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2010年4月27日 (火)

姫神の巫女 其の弐(四)、(五)

 自分は「御神娘」なのだと千華音がいつも心がけて
いるように、周りもそういう目で彼女を見ています。
だから彼女自身が役目を忘れそうになっても、常に
誰かが思い出させてくれるようで。彼女がその支配
から逃れるのは難しいのかも。そして同じ事は、
媛子にも言えるようです。

 「神無月の巫女」のスタッフによって構築された
物語「姫神の巫女~千ノ華万華鏡~」のサイトが
更新されています。「其の弐」の中で(四)と(五)が
追加されています。
 この部分のストーリーは、、、海での「おつきあい」は
思わぬ形で終わってしまった。気まずさを残した
千華音は、平謝りを続ける媛子を部屋へと送り
届ける。媛子の笑顔をどうにか取り戻せないかと
考えた千華音は、海で拾った何の変哲もない、だが
美しいガラスの玉を彼女に渡す。

 前の(三)では、千華音は、媛子のピンチを見ると
颯爽と飛び出し、悪漢共(?)に気配を読ませる隙さえ
与えずに倒していました。この辺りはさすが千華音
という感じですね。これまでにもこういう事が
あったのかどうかはわかりませんけれど、千華音
ならいつでも媛子をピンチから救い出す用意が
あるのでしょう。
 2人はやがて命の奪い合いをする「御神娘(みかみこ)」
なのだから手助けなんてしてやる必要はないのでは、
と誰かに言われたら、他の人間に邪魔をされたら
「奉天魂(ほうてんこん)の儀」を全うできないから
手を出しただけ、みたいに千華音は答えたりするの
でしょうね。そんな風にして自分の不確定な気持ちを
うまく隠すやり方は、もう心得ているのかも。

 それでちょっと気になったのは、海から帰る
時に媛子が謝っていた中にあった、「戦うのが苦手」
とか「うまく加減できるかどうか」といった言葉
だったりします。媛子も御神娘ではあるので、
本当ならば千華音のように戦う能力を磨いてきた
はずではあります。が、これまで描かれてきた
彼女の印象からは、そういう雰囲気はあまり感じ
られなかったように思います。特殊な力など持たない
非力な女の子、といったイメージでしょうか。
 けれど彼女のせりふからは、戦う事ができて、
しかも力の強そうな大人数の男達を自分だけで
倒せるような雰囲気が感じられますね。媛子は
どれぐらいの実力を持っているのでしょうか。
彼女としてはその力を千華音に対して使うつもりは
(自分の気持ちとしては)ないみたいです。が、
この先否応なく戦わなければならない場面も
出てくるかもしれませんし、(戦いの場で媛子が
本気を出しているかどうかを知るためにも)その前に
媛子の戦闘能力を見ておきたい気もします。
(ちなみに「神無月の巫女」では、千歌音は
弓道をはじめとする武道の腕には覚えがあり
(乗馬やダンスといったエレガントなものも
たしなんでいます)、姫子はカメラが趣味なだけ
で特に取り柄のない女の子、という設定の
ようです。)

 媛子にも少し関わる形で、再び双磨が顔を見せて
いますね。持っていたものから察すると、双磨は
媛子に会っていたみたいですけれど、そこでは
どんな会話があったのでしょうか。媛子が戦う、
という流れはないかもしれませんけれど、やはり
「御見留め役(おみとめやく)」である双磨の前では
御神娘らしく振る舞おうとするのでは、と思われ
ます。そこでは媛子が儀式や自分の役目について
どう考えているのかがうかがわれるかもしれません。
 それにしても双磨、千華音が少しでも御神娘
らしくない素振りを見せるとすぐに姿を現しますね。
まあ2人の御神娘は島の人間達に常に監視されて
いるでしょうから、どこで何をしているかなんて
双磨には筒抜けなのでしょう。
 千華音の行動から異状に気づいたとして、双磨は
どうしたいのでしょうね。自分という逆らえない
存在がいる事を改めて教えようとしているのかも
しれませんけれど、それにしては千華音の反抗心を
あおるような振る舞いをしているようにも見えたり
、、、。千華音が生き残る側の御神娘としてふさわしいか
見極めようとしている? 2人の御神娘の戦い自体
には双磨といえども口出しできないみたいなので、
やんわりとプレッシャーをかけているのかもですね。

 さて双磨といい「棘」といい、千華音の周りでは
とにかく彼女を儀式へと追い立てようとする力が
働いているようです。そして千華音は、自分の
揺れている思いを、その力に気づかれないように
うまく立ち回ろうとしています。
 けれどそうしている時点で、千華音の気持ちが
媛子へと傾いていると示しているようなもの
ですよね。彼女はもう自分の感情を自覚してしまったの
でしょうか。もしそうなら、彼女は次にどんな
行動をとるのか、気になる所です。

・「姫神の巫女」レビューリストレビューセンター

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