侵略! イカ娘 第10話
イカ娘に「好かれる」ために、早苗は涙ぐましい
努力をしています。その先に待っているのは、
彼女の望んだ世界なのでしょうか、それとも、、、。
でもイカ娘は、清美とは普通に親友なのですよね。
ナチュラルにイカ娘とふれあえている清美を
見たら、早苗はどう思うでしょうか。
テレビアニメ「侵略! イカ娘」、第10話
「てるてる坊主じゃなイカ?」、「好かれなイカ?」、
「野球しなイカ?」です。
降り出した雨は激しさを増している。栄子が
言うには台風が近づいているらしい。たけるは
絵の宿題を片付けるために外出しようとしていた
ため、不満そうだ。しかしふと思いついて、何か
を作り始めた。紙と布を丸め、できあがったのは
てるてる坊主だった。それが何をするものなのか
知らないイカ娘に、たけるは効能を説明する。
イカ娘がてるてる坊主を知らないのは、まあ
そうなのかもですね。海の中では雨が降る
といった事はなさそうなので。
最初はてるてる坊主に願いを込めていたたける
が、だんだん世の中の現実を知ったようなすれた
言い方をするのを見て、イカ娘は何とかしようと
思い立っているようです。人間を侵略する彼女の
目的とは関係のない事でしょうから、たけるに
夢を持たせるのは、イカ娘的には乗り気になれない
はず。なのですけど、彼女は精一杯考えている
ようです。そういう部分が、彼女の本当の姿なの
では、と思わされます。
イカ娘が海で平和に暮らしていた頃は、人間の
存在もあまり意識せず、侵略なんて物騒な事も
考えずにいたのでしょう。その時の彼女は、
仲間思いの優しいイカだったのかもしれません。
人類の支配を志した時だって、海が汚染されて
いくのがどうしても許せなくて、でも仲間を
争いに巻き込みたくなくて、彼女1人で地上へ
乗り込んでいった、とも考えられそうです。
人間が不思慮な事さえしなければ、彼女も
穏やかでいられるのかもですね。
そんなイカ娘の本当の姿をわかっているのか、
千鶴からは彼女を相沢家に迎え入れるような
言葉が。千鶴は、普段はイカ娘に対して威圧的な
様子を見せていますけれど、それだけが彼女の
すべてではないみたいです。栄子もたけるも
反対していないですし、イカ娘は栄子達にまた
一歩近づけたのかもです。
では愛情の強さなら負けない早苗の場合は、、、。
2番目のエピソードでは、早苗とイカ娘の関わりが
描かれていきます。
最近、早苗に対するイカ娘の対応が、どんどん
手厳しくなってきている感じはあります。以前は
必要以上にべたべたしてくる早苗を怒ったりする
など一応の反応は見せていました。が、この頃は
ほとんど相手の顔も見ず、表情一つ変えないで、
触手で早苗を退けていますね。嫌がる、という
感情さえ通り越して無感情になってしまうのは、
早苗的にもつらい状態なのでは、なんて思って
しまいます。
が、早苗は、特に傷ついたりもせず、イカ娘に
手荒くされても気にしない、どころかかえって
喜んですがりついて行っていますね。それが
彼女の愛の形、と言えばそれまでなのかもです
けれど、これが恋愛関係として成り立っているか
というと難しそうです。
そんな状態を感じているのは、周りの人達、
特に栄子らしいです。栄子は早苗の同級生で親友、
ですから、早苗がイカ娘にめろめろになる前から
彼女を知っています。
早苗が好んでまとわりついているとしても、
彼女がイカ娘に受け入れられていないのを
見るのは嬉しくはないのでしょうね。栄子は、
「親友として、早苗がイカ娘に邪険にされている
姿を見たくない」と言っています。これはたぶん、
友達が我を忘れてイカの女の子に執着するのが
友達として見苦しいとか恥ずかしいとかいう事では
ないですよね。
早苗が(やり方はちょっと不器用かもしれない
けど)イカ娘を愛しているんだ、というのは、栄子は
理解しているみたいです。またその思いを
何とかしてやりたいとも考えたのでしょう。
(「イカ娘が栄子のものになった?」なんて言いがかり
をつけられても、栄子は早苗を見放したりしていない
ですし、彼女は早苗の親友で居続ける気持ちは
ありそうです。)
栄子の親身な意見を聞いて、早苗はもう少し
落ち着いて自分の位置づけを考えられるように
