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2010年6月29日 (火)

真・恋姫†無双~乙女大乱~ 第12話

 戦場の真ん中、たくさんの敵や味方に囲まれて
いても、愛しい人の名を叫ぶ事ができる、、、。
彼女達にためらいがないのは、それぞれが抱いて
いる愛が紛れもない真実だからなのでしょうね。
そしてその気持ちがあるから、どんな困難にも
ひるまずに立ち向かっていけるのでしょう。

 テレビアニメ「真・恋姫†無双~乙女大乱~」、
第十二席「群雄、于吉を討たんとするのこと」です。
 太平要術に蓄積された力を注ぎ込まれ、10万
もの土人形の大群、兵馬俑が動き始めた。軍勢は
速度をゆるめず西から洛陽の都に迫っていて、その
中心には太平要術を掲げた于吉が陣取っている。
対して都に駐屯している連合軍の数は3万ほど。
数の上では圧倒的に無勢な桃香(劉備)達は、
いちるの望みを託して策を練っていた。

 物語もクライマックスという事で登場人物の
数がとても多いですね。1人当たりのせりふは
少なめになってしまうのかもですけれど、
それぞれに彼女達らしい言葉や態度を見せて
いる感じがします。
 やがて戦いが始まり、、、武勇に優れた君主や
軍師、武将達がこれだけ集まればおそれるもの
などない、とも思われたのですが、やはり数の
差ははっきりしていましたし、それに相手は
得体の知れない魔物共。感情がないため恐怖を
知らず、痛みを感じないため体を砕かれても
攻撃の手を止めない、そういう存在なのでしょう。
連合軍はだんだん押し返されてしまっている
ようです。

 敗色をいち早く感じ始めたのは、最初に正面
から敵にぶつかった猪々子(文醜)や斗詩(顔良)、
白蓮(公孫賛)達のようです。部隊を休ませる
つもりでいったん引いたはずが追いつかれ、背後
から襲われる形になってしまったみたいですね。
増え続ける敵の軍勢を前にして、猪々子と斗詩は
覚悟を決めそうになっているようです。
 自分達の命運もここまでかもしれない。でも、
命を終えるならせめて一緒に、、、そんなはかない
気持ちが、彼女達の間にはあったみたいです。
この世界では戦いがたくさん起きていて命の
危険はいつでもあるらしいですからこういう
考え方も生まれるのでしょう。けれどやはり、
どうにかして生き残る事を考えるのが、自分達
や、それだけでなく周りの人達のためにも
なるのかもです。

 それに、この戦いでは、紫苑(黄忠)と璃々、
朱里(孔明)と雛里(鳳統)は離ればなれに
なっているのですよね。こういう人達にとっては、
戦場で1人で命を終えるなんて絶対にしたくないの
でしょう。必ず生きて愛する人の所へ帰る、その
気持ちが彼女達を強くするのではないでしょうか。

 3万対10万という圧倒的に不利な条件の中、
彼女達の反撃が始まります。陣形を整えて
効果的に相手をたたき、伏兵を用意して敵の
中枢を目指す、、、朱里の策の緻密さは素晴らしい
ですね。伏兵による奇襲を指揮する彼女の表情や
声もかっこいいです。
 そしてこの策を成功させるのは、鍛え抜かれた
10人の武将達の緊密な連携と大胆な攻撃です。
また彼女達は、勇ましいだけではなく、愛情の
深さもあるのでしょうね。「我こそは」と名乗りを
上げる時にも、自分が親しさや愛しさを感じている
人達への思いの丈を叫んでいたりするようです。
 普段ならあまり愛情を口にしないような愛紗
(関羽)や、どこか的はずれな言い方をしてしまう
鈴々(張飛)も、ここではちゃんと自分達の
気持ちを言えていたのでは、という気がします。
彼女達の援護を受けられるから、桃香は先へと
進んでいけるのですね。

 桃香は、勝利を手に入れるための決め手では
あります。けれど彼女1人では、目的の場所には
近づく事さえできなかったでしょう。彼女の
高い意志は、多くの武将達との信頼と絆に
支えられて初めて実現できるのでしょうね。
何か尊いものを目指す思いが、彼女達を確かに
結びつけるのではないでしょうか。

 といった感じで前シリーズ「真・恋姫†無双」
よりもさらに熱いクライマックスになっていた
ように思えますね。エンディングもにぎやかな
雰囲気です。
 このシリーズでは、第7話の雪蓮と冥琳の
ように正面からの百合なエピソードもあって良い
感じでした。ちょっと気になっているのは
桃香と焔耶(魏延)の関係なのですけれど、これから
発展していく可能性はあるのでしょうか、、、?
桃香は華蝶仮面に目を奪われていますけれど、
これはかっこいい女性への憧れなのでは、という
ようにも見えます。焔耶の方は、桃香の事を、姉の
代わりとかではなく1人の女性として愛している
みたいですよね。そこに何か百合な関係が
生まれるのを期待したい所です。

・「恋姫†無双」レビューリストレビューセンター

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