コミック百合姫2011年1月号 その2
「ゆるゆり」や「むげんのみなもに」は百合姫S
からの「引っ越し」作品となります。掲載誌が
移る事で新しい印象が感じられたりするでしょうか。
他には、巻頭以外でもノベルが掲載されています。
分量もそれなりにあって、コミックと同じように
読み応えがありそうです。
発行一迅社、コミック百合姫2011年1月号を
見てみました。以前に別の記事でも書いています
ので、よろしければそちらも見てみてください。
では前に書いたもの以外の作品について一部
ご紹介、、、。
(・作品名(作者名(敬称略)))
・小箱の手紙(タカハシマコ)
委員長の江利は、芽有の部屋へ来ていた。登校
できない彼女にプリントを渡すが、しかしそこには、
いつの間にか芽有の悪口が書いてあった。
江利と芽有は、お互い相手に対して特別な気持ち
を抱いているようです。それに、(部屋にまで
上がるのは初めてのようですけれど)他の誰よりも
近い位置づけにもあるし結ばれているとも言えそう
です。2人とも今ぐらいの距離感の方が安心できるの
かもですけれど、もっと近づいていかないと、あるいは
すれ違いが大きくなってしまいそうな気もします。
・ゆるゆり(なもり)
44.勉強会という名の、何か。
45.大絶賛作画中!!
あかりの部屋に集まった、ちなつ、櫻子、向日葵の
1年生達。期末テスト対策の勉強会が目的だったの
だが、櫻子は息抜きに遊ぶ事しか考えていない。
あかりは結衣や京子とは幼なじみなので家も近所
だしよく遊んでいた事でしょう。でも今は中学生に
なり、ちなつだけでなく櫻子、向日葵とも知り合い
ました。確実に友達の輪は広がっているようですね。
それにしても京子と櫻子、、、。前から何となく近い
感じはしていたのですけど、今度の事で仲間意識が
高まって、より強力になったりしそう?
・相思相愛のこわしかた(文:森田季節、絵:双)
高津更紗が部屋で読書をしていると、突然背後
から竜乃が抱きついてくる。彼女が神出鬼没なのは、
正に神だからなのだ。
更紗と竜乃は、立場も違いますし見えているものも
全く違うのでしょう。更紗もそれは心得ていると
思いますが、それでも立ち向かおうと考えたのは、
そこに恋する気持ちがあるから、なのでしょうね。
竜乃は、威張ってる女の子、みたいな描かれ方です
けど、もう少し神様らしくというか、人らしくない
せりふ回しとか見てみたかったかもですね。
神話の世界では、恋愛が題材になる事は割と多い
気がします。けれどそれは男性と女性の間の関係、
なのですよね。となるとこれは新しい神話の始まり、
みたいにも見えるかもしれません。
・雪の妖精(柏原麻実)
大雪の降る日、渡部比呂は熱っぽいのを無理に学校
へ来たのに、休校らしく誰もいない。だが教室に入ると、
見た事もない美しい少女が1人、窓辺に立っていた。
比呂は、出会いの瞬間から気持ちを奪われていたの
でしょうね。雪平しほの方も、何か気持ちの動きは
あったのではという気がします。比呂の前であれだけ
明るく笑っていたのは、彼女が気さくな性格だから
とかだけじゃないはず。出会ってほんの少ししかたって
いない2人が確証を持つのは難しいかもですけど、
彼女達にはお互いを見つめ続けてもらいたいですね。
・ロストガール(タアモ)
教室で人目があろうとも、蒼(あおい)に向かって
はばからず愛の言葉を投げる花純(かすみ)。蒼はそんな
彼女の行動を理解できなかった。
花純は必死だったのかもしれませんけれど、迫られる
だけの蒼には、彼女がどういうつもりなのかなんて
考える余裕もなかったのでしょう。花純の方も、自分の
事情をうまく伝えられればまだ進展できたかもですが、
そこまで思いつくほど経験が豊富ではなかったのでは、
とも考えられます。花純が他の人と決定的に違う部分が
見た目でわからなかった事も悲劇を生んでいたのかも。
・むげんのみなもに act+5(高崎ゆうき)
カギリは今日も、人の命と引き替えに「時間商人」から
時間をもらい受ける。他人より早く生きるみなもに
それを注ぎ込むためだ、キスする事で。
体と気持ちがアンバランスなみなもが、はしゃいだり
元気をなくしたりしてしまうのはそう珍しい事では
ないと言えるのでしょう。けれどその中でも微妙な
変化に気づけるカギリはやはりみなもを深く思いやって
いるのでしょうね。それにしても彼女達の日常は
コミカルな出来事が多いですね。みなもにうまく
乗せられるカギリですが、けっこう楽しそうです。
・Twinkle, Little Secret(北別府ニカ)
マリには幾つもの秘密がある。一つは、友達の
チエを愛している事。そのチエが悩んでいる様子なので
事情を聞くと、気になる人ができたらしい。
チエの目には、マリは「モテる」女の子という風に
見えているみたいです。でもマリのモノローグの感じ
では、男遊びをしているようでもないですし、チエに
一途な感じもします。チエが誤解をせずにマリの内面を
知れば事情は違ってくるのかもですけれど、マリが
告白したりしないのは、やはり女の子同士である
事への引け目があるから、でしょうか。
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