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2010年6月12日 (土)

GIRL FRIENDS 第3巻

 最初に声をかけたのはあっこの方、なの
ですよね。その時まりに対して抱いていた
気持ちは、変わってしまったのでしょうか、
それとも同じなのでしょうか。ここでは
恋心を自覚しているまりの前で、あっこが
どう振る舞うのかが見られますね。

 発行双葉社、「月刊コミックハイ!」で連載中の、
森永みるくさん作「GIRL FRIENDS」の第3巻です。
 かなう当てのない恋をしている、、、告白する
まりを励まそうとしたあっこは、突然まりに
押し倒されキスをされてしまう。女の子同士の
キスなんてお遊びでよくしていたはずなのに、
あっこはなぜかまりの唇の感触が忘れられ
なかった。だがそれ以来、まりは学校を欠席し
始める。彼女の言葉の意味をあっこは確かめ
られないまま時は過ぎていった。

 まりって、けっこう忍耐強い女の子のような
感じがしますね。相手のために自分の気持ちを
押し隠して普通に振る舞う、という傾向がある
ような。(まあ第1巻第2巻では自分の気持ち
に従ってついキスしちゃってましたけど、あれは
シチュエーション的に仕方なかったかもしれません
、、、。)
 何日も学校を休んだ上にあっこへのメールも
電話もぱったりやめてしまった状態で、久しぶり
に顔を合わせた時のまりの対応の仕方が、、、。
あれはもしかしたら、家で相当練習してきたの
では、という気がします。

 あっこの家から飛び出した後、学校で再び
会うまでの間、まりはそれはもういろいろな
事を考えたのでしょうね。軽はずみな事を言う
あっこを責める気持ちもあったでしょうし、
でも彼女は自分の恋心を知らないのだから
当然の事で、反対に自分があっこに迷惑を
かけてしまったんだと後悔もしたでしょう。
 学校を休んでしまった時も、あっこが
クラスで自分の事を何と言うのかも気になった
かもしれません。連絡を取っていないため
相手がどんな気持ちでいるのか、まりは
わからなかったと思われますし。
 やがて、別の考えも浮かんできたのでは、
とも思えます。以前あっこは、女の子同士の
キスなんて遊びみたいなものと言っていた、
だから自分のした事も遊びだったと受け止めて
いるのではないか、とか。それならそれに
乗ればいい、自分の思いさえ封じ込めれば、
すべてお遊びで済ませて、あっこにも迷惑を
かけずにいられる、といった所まで考えが
至ったのかも、という気がします。

 その部分が描かれていないため詳しくは
わかりませんけれど、とにかくまりは、
また登校するようになりました。クラス
メイトや、あっこの前では、つとめて普通に
振る舞おうとします。
 これで2人の関係が元に戻るなら、まりは
それでいいと思っていたのかもですね。
恋人になれないのは仕方なかったとしても、
友達じゃなくなるのは嫌、みたいに考えて
いたとも感じられます。
 自分に好意を寄せてくれる男の子について、
まりは「ちゃんと好きになろう」と思った
ようです。けれどそういう言い方をしてる
時点で既に無理しているような、、、。やはり
どうしても、まりはあっこへの恋心を
なかった事にはできないのではないでしょうか。

 ではあっこの方はどうなのでしょう。自分の
部屋でまりがした事もそうですが、その後の
学校でのまりの雰囲気や表情の一つ一つが、
あっこは気になっていたみたいです。
 けれどそれが何を意味するのか、、、今まで
「女の子同士」なんて考えた事もなかった
らしいあっこには、まりの気持ちに思い当たる
まで相当悩んだかもしれません。すぎさんに
相談している時に「あり得ない!」と叫んで
しまったのも、その表れなのでしょう。
 あっこは、おしゃれに興味があって女友達も
多く、合コンもするという、よくいるタイプの
女の子と言えそうです。その彼女が、女の子と
恋愛関係になる、しかも自分の一番の友達だと
思っていた女の子と、みたいに考えると、確かに
信じられない気持ちにはなるのでしょう。(その
点では、まりの方も、同じように自分の感情を
信じられずにいたと思われます。)

 あっこは、少しずつ自分の過去を思い出し
ます。小さかった頃よく1人でいた事、その後
ファッションに目覚めて友達も増えていった事、
そして高校に入学した彼女の目に、1人の女の子
が映ります。話した事もなかったから好みも
知らないし、どんな性格の娘かもわからない。
でも気になって、つい目で追ってしまって、
たぶんすぎさんやたまみんにもあれこれ聞いて
いたのではないでしょうか(確か第1巻辺りで
そういう事が言われていた気がします)。
 こんな風に第1話の2人の始まりが別の視点から
描かれるのはなかなか良いですね。あっこも
気まぐれとかで声をかけた訳じゃないのが
わかる感じです。

 第1巻と第2巻では、あっこの言葉や振る舞い
の一つ一つが、まりを喜ばせたり切なくさせたり
する流れが多かったように思います。もしまりの
事を何とも思わずにああいう接し方をしているの
だとしたら、あっこは後でかなり反省しなきゃ
ならないのでは、という気もしてました。けれど、
彼女もまりを思ってはらはらどきどきしていた、
いえ、今もしているのがわかってちょっと安心(?)
したような。

 とはいえ2人の行く先にはまだまだ乗り越え
なきゃならないものがたくさんありそうです。
ていうかまだこの第3巻の時点では思いを
通じ合えたわけではないのですよね。彼女達が
これからどうやってふれあっていくのかが
気になります。
 それから、彼女達の周りの人達の反応も
あるでしょう。もしまりとあっこがつきあう
として、それを他の女の子達が知ったらどう
感じるか、、、。
 すぎさんはあっこから相談を受けている内に
少しずつ気づいているかもですね。でもまりに
したアドバイスは、普通に男女のつきあいに
対するものだったような。まあ彼女の場合は
たくさんの人達の恋を知っているような気も
しますし、中には女の子同士の恋愛経験を持つ
人も知っているかもしれません。
 たまみんの方はどうでしょう。彼女が最近
見ているアニメ「美少女革命マリアージュ」の
同人誌には百合なものもあるようですし、
物語としては理解していそうです。でも実際に、
しかも自分の友達2人がそういう関係だと
知らされたら、何を感じるのでしょうね。

 もしこの先、まりとあっこが2人で一緒に
いる事を選んだとして、楽しい事ばかりが
起きるとは限らないかもしれません。そうなった
時でも、彼女達が寄り添う事で前へ進む力を
手に入れられるようになると良さそうです。
(それにしてもこの第3巻はあっこがいろいろ
考え込んでしまったり、まりが男の子との
つきあいを通じて悩みを大きくさせてしまったり
と、気になる展開が多いですね。単行本で一気に
読むとある程度流れがつかめますけれど、
毎月の連載を読んでいたらじれったい気持ちに
なっていたかも、、、。)

 花火大会の夜、いつの間にかあっこの所へ
来ていたまりは、いろいろあってあっこの
部屋へ上がります。その時にまりの足元が
描かれるコマがあるのですが、裸足になって
いるまりの足の甲に、下駄の鼻緒の跡が、、、。
彼女は、跡がつくぐらい一生懸命、まりを求めて
いたのでは、と思わせる場面ですね。こういう
感じで細かい演出がされているのはさすが、
という気がします。

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