なったみたいです。やっぱり彼女としても、
自分の思いを押しつけるだけよりは、イカ娘に
振り向いてもらって、それから愛してもらえたら
どんなにいいだろう、と思う気持ちはあるの
でしょう。
そこから彼女の努力が始まるわけですが、
何かもう苦行のようになっていますね。彼女の
煩悩は相当なものだという事? 、、、第2話での
早苗とイカ娘との出会いはささいな出来事の
ようにも感じられました。けれど、ここで早苗が
一生懸命取り組む姿を見ていると、早苗にここまで
させるほどの重大何かが、今までに2人の間で
育まれてきたのかな、と思わせますね。早苗の
努力はうまくいくのかどうか、という所が
見せ場(?)になりそうです。
(そういえばイカ娘を絶ってからしばらくたった
早苗は、幻覚さえ見始めているようですね。
あらゆるものがイカ娘に見えてきて、、、。さらには
第5話にも登場したミニイカ娘まで。エンディング
映像さえ侵食するほど(?)ですから、相当なもの
だったのでしょう。)
3番目のエピソードでは、イカ娘が、彼女の
「親友」の清美を手助けしていますね。清美の
ような関係にある人なら、イカ娘も素直に
ふれあっていけるのかも、という気がします。
早苗も、イカ娘とのつきあい方は他の人を
見習った方が良さそう? でも今の彼女が清美を
見たら、とたんにライバル視しちゃいそうですね。
早苗と清美はまだ出会っていないみたいです
けれど、2人が知り合ったらどうなるのか、
ちょっと見てみたい気もします。
清美って野球チームに入っていたんですね。
試合の直前になってピンチになっている所を
見たイカ娘が、助っ人を買って出ています。
ですが野球なんてテレビで見るぐらいだった
イカ娘には、かなりハードルが高そう。最初は、
投げるのも打つのもおぼつかない感じでした。
それを見た清美の反応は、、、。イカ娘を優しく
励ましていますね。やった事がないのだから
わからなくて当然、それにイカ娘は困っている
自分を助けるために野球をやると言ってくれたの
だし、何よりその思いにすがったのは自分。
清美の胸にはそんな気持ちがあったのでは
ないでしょうか。イカ娘の優しさに、彼女も
精一杯応えようとしているのでしょう。
そこからの試合の展開は、なかなか熱いものが
ありますね。清美も、試合をあきらめたりせず、
強敵であっても相手に必死に食らいついて
いきます。
彼女って、実はけっこう熱血なタイプだったり
するのでしょうか? 長谷中学のチームは
ぎりぎり9人のメンバー、しかもその内の
1人は全くの初心者という状態で試合に臨む
という不利な状況でも、何とかチャンスを
つかもうとする姿にはすがすがしささえある
ような気がします。
そして自分を見守ってくれる清美のためにも、
と、イカ娘が奮起していますね。ここでまた
彼女の思いもよらない能力が見えてきたり
します。が、イカ娘としては自分の使命と
考えている侵略とは関係のない所で絶賛
されても、ちょっと嬉しくないのかもですね。
このエピソードでは、イカ娘や清美だけ
でなく他の女の子達も爽やかな印象を見せて
います。相手の大相模中学のプレイヤー達も、
イカが助っ人だなんて聞いてないとか、触手
を使うのは反則だろう、なんて文句は一つも
言っていないんですよね。ちょっとぐらい
イレギュラーな事があっても試合は試合、
始まったからには正々堂々と戦おうとする
姿勢のようで、彼女達の懐の深さが感じられ
ます。
また清美のチームメイト達も、突然現れた
イカの女の子を、すぐに自分達のチームメイト
として受け入れています。彼女がいないと
試合ができない、なんて理由とは関係なく、
彼女達はイカ娘と協力して野球をする事に
価値を見つけ出しているのでしょう。
ところでイカ娘は、長谷中学のメンバーから
「イカ先輩」と呼ばれていますね。彼女達から
見ると年上のように見える、という事なのかな?
それに、イカ娘は皆から尊敬されているよう
です。仮にこのまま彼女達との交流が続けば、
イカ娘はもっと彼女達から慕われるように
なるかも、、、?
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