、ヒデヨシが心配なのか、さりげなさを
装って探しに来たりもしています。一目見て、
彼女の事がとても気になってしまったの
でしょうね。この気持ちがもっと強まって
いくと、彼女達の関係も発展しそうでしょうか。

　そしてそこに加わってくるのが、ミツヒデ
ですね。彼女はノブナガを主君として尊敬する
以上の気持ちを持っているのでは、と感じ
られます。ずっとそばに寄り添って、相手が
何に興味を示しているのかまでわかるように
なっているのかな、という気がします。
　ヒデヨシが深紅の甲冑探しを手伝う事になった
時、ミツヒデは彼女に「お屋形様の役に立て」と
言います。が、その言い方が何だか不服そう
ですよね。
　自分の役割の一部を横取りされる不満も
あるのでしょう。またさらに、ノブナガが
ヒデヨシに興味を持っているらしい事にも、
いち早く気づいたのでしょうね。このまま
ノブナガの気持ちがヒデヨシに向いてしまわない
ように、彼女には百合な行動を繰り広げて
もらいたかもです。

　ヒデヨシは、まだ自分の置かれている状況を
よく理解できていないようです。けれど、今まで
不運続きで先生にも叱られてしまうほどだった
彼女は、ノブナガから期待をかけられてちょっと
照れています。誰かに必要とされていると感じた
彼女が、その相手と親密な関係を築いていったり
すると面白そうですね。

　この作品のコミック版が電撃コミックスから
発行されているそうです。タイトルは、「百花繚乱
戦国乙女 榛名伝承編」、作画はしなのゆらさんが
担当されています。アニメ版と同じストーリー
なのかどうかはわかりませんけれど、ヒデヨシ
達の活躍が漫画でも楽しめるのではないでしょうか。