コミック百合姫 Vol.20
本誌も20号になってまた1つ大きな記念の
号を迎えていますね。次号は5周年だそうですし、
隔月刊化も近いらしく、いろいろ企画が進んで
いるのですね。
今号も、新しい作家の方が参加されている
ようです。そしてピンナップではしばらく本誌で
ご無沙汰だった方が執筆されています。
発行一迅社、コミック百合姫のVol.20を
見てみました。
やはり最初の注目はピンナップですね。裏表
2面のピンナップには、それぞれ森永みるくさん
とDiteさんがイラストを描かれています。
森永さんのイラストについては、以前に別の記事
で少し書きましたように、制服を着た2人の
女の子が寄り添う姿が見られます。にわか雨に
遭って雨宿りした、という所なのでしょうか、
濡れた髪を拭いているようです。ふと片方の
女の子が相手に唇を寄せる瞬間、、、。相手の
女の子は驚くかと思ったら、何か自然に
受け入れようとしている感じにも見えます。
彼女達はそういう仲なのかもですね。
(森永さんは、奈々と瞳を中心にした女の子達
の恋愛模様を描く作品シリーズを、百合姉妹、
百合姫を通して描かれていました。この作品の
一部は「くちびる ためいき さくらいろ」に
まとめられています。今号のピンナップの2人は
この作品との関係はないようですね。でも
奈々と瞳の物語の続きは見てみたいかも、、、。)
Diteさんのピンナップも雰囲気があります。
制服を着た2人の女の子が、教室らしい場所に
いるのですが、窓の外にはうっそうと生い茂った
植物が見えています。それだけではなく、
部屋の中にも侵入してきていて、、、。彼女達の
穏やかな笑顔からは、世界に2人だけ、という
印象が感じられ、全体的に幻想的な空気を
作っていますね。思わず見入ってしまいそうな。
では掲載作品を部分的にご紹介、、、。
(・作品名(作者名(敬称略)))
・月とドロップ(タアモ)
高校に入学したての槻(つき)は、周りの同級生
達が自分より大人っぽく見えてしまう。その中に、
見とれてしまうほどの美少女、野ばらがいた。
昔から子供っぽいと周りに言われ続けてきた
らしい槻ですけれど、その純粋さが会ったから、
彼女は迷わず野ばらに近づいていけたのかもです。
そして彼女の行動が、野ばらだけでなく他の
女の子達にも素直さを取り戻させているようです。
槻と野ばらがお互いにとって一番愛しい存在に
なれると良いですね。
タアモさんは巻頭のカラーページでも柔らかな
タッチと淡い色彩の絵を描かれていますね。
5月発売の百合姫Selection Vol.2の表紙でも
この雰囲気でイラストを担当されています。
・むこうのぶどう(四ツ原フリコ)
五輪の所へ、親友の三上が恋人を連れてきた。
相手は女性、名前は七瀬という。そして見た目が、
どことなく五輪に似ていた。
五輪は、自分が昔三上に言った言葉を後悔したの
ではと思えますが、その後もずっと三上のそばに
いられた事で、ちょっと安心できていたのかも
しれません。でも今度の出来事はショックが
大きかったかもですね。それと三上の方が、
五輪と七瀬が会ったらどう思うかをわかって
いたのかどうかが気になります。
・トゥルトフロマージュ(古街キッカ)
短大から会社に就職して早1年近く、三和は
普通の生活を送っていた。そんなある日、彼女は
長江京子という名の美女と出会う。
自分とは違う世界で生き生きと暮らしている
京子。いつもたくさんの気のおけない仲間達に
囲まれている彼女を、三和はうらやましがって
いたのかもしれません。でも彼女の胸の中に
あったのはその気持ちだけじゃないみたい
ですよね。どうやって彼女が本当の気持ちに
気づくのか、が見所になりそうです。
・よみ人しらずのお便りです(田仲みのる)
藤徳司の家のポストに1通の手紙が投函
されていた。中には思いを託した和歌と、「S」
のイニシャル、それに桜の香りが添えてあった。
司のハイテンションなノリが見ていて面白い
ですね。すみ花というかわいい女の子を見つけて
舞い上がっちゃってる感じが伝わってくる
ようです。また桜子の合いの手うまい感じです。
、、、が、真実がわかってくるにつれて、司も
神妙な気持ちになっているみたいです。ここで
誠実な所を見せてもらいたいかもですね。
・レンアイ女子課 Vol.3 ハニー&マスタード2
(森島明子)
かつては恋人同士だったものの、今は仕事
仲間の意識が強い香と蜜姫。2人がスカウト
され転職した先は同じ職場だった。
この作品とは別の「ハニー&マスタード」より
香と蜜姫が登場していますね。前作では他の
女の子達の初々しい恋愛を見て昔を思い出した
感じだった2人ですが、ここでは自分達の間に
ある本当の気持ちに気づき始めているようです。
もしそれが恋愛感情なら、恥ずかしがらずに
向き合う事も大切なのでしょうね。
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コメント
ぁわわ…
リンクの表紙見て立ちくらみがしました。
レビューには無かったので、もしや連載終わってしまったのかと…
飴色紅茶館歓談。
古本で単行本vol.1見つけて思わず装丁買いしてしまったのですが
…内容的にも僕にとってはものすごいツボでした。
芹穂さんも更紗も可愛い過ぎです。
お色気分は少ないですが、美味しそうなお菓子やお茶の描写や
ベタの多いシンプルな画も含めて、一気にファンになりました。
ギンガムさんのレビューは毎度素敵ですよー。
細か過ぎるなんて思いません。
各作品への止まぬ愛と、
それだけでなく色々な事に事細かに配慮している様が伝わってきます。
それを読むと毎回、萌えた勢い全開のテンションで
語り出してしまう自分を戒めなければと自省することしきりです。。
本コメの冒頭とか……
投稿: greenfiddler | 2010年6月 3日 (木) 03時05分
百合姫は作品がたくさん掲載されているため
レビューは幾つかに分けている関係で、ここでは
レビューを載せ切れませんでした、、、。
飴色紅茶館歓談の連載は続いています。
私もこの作品は好みですね。さらさと芹穂の
作り出す甘い雰囲気が素敵です。連載の方では、
2人の距離がますます近づいてラブ度が
増している感じです。
私のレビューについてご感想どうもありがとう
ございます。ついあれこれ気になって書いて
しまうのですけれど、楽しんでいただけていれば
私としても嬉しいです。
投稿: ギンガム | 2010年6月 4日 (金) 21時38分