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2010年11月18日 (木)

つぼみ Vol.8 その3

 「タンデムLOVER」では、いつもの養成学校を
飛び出してのエピソードが描かれています。
反対に「エンドレスルーム」は、また不思議な
お客が宿泊しにきているみたいですね。どちらも
これから新しい展開が期待できたりする
でしょうか。

 発行芳文社による百合アンソロジー「つぼみ」の
Vol.8を見てみました。以前に別の記事でも書いて
いますので、よろしければそちらも見てみてください。

つぼみ Vol.8
つぼみ Vol.8 その2

 では前に書いたもの以外の作品について一部
ご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・タンデムLOVER #4(カサハラテツロー)
 メルはうかれていた。シマが久しぶりに
帰省してくるからだ。2人はかつてゆきかぜ中学
のタンデムクロス部で、知らない人はいないほどの
伝説的なコンビだった。
 今彼女達が同じ学校に通っていないという事は、
2人は中学を卒業する時に、お互い離ればなれに
なる決心をしたのでしょうね。そして2人とも
タンデマインをやめていないのであれば、互いに
別のパートナーがいるはず。ここで経験した事は、
メルにはある程度予想できていたものなのかも。
 ところでシマって、Vol.5に掲載されたこの作品の
第1話に登場していた人、でしょうか。とすると
彼女のパートナーはコダ、なのでしょうね。また
こうやって第1話とつながった事で、何か物語が
一巡りしたような感じもありますね。次は別の
展開が待っている?

・エンドレスルーム vol.3(藤が丘ユミチ)
 今スイートに宿泊しているのは、実羽と理々奈
の2人の少女。13歳になったセレブのご令嬢で、
2人だけで泊まりに来ている。本人達によれば、
新婚旅行の練習なのだという。
 2人でお互いを見つめ合っているだけだったら、
迷ったり苦しんだりする事はないのかもしれません。
けれどそのままではいけないような気もしていて
、、、。その結果として事件が起きてしまうわけ
ですが、そのまっただ中でも、理々奈が実羽を
どんなに大切にしているかがうかがわれます。
 最初の方に2人が人前でキスする場面が
ありましたけれど、決定的な瞬間は隠されて
いますね。演出として鮮やか、と同時に、本誌で
キスシーンが制限されている感じがしてきます。
でも今号ではカラー口絵で解禁(?)されていますし、
これからはもっと幅の広い百合が表現されて
いくのかもですね。

・ゆめよりすてきな(縞野やえ)
 竹井は営業の仕事に疲れ気味。移動の電車に
乗っても、いるのはさえない人々ばかりだった。
が、ドアのそばに立つ女子高生にふと気づく。
若々しいその姿から目がそらせなくなった。
 竹井はかなりの百合好きらしいですね。観察
しちゃうのはあまりほめられた行動じゃなさそう
ですけど、相手の人となりがわかってきたみたい
です。、、、でもやはりこれはコミックに描かれた
ストーリーなのですし、もっと驚くような展開を
見たかったかもですね。

・プライベートレッスン #5(ナヲコ)
 ピアノが弾けるのを黙っていたのが知られて
しまって以来、籠原はたまこを避けている。
たまこも釈然とはしていなかったが、許さない
つもりでもなかった。
 羽田は、たまこが自分と似た思いをとりこに
抱いていると感じたのでしょうね。でも彼女が
過ごしてしまった時間は余りに長く、とりことの
関係も変わったと思ってしまったようで。これは
大人の引き際だったのかもですけど、本人は
胸の中では大変な決断をしていたのでは。

・しまいずむ その13 アスパラガス(吉富昭仁)
 今日も暑くて、外を歩く遥と芳子は汗をかいて
しまう。すると突然、芳子が遥の汗のにおいを
かぎ始める。何事かと驚く遥に向かって、芳子は
汗のフレーバーについて話し始めた。
 この所、遥と芳子はよく一緒にいますね。同じ
趣味を持つ仲間だから、とも考えられそうです。
けれど今の感じだと、彼女達は妹達を言い訳に、
危うい関係に陥ってしまうようにも見えます。
それが彼女達の望まない結果にならないか心配、
なのですがそれほど深刻にはならなそう?

・「つぼみ」レビューリストレビューセンター

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コメント

キスシーン規制、ってちょっと斬新な気も。
少年誌でも普通はそんな事しませんもんね。
でも仄かな百合って感じの作品が揃ってますよね。

吉富昭仁さんは興味を持っていろんなコミックの作品を見たのですが、
結構いろんな作品を手がけているようですね。
SF超展開に切ない想いが絡む…というような作品が多かった気が。
(BLUE DROPもちょっとそんな感じでしたね)
絵柄も昔と今とではかなり変わっています。

その流れを思うと【熱帯少女】「しまいずむ」は相当ぶっとんでますねw
ちょっとフェテッシュな所が共通項と言えば共通項でしょうか…

投稿: greenfiddler | 2010年11月20日 (土) 00時45分

「つぼみ」の場合だと、「あまくてやさしい」
という肩書き(?)に沿った作品が多いのかな、
と感じたりしていました。他のアンソロジー
とかも、百合というジャンルの中でそれぞれの
特徴を出そうとしているのかもですね。

吉富さんはいろいろな作品を描かれている
みたいですね。振り幅が広い、と言ったり
するのでしょうか。同じ作品の中でも展開が
変わってくる事もあるようで、、、。
「しまいずむ」とかそんな感じですよね。
最近特にフェチな雰囲気が増している気が
します。

投稿: ギンガム | 2010年11月22日 (月) 21時55分

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