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2010年9月30日 (木)

絶対少女聖域アムネシアン 第2巻

 同じ「アムネシアン」でも、所属する勢力が
違う。同じ勢力に属していても、考え方が違う。
同じやり方で能力を手に入れてはいても、
求めるもの、目指す世界はそれぞれある
ようですね。その主張のぶつかり合いが、壮絶な
戦いを生むのかも。その渦の中で、姫子と千歌音
は、何を見つけられるのでしょうか。

 発行角川書店ヤングエースに連載中の、
介錯さん作による「絶対少女聖域アムネシアン」の
第2巻を見てみました。

 「九曜」との激しい戦いを経験した後、姫子は、
教会で千歌音との生活を再開させる。だが
彼女達の周囲には怪しい影が絶える事は
なかった。2人の去就を見守る秋水が所属する
のは、式部職特務六課、通称「籠目機関」、
国内の治安を人知れず裏から維持する部署
である。最近「龍哭」を巡って活動を活発化
させている九曜を追っている中、姫子と千歌音
にも目を光らせているのだった。そして籠目
機関のメンバー達もまた、九曜と同じ特殊能力を
持った「喪失者(アムネシアン)」なのだ。

 前の第1巻の巻末に載っていた次巻予告
には、巫女服を着た姫子と千歌音が刀で
切り結ぶ、という気になるイラストが描かれて
いました。このビジョンが見られるように
なるのかとちょっと感動していました。
 この第2巻では、、、確かに刀を挟んで
向かい合う彼女達の姿が登場していましたね。
しかも巻頭のカラーページに。、、、ですが、
その様子は最初だけにしか出てこないようです。

 まああまり焦らないように、という意味
なのかもしれませんね。たぶん方向性としては
そちらへ進むという事がここで示されているの
でしょう。千歌音と姫子は、お互いの「本当」を
見つけ出すために、どうしても剣を交えなければ
ならないのでしょう。この作品でその場面が
本格的に描かれる時は、感動的な展開が待って
いるのではないでしょうか。そしてそこへ
向かうまでには、彼女達と、周りの世界、また
そこに生きるたくさんの人々の壮絶な生き様が
語られていくのでは。

 この最初の場面を見ていて、2人の表情が
ちょっと気になりました。姫子は何か決意を
持ったまなざしで千歌音を正面から見つめて
います。対する千歌音の方は、余裕、というか
何かを悟ったような穏やかささえうかがえる
表情で姫子を見ています。2人がここまで来る
間に何があったのか、姫子と千歌音は真実を
理解しているのか、彼女達はどうやって自分の
気持ちを相手に伝えようとしているのか、
いろいろな事が知りたくなってしまいますね。
それが語られる時、何が起きるのか興味深い
所です。

 同じ場面でもう一つ気になったのは、、、
お色気だったり。2人が着ている巫女服は、
裾丈がとても短く、また胸もかなりあいて
いますね。この作品ではやはりお色気も
大きな要素の一つ、という事かも?

 本編の中でもそういう場面はかなり多い
ですね。(私は見ていないのですけれど)
本誌掲載時にはある程度隠されている部分も、
単行本では描き込まれていたりするらしい
です。
 2人の関係で言えば、最初の方の場面で
一緒に入浴している時に、なぜか千歌音と姫子
が胸を押しつけあったり、後の方で真由里の
恋愛相談に乗っている時、千歌音が姫子に
自分を押し倒すよう要求したり、など、、、。
 ビジュアル的には百合な雰囲気が漂って
いますね。けれど少なくともこれらの場面では、
2人の間には百合な恋愛感情みたいなものは
ないようです。
 姫子は、ついどきどきしちゃうけど、千歌音
は悪ふざけをしていると思っている感じが
します。また千歌音は、姫子のそばにいて
いつでもふれあっていられると実感できる
事が、純粋に嬉しいみたいですね。

 千歌音にとって姫子は、記憶を失って
暗闇にいる自分に差し込んだ一筋の暖かい
光、と感じているようです。本編中でも
姫子を「神」と言っています。
 出会ったばかりのはずなのに、千歌音は
姫子をとても大切に思っているらしいですね。
彼女のためならどんな事でもできる、また
実際に彼女のために自分の能力を使って
九曜に立ち向かっています。

 特徴的なのは、姫子以外の事には一切
興味がないらしい事、でしょうか。学校で
おとなしくしているのは、姫子がそうしろと
言ったからで、それ以外の生活態度はかなり
ルーズみたいです。また、姫子が見てさえ
いなければ、傍若無人な振る舞いだって
さらりとやってのけています。記憶を持たない
ため彼女の根本的な人となりが出ていると
思われますが、彼女はサディスティックな
キャラが地だったりするのかもですね。

 学校では、姫子がいない所で自由に
振る舞っているらしい千歌音ですけれど、
割と折り目正しい所もあるように感じられ
ます。彼女が能力を使えば、一般の高校生
なんて簡単に命を奪われてしまう所。でも、
千歌音は暴力だけに頼っているわけでは
ないですね。例えば卑劣な手を仕掛けてきた
美麗には、自分の生き様を語って聞かせる
事で(?)改心させていました。千歌音だって
いつも血なまぐさい修羅場を求めている
わけではないのでしょう。

