けいおん! 番外編2
番外編も2本目、こちらでは唯達のまったり
した日常だけでなくバンドとしての演奏活動も
描かれていて、彼女達らしさがあちこちで
楽しめるのではないでしょうか。また他のバンド
を知る事で、自分達の成長にもつながっているの
かも。そして憂など周囲の人達とのふれあいも
見られますね。
テレビアニメ「けいおん!」は、全12話と
番外編1本が放送されました。その他に、1月に
リリースされたブルーレイとDVDの第7巻には
番外編の第2弾が収録されています。第2期の
放送開始直前という事もあり、このエピソードを
見てみました。サブタイトルは「ライブハウス!」
です。
クリスマスも近いある日、律が部室にフライヤー
を持ってきた。ライブハウスで行われる年越し
ライブを案内するものだ。彼女の中学時代の友達が
参加する予定で、一緒に出ないかと誘われたという。
澪は、また大勢の前で演奏するのかと思うと参加
には否定的で、梓も彼女に同調する。律は慌てて
自分の味方を集め始め、これには唯が猛烈に賛成
する。残るは紬の意見だけだった。
大晦日といったら、いつもなら年越しそばでも
食べてこたつに入ってのんびりテレビを見る、
といった辺りが彼女達の定番なのかもしれません。
それをやめて、ライブハウスというまだよく知らない
場所へ行くのは、ちょっと気が引けるのかも。
梓が反対の側に回った理由はそういう所にあるの
では、とも思えます。
一方の律や唯はのりのりですね。詳しくは
知らなくても、ライブハウスで演奏できる、と思うと
嬉しくて、落ち着いてなどいられない、という
感じです。このポジティブさは2人に共通している
もののようです。
その後5人は、演奏する場所へ行っています。
やはり実際にその場に立ってみると、テンションも
上がってくるみたいですね。観客の側ではなく、
演奏する側のステージに立つ事で、メンバーは
自分達の演奏する姿をより具体的に頭の中に
描けたのではないでしょうか。
彼女達は、これまでにも学校の文化祭などで
演奏してきました。なので演奏自体には慣れて
きていると思われますが、ライブハウスでは少し
勝手が違うようですね。
一番考えさせられたのは、他のバンドの存在
なのではないでしょうか。いろいろなスタイルの
人達がいて、一口にバンドとか音楽とか言っても
その幅は広いんだという事を、唯達は目の前で
知らされたようです。
同じライブで演奏するバンドの中には、普段なら
あまりお近づきにはならないようなタイプの
人達もいて、さすがの律も腰が引けているみたい
です。下手な事をしたらどんな問題が起きるか
わからない、というのがこの時の彼女の本心
だったのかも。
ところが唯はあっさりと相手の輪の中に入って
いって細々と質問したり聞きまくっていたみたいです、
しかも何度も。こういう物怖じしない所は、律には
真似できない(したくない?)部分だったりしそう
です。
そしてもう1人「最強」な人が、紬ですね。慣れない
場所であっても、周りを完全に自分のペースに
巻き込んでいるような。相手がどんな人でも
分け隔てなく接する事ができてしまうのは、場合に
よっては無謀かもしれませんけれど、やってみると
意外に、無意味な壁を崩せたりするのかも。紬が
ファストフードショップでバイトをしたり、
実は軽音部に入ったのも、この辺りの彼女の
行動力みたいなものが後押ししていたとも
考えられそうです。
唯や紬の行動がきっかけになったのか、他の
バンドのメンバーの、本当の姿が見えてきます。
皆音楽に対してはきちんとした態度を持っている
らしいです。この事も、唯達には新しい発見だったの
ではないでしょうか。
これまでは、バンドの中で皆でにぎやかに放課後を
過ごすのが一番の楽しみ、みたいな所があったかも
しれません。でも、一生懸命にバンド活動をしている
人達を見て、自分達にも何かもっとできる事が
あるかも、と考え始める道を開いた、とも言えそう
です。
また、この人達は、音楽の主義(やファッション
センス(?))が違っていても、お互いの立場を
敬意をもって認めているような所もありますよね。
唯達は「放課後ティータイム」ってバンド名も
「ラブクライシス」とかと比べたらふわふわしすぎ
なんじゃないかと心配していたみたいですけど、
自分達で考えて決めた名前ですし、恥ずかしがる
事はないように思われます。
そういえば唯はバンド名を評価された時、
かなり照れていました。彼女がほめられ慣れて
いないのも、バンドとして外との接点がこれまで
少なかった影響なのかもですね。とはいえこれからも
バンド活動を続けていくのであれば、バンド名
だけじゃなく、演奏や曲作りなどでも自分達の
スタイルを披露していく事になるのでしょう。
(曲というと、ちょっと面白かったのが、
ライブで演奏する曲順を決める時。律が
さらっと「ホッチキスに筆ペン、カレー、ふわふわ」
と言っていましたけど、知らない人が聞いたら
何の事かと驚きそうですね。)
このライブでは、5人はいろいろな新しい経験を
する事ができました。それを通じて、自分達が
少しだけ成長できているのも何となく感じている
ようです。
それを一番強く意識しているのは、澪みたい
ですね。唯達と出会ってバンドを始めなければ、
大勢の前に立って自分を表現する事もなかった
だろうし、皆と一緒にいるという喜びの大きさを
感じる事もなかった、と思っているのでは。
彼女達がこの先どういう経験をするのかはまだ
わかりません。けれど、楽しくまったりとした、
そして感動的でもあるエピソードが見られるの
ではないでしょうか。
そこに百合なテイストがたっぷり盛り込まれて
いるのを期待したいですね、、、。この番外編でも
所々に見受けられたような気がします。
一つはメインの話題にもなっているライブ。
2部構成で第1部は「ガールズバンドライブ」の
ため、演奏する人達は皆女性でした。が、それだけ
ではなく観客も女の子が多かったような。出待ちの
ファンの女の子達のはしゃぎぶりも面白かった
ように思います。
そしてもう一つ、姉を思う憂の姿もたくさん
描かれていました。「放課後ティータイム」が
ライブハウスで演奏する事になったと聞いて、
憂は大喜び。唯からもらったチケットを見ても、
「お姉ちゃんが初めてライブに出る記念」と
感動しています。
彼女の場合、和と同じように、いえ、もっと
近くでずっと唯の事を見てきていました。唯が
普段からのんびりしていて、取り柄というか
打ち込めるものを持っていなかったのもよく
知っていたのでしょう。
そういうのもあって、ライブなんていうきらきら
したかっこいい場所に出て行こうとする姉の
姿に、成長みたいなものを感じて喜んでいた
とも考えられそうです。
とはいえ憂の場合はそれだけではないですよね。
唯が家に帰ってくれば、手作りのおいしい料理で
いつも迎えてあげています。彼女が自分から
進んでそうしているのは、やはり姉への
深い愛情があるから、なのでしょう。
唯達の部室でのまったり感や、演奏をする
時のかっこよさ、そして憂も含めた彼女達の
間にある愛しい気持ちなど、この作品には
見所がいろいろあるのではないでしょうか。
第2期でも同じように彼女達のふれあいが
見られると良いかもですね。
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