ストライクウィッチーズ２ 第８話

　皆と同じように、自分ももっと力を身につけたい
、、、ネウロイとの戦いの最前線で仲間達が戦い
続ける姿を見る芳佳は、そんな気持ちを強く持って
いるようです。困っている人達を救うために、
仲間を助けるために。彼女が自分の思う通りに
なれるかどうかも気になる所ですが、美緒が
どう考えているのかも気がかりですね。

　テレビアニメ「ストライクウィッチーズ２」、
第８話「翼をください」です。
　海に向かい静かに刀を構える美緒。次の瞬間、
鋭いかけ声とともに放たれた「烈風斬」の一撃は、
海を割り波を逆立てた。一部始終を見ていた
芳佳は感激し、自分にもその技を教えてほしいと
美緒に頼む。だが彼女は、「ひよっこにはこの技は
使えない」と、相手の願いをにべもなく拒むの
だった。

　第１期の最初、芳佳は戦いを嫌っていました。
自分達から父親を奪った戦争に進んで荷担する
なんて彼女にはとてもできなかったのでしょう。
ですが美緒をはじめとしたストライクウィッチーズ
の働きや、何のために彼女達がネウロイと戦って
いるのかを知るにつれて、芳佳の気持ちは変わって
いったようです。
　「私にできること」を精一杯やる、そうやって
仲間達を助け、皆で大きな目的を果たしていく、
と芳佳は考えるようになったらしいです。第５０１
部隊に入ってから今まで、彼女はずっと同じ気持ち
だったのではないでしょうか。

　このエピソードでも彼女の思いは変わって
いません。足手まといにならず皆を助けるには、
治癒魔法だけじゃなく攻撃でも力を身につけたい、
と彼女は考えていたのでしょう。
　ここではさらに、トゥルーデの言葉も影響を
与えていたように感じられます。カールスラント
の軍人である事に誇りを持っていて、弱音など
吐いてはいけないと考えているらしい彼女は、
隊員達を刺激するような言い方をしています。
芳佳は、この言葉に真っ先に反応していた
ようでした。

　そして重要なのが、この流れと同時に芳佳の
身の上に起きていた変化、なのでしょうね。
起きるべくして起きたのでしょうか、それとも
たまたまタイミングがあっただけなのでしょうか、
とにかくその事が、芳佳の胸に重くのしかかって
いくようです。
　とはいえ彼女だって１人ではありません。
リーネ、エイラ、サーニャ、ペリーヌなど、仲間達
が彼女の悩みに耳を傾けて、相談に乗ってくれて
ますね。皆は芳佳のいい所はちゃんとわかって
いるでしょうし、現にペリーヌは芳佳の力で癒されて
いました。この第５０１部隊では、芳佳はちゃんと
受け入れられているし、必要とされているのでは、
と思えます。

　その後、航行中の艦隊から助けを求める連絡が。
芳佳は、これこそ自分の出番だと感じ、すぐに出発
を願い出ていますね。
　果たして彼女はとても役に立っていたようです。
戦艦の乗組員達も、目の前で起きるウィッチの魔法
に驚き感動していました。
　その後の戦いの場面でも（展開的にはちょっと
都合が良すぎたかもですけれど）力を発揮できて
いました。ここまでくれば、芳佳本人も自信を
持つ事ができるようになるのではないでしょうか。

　ですがちょっと気になるのが、美緒なのですよね。
芳佳の活躍ぶりを見てミーナも彼女が成長したと
考えているようです。なのに美緒の方は、何か
浮かない表情というか、深く考えている感じです。
芳佳の事を手放しで喜べない理由があるのでしょうか。
　戦いに対して積極的になっていく芳佳が心配、
とか？　美緒の場合、芳佳の父親と一緒に
ストライカーユニットの研究をしていたらしい
ですし、宮藤家の人々に対しては思い入れが
あるのかもしれません。これからの話数で、その
辺りの関係が語られていくのかもです。

　リーネは、力を出し切れない芳佳と、近く開始
されるらしい大攻勢のために戦力を温存したい
艦隊とを安全な場所へ逃がすため、ネウロイに
立ち向かっていきます。ですがたとえウィッチ
とはいえ、艦隊を逃がしつつ巨大なネウロイを
たった１人で叩くなんてほとんど勝算はなさそう
です。戦艦の艦長も、少女１人だけを戦地に
残して自分達は戦線を離脱しなければならない
事に、恥じる気持ちを感じていたようです。

　でも芳佳は、黙って見ている事はできません
でした。彼女はこの瞬間、リーネのためだけを
思って行動していたのでしょうね。彼女が発生
させた魔方陣は、当時の世界最大級らしい戦艦を
すっぽり包んでしまうほどでした。彼女のリーネ
への思いは何よりも強いのでしょう。
　後の場面で、芳佳はリーネの体に触れていました。
このぬくもりをもう一度確かめられた事が、芳佳に
とっては大きな喜びであり、安心感を生むもの
だったのではないかなという気がします。

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