 周りの人達との交流の中で、千歌音は
数々の名言(?)を口にしていますね。
「恋愛はエタ――ナルなのだから」とか、
「イッツアメリカンスタイル」(思わず
どこが? と聞き返したくなったり)などなど
、、、。こういうおおらかで劇的な発言を聞くと、
ついツバサカズヤを思い出してしまいます。
が、まあ作品が別ですし事情も違うの
でしょう。

 千歌音に限らず、大まじめに発言
をしていてもちょっとコミカルに見えて
しまう人物が割といるような気がしますね。
美鈴が籠目機関の信濃の前で暴れ出した
場面でも、美鈴の体の一部(この人は女性の
格好をしていますが男性です)を、その場に
いた全員が「小熊」と表現していたのが何か
コミカルでした。
 他には、秋水とかもやる事がけっこう派手な
ような気がします。籠目機関の命令で監視
任務をしていた秋水が「正義はたまらない」
みたいに言っていました。この時この人が
監視していたのは、千歌音と姫子の入浴
、、、。この人の場合は大義名分のもとに
やんちゃな(?)事をするのが性分なのかも
ですね。

 特殊な能力を得る代わりに何か大切なものを
失った人々は、「アムネシアン(喪失者)」と
呼ばれています。九曜のメンバーは全員が
アムネシアン、そしてそれを押さえようとする
籠目機関のエージェントも全員アムネシアン
です。異能力に対抗できるのは異能力、という
事なのかもしれません。
 強大な力を手に入れるために、アムネシアン
達は何かを失っています。そこまでしてでも
強くなりたい理由が、この人達にはあるの
でしょうね。
 愛する人を亡くした悲しみ、救いのない世界
への憎しみ、そんな感情が、異能力へと人を
駆り立てたりもするのでしょう。(こういう
部分は、「神無月の巫女」のオロチ衆とも
つながりそうな気がします。あちらでは
オロチ衆の成り立ちはあまり詳しく描かれて
いませんけれど、たぶん語られていない悲壮な
物語があるのでしょうね。)この巻でも、
黒衣の経験した事が描かれています。
(ところで黒衣とマシロという名前からは
「黒」と「白」を連想しますね。それにこの
2人の女の子のユニットは「キュア」という
名前、、、。つい他の作品に登場する変身
ヒロインの女の子達を思い出してしまい
ます。)

 黒衣とマシロのかなえられなかった夢が、
大惨事を引き起こそうとします。それだけ
黒衣の悲しみが深かったとも言えそうです。
 が、それさえも、他の異能力者、特に籠目
機関の人間から見れば戯れ言に過ぎないみたい
です。立場の違いだけでなく1人1人の主観の
違いが、この戦いではぶつかり合っている
ようですね。
 また黒衣を追い詰めたエージェントにしても、
「最初の人質を見殺しにしたとしても」みたいな
物騒な事を言っています。九曜と籠目機関は
対立してはいますけれど、精神状態としては
近いものがあるのかもしれませんね。、、、
この先誰かが相手方に寝返るみたいな事が
あったりもするのでしょうか。

 それと、この2つの勢力以外の人もいるように
思います。それは、姫子と同じ教会にいる
大神です。普段は特に目立った動きのない
この人です(千歌音のあられもない姿を見て
出血する事はあるようです)が、さりげなく
攻撃技などを見せていますね。またそれが
異能力ではない所も注意点なのかも。九曜でも
籠目機関でもないのだとしたら、この人は
いったい何者なのでしょうね。
 それに、どうも姫子が大神に対して淡い
恋心を抱いている感じなのですよね。姫子の
思いはどうなっていくのでしょう。千歌音との
対立の原因になるのか、それとももっと他の
真実がわかったりするのでしょうか。

 これまでのアムネシアン達の行動を見ていると、
千歌音の事もちょっと心配になってきます。
彼女の場合は、もしかしたら記憶と引き替えに
「七星剣」のような能力を手に入れたのかも、と
思えます。そして今の彼女には、姫子がすべて、
とも言えそうです。
 、、、それなら、もし今の千歌音が姫子を
失ったら、どうなってしまうでしょう。千歌音の
喪失感はすさまじく、他の誰も及ばないような
強い異能力が宿ってしまうのでは、なんていう
気もしてきます。
 まあそういう物語の流れになるかどうかは
わかりません。それに冒頭の場面を見ると、
もっと別の展開が待っていそうにも思えます。
たとえどんな事になったとしても、千歌音には
常に姫子との暖かい関係を選んでいってもらいたい
ですね。

 前半の部分で、姫子は、学校で気ままに
振る舞う千歌音の扱い方を見つけ始めている
ようです。けれど彼女が感じているのは、
千歌音の「本当」がわからなくなってきている
という事。この言葉は「神無月の巫女」にも
登場していますね。
 「~アムネシアン」での姫子は、千歌音には
まだ隠された部分があるのではないかと思って
不安になっているのかもしれません。でも
たとえそういう状態だったとしても、千歌音が
常に姫子を一番に考えているのは間違いないの
でしょう。そして姫子もやはり、千歌音と一緒に
いる事、千歌音が無事でいる事を一番に望んで
いるのではないでしょうか。

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