野ばらの森の乙女たち １２月号の「早よみ」ができます他

　野ばらに囲まれた学園で、繰り広げられる
乙女達の恋愛模様、、、。来月号では初美が泉を
信じる気持ちが試されそうですね。コミックスの
第１巻も発売が近づいてきてますし、本誌の
方でもプッシュしているのではないでしょうか。

　発行講談社、月刊なかよしでは、白沢まりもさん
作「野ばらの森の乙女たち」が連載されています。
来月１２月号は11/2の発売予定で、その一部が
公式サイト「デジなか」で配信されています。

　今は「来月のまんが」のページに「早よみ」のリンクが
おいてあります。クリックすると、５ページほどの
本編が試し読みできるようになっています。
　この物語は、学園に入学した西園寺初美が、「王子さま」
のような先輩の泉に憧れの気持ちを抱く、という所が
中心になっているようですね。そこに初美の友達の
さくらや、先輩の繭子が関わってくるみたいです。
１２月号では、繭子が初美を呼び出し、自分は泉と
つきあっている、と交際宣言を。それを聞いた初美
の反応などが描かれています。

　初美は、泉や繭子の名前を呼ぶ時に「さま」を付けて
いますね。この学園では先輩を尊敬する校風が生徒
達に教え込まれているのでしょう。セーラーカラーの
制服には、生地を豊かに使ったタイとロングスカートが
合わせられていて、見た目にも麗しい雰囲気があり
ます。厳かな雰囲気漂う学園で、乙女達の恋の
駆け引きが、、、みたいなストーリーなのかもですね。
繭子に婚約者がいる、という点も、受け入れたくない
現実から目をそらして女の子同士の世界にのめり込んで
いく、といった感覚を表しているかもしれません。

　彼女達の会話からすると、女の子同士での恋愛は、
この物語ではよくある事と受け止められているみたい
ですね。単なる憧れではない、恋する気持ちという
ように描かれている感じです。
　初美が憧れている泉が「王子さま」と表現されて
いるのはちょっと気になるかもです。かっこいい
先輩に親しみの気持ちを強く持つ事が、男性との恋愛
の置き換えみたいなものだったりすると、初美も
いずれは「あれは気の迷いだった」というように考え
始めて男性の方へ流れていったりしないかと心配(?)に
なったりもします。

　表紙には、「大反響のガールズ純恋ストーリー」と
書かれています。少女漫画誌で百合な雰囲気の作品が
掲載される事はないわけではないですけれど、やはり
連載として取り上げられるなら「大反響」なのかも
ですね。
　そして「ガールズ純恋ストーリー」と書かれているのも
ポイントなのでしょう。この作品の中では、初美という
女の子が、他の女の子に対して「恋」する感情を抱く
所がメインになる、という意味と思われます。

　また表紙はカラーで、裾の長い優雅なナイティを
着た初美と繭子が描かれています。繭子はベッドに
横たわり、初美はそばに寄りかかっています。２人
ともアンニュイな表情を浮かべていて、全体的に
耽美な雰囲気がありますね。添えられている言葉も、
「少女の気持ちは、野ばらの下の秘めごと、、、」という
もので、この絵柄を象徴しているのではないでしょうか。

　乙女の園の秘めた恋、といった感じは、何というか
オーソドックスな展開とも言えるかもしれません。
けれど百合的には魅惑の要素でもありますね。
乙女達の間の恋物語をたっぷりと見せていって
もらえると良さそうです。
　なお、コミックスの第１巻が11/5に発売予定です。
まだ表紙イメージなどは紹介されていないようです
けれど、雰囲気のあるものになっているのでは。

　それから、サイトでは壁紙のダウンロードサービス
も行われています。壁紙の周囲も野ばらで囲まれて
いて、手前に座っている初美と、彼女に膝枕している
らしいさくらがいて、後ろには泉と繭子がたたずんで
います。初美が人差し指を唇に当てているのは、
内緒の気持ちを抱いている事の表れなのでしょうね。