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2010年12月16日 (木)

アニメ「BLACK★ROCK SHOOTER」

 ブラック★ロックシューターの壮絶なバトルと
並行して、女の子達の柔らかくて暖かで、はかない
ふれあいが描かれていきます。マトが本当にしたい
事は何だったのか、それに気づく事で、物語は
大きく展開しそうです。ゆるやかな日常と激しい
バトル、それにマトがヨミを思う気持ちが重なって
なかなか良い感じですね。

 アニメ「BLACK★ROCK SHOOTER」を見てみました。
この作品は、最初hukeさんの描かれた1枚の
イラストに始まり、初音ミクの楽曲やPVが作られ、
アニメ化されたものです。さらにはゲーム化の予定も
あるようです。
 アニメ版は、DVDがショップで無料配布されたり、
ニコ動配信されています。実は私もショップで
DVDをもらったのですけど、これってPVか何かが
入っているだけでストーリーとかはないのだろう、
と勝手に思い込んで中を見ていませんでした、、、。
けれどよく見てみたら本編が入ってました。

 アニメ版のストーリーは、、、絶海の孤島に建てられた
奇巌の城。そこで2人の少女が戦っていた。身に余る
大剣を振りかざし、切り結ぶ。壁は崩れ、床は落ち、
果てしない破壊を続けても、彼女達の争いは終わらない。
その内の1人、瞳に青い炎を宿す少女は、ある時、
床ごと階下へ突き落とされる。その上空から、もう1人
の少女が砂塵を切り裂いて突き込んできた。一方、
黒衣(くろい)マトは目覚ましよりも先に目が覚めた。
ベッドから起き上がる彼女の顔には、自然と笑みが
こぼれる。壁には真新しい制服が掛けてある。彼女は
今日から中学生になるのだ。

 再生をスタートさせると、タイトルや制作会社の
ロゴなどもなく、いきなり大海原を翔けていく
場面から始まります。こういう風にいきなり作品
世界に引き込まれるような演出は何か良いですね。
普通の映像商品だといろいろ決まり事があったり
するのかもですけれど、こういった感じに作品を
すぐに楽しめる仕掛けが他の作品にも多く取り入れ
られたりすると良いかもです。
 また、DVDでは、日本語を含めて7カ国語の
字幕が付くようになっているみたいです。それに
合わせてなのでしょうか、ディスク自体も地域の
制限なしに再生できるようになっているようです。
これは、より多くの人に映像を見てもらう取り組み
として面白そうですね。

 後は、作中の挿入歌や主題歌として、ミク曲の
「BLACK★ROCK SHOOTER」が流れるのか気になって
いたのですけど、あまり取り上げられていなかった
ようですね。でも本編の最初の方で、この曲を
アレンジしたBGMが少し流れていて、それを聞いた
だけでもちょっと感動的でした。

 とまあいろいろありますけれど、ストーリーの
方も素敵な感じがします。百合的にも楽しめますね。

 新しく入る中学校に希望を抱いていたマトは、その
学校(「近代水泳発祥之地」らしいです)の校門の前で
小鳥遊(たかなし)ヨミに出会います。新生活の
スタートの一番最初に出会った彼女に、マトはとても
興味を持ったようです。
 勇気を出して声をかけてみると、何だか話しやすくて、
2人はすぐに打ち解けられたみたいです。これって
たぶん、どちらかが初めての人との接し方を
心得ていたというよりは、彼女達がとても気が合って
いたから、なのでしょうね。

 それを示すように、マトとヨミはずっと仲良しで、
一緒にいればいつも笑顔が絶えない関係のようです。
「愛してるぅ」なんて言ってほおずりするじゃれ合いも
彼女達には日常の風景なのでしょう。
 出会った春が過ぎ、夏になっても、秋でも冬でも、
彼女達は一緒にいて、いろいろな事をして、たくさんの
思い出を作っています。そんな穏やかな場面が情緒
豊かに描かれていくのがなかなか良いですね。
彼女達がどうやって絆を深めていったのか、
一つ一つのエピソードは語られなくても、彼女達の
表情を見ていればわかるのではないでしょうか。

 が、作中では2人の場面の合間に、激しい戦いの
場面が時折挿入されていきます。ブラック★ロック
シューター
デッドマスターの一騎打ちです。
こういう緊迫した雰囲気が途中に入る事で、マトとヨミ
の場面も間延びしないで楽しめる感じなのかも
ですね。

 時が過ぎ、中学2年生になったマトとヨミは、
今度は別々のクラスになってしまいます。その事が
2人には何だかとても重くのしかかってきている
ようで、、、。休み時間には会えるし、それに
もともと家が近所で登下校も一緒なわけですから
そんなに悩むほどでもないのでは、と思ったりするの
ですけれど、やっぱりちょっとした事であっても、
自分達の間に距離を作るものがあると気になって
しまうのかもしれません。
 そんな風にちょっとした事でつまずきそうに
なってしまうもろさやはかなさも、彼女達の幼さ
みたいなものを表していて、物語に彩りを加えて
いる気がします。青春みたいなものを感じさせる
部分でもあるのでは。

 思いが少し揺れ始めてきたマトとヨミの関係に、
さらにユウが加わってきます。彼女だってマトや
ヨミと普通に仲良くしたいと考えていたのでしょう
けれど、マトとユウが一緒にいるのを見るヨミには
影響が大きいようで、、、。ここからまたストーリーが
進んでいきますね。

 2人だけでいるとよくわからないのかもしれません
けれど、マトとヨミが大の仲良しだという事は、
皆が認めているみたいです。学校の友達や大人達、
それどころかブラック★ロックシューターさえ
彼女達の関係を理解しているようです。
 なのでマトとヨミは、自分達の間にある絆を
もっと信じても良いと思うのですけれど、、、なかなか
そう簡単にはいかないのでしょう。

 そうしている間にヨミにピンチが、、、。何とか
彼女を見つけ出したいと思うマトは、ヨミを助け
たいかという問いかけに、大きな声で答えています。
この言葉がまた良いですね。彼女が願っているのは
一方的な関係じゃない、という事なのでしょう。
悲しむのも喜ぶのも、2人で一緒にしたい、マトは
そう思っているのではないでしょうか。

 マトの願いに応えて空に輝く星の形が、「★」に
なっている所が心憎い演出ですね。ここから本当の
ブラック★ロックシューターの物語が始まる、と
感じさせます。
 そしてさらに、エンディング曲の後のエピソード
も、何かを予感させています。これはマト達の青春の
物語なんだな、という感じが何となくします。
アニメはここまでだとしても、彼女達の物語はもっと
続いていくのでしょうね。

 このアニメは、ブルーレイ&DVDが12/17(明日
ですね)に発売されます。初回限定版は絵コンテ集や
ねんどろいどぷちを同梱したブルーレイとDVDの
2ディスク構成、通常版はブルーレイのみの構成に
なるようです。
 他にも「公式本」の「ブラック★ロックシューター
フェノメノン
」やフィギュアなどいろいろなアイテムが
発売されているみたいです。さらにはゲーム版の
ブラック★ロックシューター THE GAME」も夏に
リリース予定だとか。こちらはPSP用のRPGになる
らしいです。

 たくさんの方面に企画が展開しているみたい
ですね。いろいろな形でこの物語が繰り広げ
られていく中でも、マトとヨミのような女の子達の
深い絆と親密さが描き出されていくと良いかもです。

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