「U&I」＆「Lovely Sister LOVE」

　歌詞の感じは、やはり姉妹らしく、考えている
事が近い気がします。お互いに相手をとても
思いやっていて、感謝もしていて、一緒にいたい
とも思っているようですね。ずっとそばに
いられるようにするために、２人とも努力は
惜しまないつもりらしいです。

　発行芳文社、まんがタイムきららに連載された、
かきふらいさん作「けいおん！」は、コミックが
第４巻まで発売され、アニメ第２期のブルーレイ
＆DVDがリリース中です。また映画化の発表も
されていますね。
　アニメ版第２期の作中で使われていた曲と、
キャラソンの曲を聴いてみました。タイトルは
それぞれ、「U&I」と「Lovely Sister LOVE」です。

　「U&I」は、第１７話で憂が風邪で倒れて
しまった出来事を経験した唯が作詞した、という
ものです。詞の中では、「君」に向けられた
主人公の思いが全編にわたってつづられています。
　君のご飯が食べたい、君の笑顔が見たい、君が
いないと何もできない、謝れない、、、。ちょっと
だらしない主人公が、相手の存在のありがたさを
改めて知って、何かしてあげたい、ずっと一緒に
いたいと思う気持ちがストレートに表現されて
います。
　歌詞の文面を見ると、これが妹の憂に対する
唯の思いの表れだという事は明らかなようで、
律や澪達もそこには気づいていたみたいです。
また、こんなにも憂を思っている唯の心情を
目の当たりにした彼女達が、それを普通の事と
受け止めているのが特徴のような気がします。

　「Lovely Sister LOVE」は、キャラソンのため
特に作中に出ているわけではないですね。それと、
個人的な感じ方としてキャラソンだとある程度
当たり障りのない曲になってしまう場合が
多いのかななんて思ったりもしていました。
　が、この曲はけっこう百合的にもポイントが
高い気がしますね。何しろタイトルからもう、
「Sister」という単語の周りに「Love」が２個も
あって挟み込んでいるという、、、。
　歌詞でも「お姉ちゃん大好き！」と、憂が
まっすぐに歌っています。これがサビの部分に
乗って繰り返されるので、唯に対する憂の
ラブラブが全面に伝わってきます。

　「Lovely～」は第１期の時のキャラソン、
「U&I」は第２期の挿入歌なので、位置づけ的
にはちょっと別とも思われます。けれど、歌詞を
見ていると似通っている部分も感じられるの
ですよね。そういう所が、２人は姉妹で、高校生に
なる今でもずっと一緒にいる間柄なんだと
改めて示しているように思います。

　「U&I」では、「君」がいないと何もできない
自分を、主人公は申し訳なく思っています。
いつも優しさをもらってばかりで何もお返し
できないけれど、感謝の気持ちと、これからも
一緒にいたいという思いを歌に乗せている感じ
ですね。それに言葉だけじゃなく、相手への
愛情の形として、とびっきりの笑顔で抱きつい
ちゃったりもするみたいです。
　「Lovely～」では、「よくできた子」と言われる
事があっても、自分だけだと本当はどんな事も
うまくできないと憂は考えているようです。
彼女の場合、姉がいるから、というか姉のためなら
何でもやりたいと思う気持ちがわいてくる
みたいです。それに、小さい頃姉が自分のために
用意してくれた「サプライズ」がとても嬉しくて、
自分もちゃんとお返しをしたいと日頃から
考えているようです。

　相手がいないとうまく立ち回れない自分、相手
へのあふれるほどの愛情、相手への感謝とお返しを
したいと思う気持ち、いつもそばにいたいという
願い、、、。２人とも、考えている事はとても似通って
いるのではないでしょうか。
　周りの感想としては、憂は「できた妹」で、唯は
彼女に頼り切り、みたいにしか見えないのでしょう。
それはある意味当たっているとは言えそうです。
　「Lovely～」の歌詞では、髪の毛に寝癖がついて
いたり宿題が解けなかったりする姉を「ほっとけない」
と言っています。けれどそれは、姉がだらしない
からではなく、「かわいくて」放っておけないらしい
です。
　唯と憂の姉妹にしてみたら、相手が他の誰でもない
憂であり唯だから、こんな気持ちになれるのでしょう。
それぞれが相手に対して抱いている愛情は、同じ
種類のものなのでしょうね。

　、、、ところでなぜ急にこの２曲のレビューを
書いたかというと、クリスマスだからだったり
します。彼女達の小さい頃の思い出で「ホワイト
クリスマス」があったもので、つい。