« けいおん!! 第5話 | トップページ | 咲-Saki- ピクチャードラマ 第7話 »

2010年5月 8日 (土)

ひらり、 Vol.1 後半

 この気持ちは、恋、、、? と、主人公達が意識
できるかどうかで百合的な意味もちょっと変わって
きそうな気がします。が、作品によっては恋愛へ
踏み出す一歩手前、という場合もあるようですね。
この辺りが、帯にある「女の子同士の友情と
ちょっぴり恋」の意味だったりするのでしょうか。

 発行新書館による、年3回刊の「ピュア百合
アンソロジー」である「ひらり、」の Vol.1を
見てみました。以前に別の記事でも書いています
ので、よろしければそちらも見てみてください。

ひらり、 Vol.1 前半

 では前に書いたもの以外の作品について一部
ご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・原田さんと美咲ちゃん。(石堂くるみ)
 情け無用に校則違反者を注意する風紀委員長
の原田静香は、当然ながら生徒達から煙たがられて
いる。本人は気にもとめないが、小倉美咲だけは
なぜか彼女にまとわりついてくる。
 自分に与えられた役目なのだから徹底的にこなす
だけ、静香はそうやって今まで過ごしてきたの
でしょうね。相手のいいわけになど耳も傾けない
彼女は、いつの間にか大切なものからも目を背ける
ようになってしまったのかも。恋心に気づけるのは
まだまだ先のようにも思えますね。

・星ちゃん(橋本みつる)
 中2のえりえは春から女子寮で暮らしている。
ルームメイトはかわいくていかにも女の子らしい
星ちゃんだが、ある日のえりえの夢の中で、彼女は
自分を「男っぽい」と言っていた。
 えりえは、自分にないものを星が持っているのを、
少しずつ理解してきているみたいですね。とはいえ
「自分が持っていないもの」は「男の子が持って
いるもの」とは少し違う気もしたり、、、。えりえの
興味が百合な意味で発展するにはもうちょっと
時間がかかるのかもです。

・手をつなごう
(作:月村奎、イラスト:ねぎしきょうこ)
 亜季(あき)の部屋に、1つ下の妹、晴(はる)が
やって来た。英語を教えてほしいというのだ。亜季は
かわいらしい妹の姿を見ながらも、素っ気ない態度で
答えを教えるばかりだった。
 こちらはノベル作品ですね。自分に義理の妹が
できると聞いた時に、亜季がどう思ったのかが
ちょっと気になります。一人っ子だった自分に
義理の妹ができる事自体は、たぶん興味のある部分
だったのではないかと。そういう純粋な気持ちで
2人がお互いに近づいていけると良いかもです。

・檸檬の(茉崎ミユキ)
 窓の外には雪が降っている。休日出勤で会社に
いる柴田知花は、学生の頃を思い出していた。
同じように雪の降る日、彼女は幼なじみの女の子、
坂本とキスをした。
 知花と坂本、それぞれに思いはあるみたいです
けれど、お互いに相手の事はなかなか思いやる事が
できないみたいですね。周りの女子達の方がよほど
2人の関係を理解している? でも考えが伝わり
さえすれば解決はできるのかも。最後のコマの
一言がしゃれてますね。

・Smile Maker(スカーレット・ベリ子)
 帰国子女で学年一位の成績を持ち、美貌とクールさ
で同級生にも憧れられている霞桜。一方、常に彼女に
つきまとう幼なじみの茜八重は、周りの視線も気に
せず桜のそばで騒いでいる。
 一緒にいなかった時間が、2人の間に溝を作って
しまったようにも見えます。昔は確かに通じていた
はずの気持ちも、成長すると変わってしまうの?
という所が重要になってくるみたいです。とはいえ
何となく、のぶ子とその友達も応援したくなって
しまいますね。

・この街に人魚はいない(未幡)
 転校してきた吉崎絵梨奈は、クラスの誰とも話さず
授業が終わるとすぐに帰ってしまう。しかし豊田は
彼女が気になっていて、ある日海辺に立っていた
絵梨奈に声をかけるのだった。
 たぶん豊田と絵梨奈それぞれの目に見えるものは
違っているのでしょうね。「この街に」という言葉が、
絵梨奈の過去や未来を物語っている気がします。
そんな風にしてずっと生きてきたらしい絵梨奈に
とって豊田がどんな存在なのか、本人達が気づく
事はできるのでしょうか。

 、、、といった感じで、後半は、百合な恋愛に発展
したり何か決着がついたりするようなエピソードは
少なかった雰囲気ですね。友情なのか愛情なのか、
みたいな辺りを惑う青春の物語、とかが、本誌で
表現されていく方向性なのかも? こういう感じの
本もありだと思いますけれど、もっと百合度を上げて
もらいたい気もしたり、、、。次がどうなるか興味の
ある所です。って、Vol.2の発行は8/30頃になるとか。
かなり待ち遠しくなるかもです。ちなみに、次号では
「部活」をテーマにした小特集が組まれるらしいです。
 それから、本誌では原稿の持ち込みも募集している
とか。対象としているのは、「ピュア百合」をテーマに
したマンガ作品、だそうです。「ピュア百合」って
どういうものなのかがちょっと気になりますね。
ピュア=純粋、、、よこしまな気持ちがなく純粋に
女の子同士で愛し合う作品、という意味とかでしょうか?

|

« けいおん!! 第5話 | トップページ | 咲-Saki- ピクチャードラマ 第7話 »

百合レビュー」カテゴリの記事

雑誌 ひらり、」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ひらり、 Vol.1 後半:

« けいおん!! 第5話 | トップページ | 咲-Saki- ピクチャードラマ 第7話 »